企業の採用キャッチコピー|学生や求職者を惹きつけるコツ・事例5選も解説
採用キャッチコピーには、「求職者に自社の雰囲気や魅力を伝える」「求職者に自社を印象づける」などの役割があります。企業の人材獲得競争が激しくなっている昨今、採用キャッチコピーは新卒採用だけでなく、さまざまな採用シーンで使われるようになりました。
本記事では、採用キャッチコピーの具体的なメリットや、採用キャッチコピーをつくるときの手順・コツなどを詳しく解説します。採用キャッチコピーの例もあわせて紹介しますので、自社で作成するときの参考にしてください。
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目次[非表示]
- 1.採用キャッチコピーとは
- 1.1.採用キャッチコピーの重要性
- 2.採用キャッチコピーをつくる効果・メリット
- 2.1.求職者の印象に残りやすくなる
- 2.2.採用ブランディングにつながる
- 2.3.採用ミスマッチの防止につながる
- 3.採用キャッチコピーの作り方と手順
- 3.1.採用ターゲットを明確にする
- 3.2.自社の魅力を洗い出して言語化する
- 3.3.採用キャッチコピーのコンセプトを決める
- 3.4.端的なフレーズに落とし込む
- 4.魅力的な採用キャッチコピーを作るコツ
- 4.1.「シンプルに・短く・わかりやすく」作る
- 4.2.言葉のリズムを意識する
- 4.3.ターゲットへ語りかけることを意識する
- 5.採用キャッチコピーの事例5選
- 5.1.株式会社ここいえ
- 5.2.株式会社Lazo
- 5.3.株式会社レック ラヴィ・ファクトリー
- 5.4.株式会社LeaWelina
- 5.5.株式会社シリアス・プロ・サポート
- 6.まとめ
採用キャッチコピーとは
キャッチコピーとは、注目を惹きつける広告文・宣伝文句のこと。つまり採用キャッチコピーは、「求職者の注目を惹きつけるための宣伝文」という意味です。
採用キャッチコピーには、求職者に自社の印象を強く残したり、自社の魅力や空気感を伝えたりできるメリットがあります。
採用キャッチコピーの重要性
採用キャッチコピーは、企業の人材獲得競争が激化している現代において、自社を求職者へより強くアピールするための重要な役割となっています。
企業は数多くの求人情報が溢れているなかで、求職者に関心をもってもらわなくてはなりません。求職者が求人媒体などで、自社の求人と接した際、ひと目で興味を惹きつけられるような工夫が必要です。
印象的な採用キャッチコピーを作ることができれば、求職者の心をグッとつかみ、「この企業の求人に応募してみようかな」「この企業をもっと知りたい」と思ってもらえる可能性が高くなります。
採用キャッチコピーは、企業の採用活動をよりスムーズに進めるため、重要な取り組みといえるでしょう。
採用キャッチコピーをつくる効果・メリット
採用キャッチコピーを作る効果・メリットについて解説します。採用キャッチコピーを作らなくても、採用活動を進めることは可能ですが、作ったほうが自社をよりアピールしやすくなるでしょう。
求職者の印象に残りやすくなる
採用キャッチコピーをつくり、求人サイトや採用サイトなどで打ち出すと、自社の印象が求職者に残りやすくなります。
基本的に採用キャッチコピーは、採用サイトのトップ画面や、求人の上部などに表示されます。そのため、求職者が採用情報を見るなかで最初に接する文言となるのです。
求職者が最初に接する情報に、魅力的な採用キャッチコピーが記載されていると、「どんな会社だろう?」と興味を惹きやすくなります。
魅力的な採用キャッチコピーを載せることで、企業情報や求人の詳細など、より細かい情報に目を通してもらえる可能性も高くなるでしょう。結果的に、応募数の増加へつながるケースもあります。
採用ブランディングにつながる
採用ブランディングとは、自社の魅力・特徴・理念などを「その企業ならではのもの」として、メッセージ性をもって求職者へ伝えること。企業の独自性をアピールして、競合他社と差別化を図る取り組みを指します。
採用キャッチコピーには、企業の独自性を表現する文言が含まれます。そのためキャッチコピーをつくることが、採用ブランディングにもつながるのです。
企業の独自性を表現し、求職者へアピールできれば、自社を競合他社と差別化させられるでしょう。競合との差別化にお悩みで、採用ブランディングについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
▼採用ブランディングとは? 手順や発信方法、成功事例も紹介
採用ミスマッチの防止につながる
採用キャッチコピーは、企業の特徴や価値観、事業などを端的にアピールできるため、求職者が「自分に合いそうな企業か」を判断する材料のひとつになります。そのため、キャッチコピーをつくることで、採用のミスマッチを防止できる可能性が高くなるのです。
採用のミスマッチとは、企業と求職者の認識がずれたまま内定を出してしまうこと。採用のミスマッチには、せっかく採用した人材が「想像していた会社/仕事と違った」などの理由で早期退職してしまうリスクがあります。
採用のミスマッチについて、詳しい理由や対策を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
▼採用ミスマッチの理由とは? 早期離職を防ぐための4つの対策
採用キャッチコピーの作り方と手順
続いて、一般的な採用キャッチコピーの作り方と、手順を解説します。採用キャッチコピーを作るときは、いきなり文言を決めると、あいまいで印象が弱くなってしまう恐れがあります。
下記のように、段階を踏んで作るのがおすすめです。
- 採用したいターゲット像を明確化する
- 自社の魅力を洗い出して言語化する
- キャッチコピーのコンセプトを決める
- 端的なフレーズに落とし込む
こうした段階を踏むと、より独自性があり「採用ターゲットに刺さるキャッチコピー」を作れるようになります。
採用ターゲットを明確にする
まず、自社の採用ターゲットを明確にしましょう。採用ターゲットとは、企業が採用したい人物像のことです。「どんな性格特性・スキル・業務経験などをもつ人材がほしいのか」を明確に定めて、ターゲットに刺さるキャッチコピーを考えていきます。
自社を成長させてくれる人材を確保するためにも、採用ターゲットを明確化することは重要です。採用ターゲットの決め方を知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
▼採用ターゲットを決めて訴求力アップ! 決め方やポイントを解説
自社の魅力を洗い出して言語化する
次に、自社の魅力を洗い出して言語化します。採用キャッチコピーは、数ある魅力のうち求職者へ特にアピールしたい内容にポイントを絞って、簡潔に伝えることが大切です。
自社の魅力を具体的に言語化できると、競合他社との差別化にもつながります。自社の理念・事業内容・経営ビジョン・働き方・社風などから、独自性が出せそうな点を洗い出しましょう。
会社の魅力となり得る要素や、魅力を洗い出す方法は、こちらの記事で詳しく解説しています。
▼会社の魅力を効果的に伝える方法とは? 魅力の考え方・洗い出し方も解説
採用キャッチコピーのコンセプトを決める
続いて、採用ターゲットと自社の魅力を踏まえて、採用キャッチコピーのコンセプトを決めます。コンセプトは、概念という意味を持つ言葉です。キャッチコピーにおいては、「全体の方向性」などの意味合いで使われます。
コンセプトを決めるときは、自社の魅力のうち、採用ターゲットに刺さりそうな項目を1つまで絞り込みましょう。採用ターゲットに刺さる項目を絞りこんだら、それを「どんな方向性で伝えれば印象に残るか」考えていきます。
採用キャッチコピーで複数の物事を伝えようとすると、冗長的な文となり、印象に残りにくくなってしまうので注意が必要です。
端的なフレーズに落とし込む
最後に、ここまで決めてきた内容を端的なフレーズに落とし込んでいきます。採用キャッチコピーは、10~15文字程度でまとめるのがおすすめです。
また、同じキャッチコピーでも書き方によって印象がガラッと変わります。
- 漢字・ひらがな・カタカナを使い分ける
- 英語のフレーズを交える
- 句読点を盛り込む
上記のような工夫を施すことで、より印象的な採用キャッチコピーが出来上がります。
魅力的な採用キャッチコピーを作るコツ
ここからは、魅力的な採用キャッチコピーをつくるコツについて解説します。キャッチコピーは、単なる文章ではありません。リズム感の良い端的な言葉で、採用ターゲットへ語りかけるようにつくるのがポイントです。
「シンプルに・短く・わかりやすく」作る
採用キャッチコピーは「シンプルに・短く・わかりやすく」つくることが大切です。求職者が採用サイトなどでキャッチコピーを目にしたとき、パッと見てすぐに覚えられるくらいの短さで、シンプルにつくりましょう。
文字数は10~15文字程度が目安です。求職者から曲解されにくく、わかりやすい表現を心掛けましょう。SNSで拡散された場合も、簡潔なキャッチコピーの方が印象に残りやすくなります。
言葉のリズムを意識する
採用キャッチコピーをつくるときは、言葉のリズムを意識しましょう。リズム感の良いフレーズは、頭の中に残りやすいからです。
古くから伝わる「五・七・五」といった俳句のリズムを取り入れたり、ラップのように韻を踏んでリズム感を出したりするのもよいでしょう。句読点を適度に盛り込むことでも、リズム感を出しやすくなります。
ターゲットへ語りかけることを意識する
採用ターゲットへ語りかけることを意識してつくることも大切です。自社で求める人物像と近しい人材から「共感してもらえる・親しみやすさを感じてもらえる」キャッチコピーを意識してつくりましょう。
「○○しませんか?」などの疑問形や、「○○しよう!」などの勧誘するような言い方を使うと、ターゲットへ語りかけている雰囲気を出しやすくなります。
採用キャッチコピーの事例5選
採用キャッチコピーの事例を5つ紹介します。下記の事例を参考に、インパクトのある採用キャッチコピーを考えてみてください。
株式会社ここいえ
こちらはリフォームなどの不動産事業を行なう「株式会社ここいえ」が、求人サイト「エン転職」で求人を掲載したときの求人です。
同社は「地方エリア」かつ「月給19万円以上」と、条件面では他の事務職の求人より強く魅力を推し出せなかったため、この会社ならではの特徴を洗い出して訴求することにしました。
エン転職の営業・ディレクター・コピーライター3者による丁寧な取材とヒアリングを行なった結果、同社の事務スタッフは「来店した家族連れのお子さんのお世話をする業務が頻繁に発生する」という特徴を発見。
この点から「子どもと仕事中に触れ合える」という、他社の事務職ではまず見られない、この会社独自の魅力を発掘し、PRすることになりました。
同社は「勤務時間中に、お姫様ごっこ」のキャッチフレーズを掲げ、19名の応募を獲得。そのうち意欲の高い人材を1名採用成功しています。さらに詳しい内容は、以下の記事でご覧いただけます。
▼“ならでは”の魅力を見つけ、PR。意欲的な人材からの応募が殺到!
株式会社Lazo
こちらは太陽光エネルギー発電設備を設置するための、土地の仕入れから施工までをワンストップで手掛ける株式会社Lazoが、電気設備施工管理を募集したときの求人です。
経験者を募集していましたが、施工管理の経験者は市場価値が高く、引く手あまたな状態。ただでさえ採用の難易度が高いうえに、「施工管理は毎日現場に出っぱなしで、残業が多く、休みも少ない」という傾向があるため、応募が集まりにくい状況でした。
そこで株式会社Lazoでは、残業が少なく、休日数が多いこと。さらに分業体制が整っており事務作業の負担が少ないことなど、「現場に出っぱなしな働き方とオサラバできる点」をキャッチコピーで訴求することに決定。
「施工管理が現場に出っぱなしの時代、そろそろ終わりです」のキャッチフレーズを掲げ、1級電気工事施工管理技士、第二種電気工事士の資格を持つ、即戦力の施工管理経験者を採用できました。さらに詳しい内容は、以下の記事でご覧いただけます。
▼自社独自の魅力をPRし、豊富な経験と専門資格を持つ人材の採用に成功!
株式会社レック ラヴィ・ファクトリー
こちらはブライダルフォト事業をメインに手掛ける、株式会社レック ラヴィ・ファクトリーが、全国に展開する各店舗(スタジオ)の事務スタッフを募集したときの求人です。
同社は会社全体が好調に転じ、事業が急拡大したことにより現場の業務量が増加。人手不足を補填するために、1名でも多くの応募を確保する必要がありました。
そこで、エン転職専属のコピーライターが「ウエディングフォトならではのエモーショナルな情景描写・この仕事の意義」が伝わる採用キャッチコピーを作成し、求人冒頭のPRスペースでアピール。
「ひまわり畑も、紅葉の庭園も。全てが夫婦の式場に」というキャッチコピーが、求職者から多数の共感を呼び、270名もの応募を獲得する結果となりました。
狙っていた若手人材からの応募数も大きく伸ばし、7名の人材確保に成功しています。実際の求人広告は、以下の記事でご覧いただけます。
▼「仕事の価値と魅力」を最大化するPRで応募殺到! 内定辞退0も実現!
株式会社LeaWelina
こちらはイベントの企画・制作・演出・運営などを手掛ける株式会社LeaWelinaが、SNSディレクターを募集したときの求人です。
同社が募集したのは、新しく立ち上げる事業部のSNS運用担当。しかし求人初掲載のポジションだったため、前例が無いなか「求人広告でどのような魅力を打ち出すのか」が不明瞭でした。
そこでエン転職の取材担当が「LeaWelinaのSNSディレクターに就くことで感じられるやりがい」「飲食店のメニューの写真撮影から携われるという仕事の魅力」などを詳しくヒアリング。
取材した情報をもとに、エン転職専属のコピーライターが「“ティラミスの角度”に頭を悩ませる、幸せな時間を」という採用キャッチコピーを制作しました。
その結果、同社ならではの魅力が求職者へ伝わり、求人初掲載のポジションながら、392名からの応募を獲得。人材の確保にも成功しています。より詳しい内容は、以下の記事をご覧ください。
▼求人初掲載のポジションながら、392名の応募を獲得。2名の採用成功を実現!
株式会社シリアス・プロ・サポート
こちらは、テレビ業界に向けた人材アウトソーシング事業を手掛ける株式会社シリアス・プロ・サポートが、テレビ番組ADを募集したときの求人です。
同社の採用ターゲットは、未経験からテレビ制作に挑戦してみたいと考えている28歳くらいまでの男女でした。
ターゲット層がどのような理由でAD職に応募するのかを考えたところ、やはり最初は「憧れの芸能人に会いたい」という部分から興味を持つのでは?との結論に至り、採用ターゲットの思いを肯定できるようなキャッチコピーを制作することに。
「志望動機は、『あの俳優さんに会いたい』でも良いんです」というキャッチコピーを求人の冒頭でアピールし、応募したくなる&応募しやすい導線を作りました。
同社の採用キャッチコピーは、たくさんの求職者の興味を喚起し、487名からの応募を獲得。熱意ある方からの応募を多く集めることができ、4名の入社につながりました。より詳しい戦略は、以下の記事でご覧いただけます。
▼1回の掲載で4名採用! 広告表現を変えれば、応募者の意欲ども変わる
まとめ
採用キャッチコピーには、「求職者の印象に残りやすくなる」「採用ミスマッチを防止しやすくなる」などのメリットがあります。採用キャッチコピーをつくるときは、以下の手順を踏まえると、より魅力的なものに仕上がるでしょう。
- 採用したいターゲット像を明確化する
- 自社の魅力を洗い出して言語化する
- キャッチコピーのコンセプトを決める
- 端的なフレーズに落とし込む
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