採用ミスマッチの理由とは? 早期離職を防ぐための4つの対策
企業が採用活動を行うなかで、採用ミスマッチが生じて早期離職につながってしまうケースがあります。従業員が早期離職すると、採用コストの損失につながるほか、ほかの従業員のモチベーション低下や生産性の低下を招く可能性があるため、対策が求められます。
企業の人事・採用担当者さまのなかには「なぜ採用ミスマッチが起こるのか」「早期離職を防ぐにはどのような対策が必要か」などと対応に悩まれている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、採用ミスマッチが起こる主な理由と早期離職を防ぐための対策について解説します。
なお、早期離職によるコスト損失についてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
目次[非表示]
- 1.採用ミスマッチが起こる理由
- 1.1.企業側が提供する求人情報に偏りがある
- 1.2.スキルや職務適性を正確に見極められていない
- 1.3.求職者の希望を捉えられていない
- 1.4.オンボーディングが不十分
- 2.採用ミスマッチを原因とする早期離職への対策
- 2.1.①正確な求人情報を分かりやすく掲載する
- 2.2.②適性検査・構造化面接を実施する
- 2.3.③求める人物像を明確にする
- 2.4.④フォローアップ体制を整備する
- 3.まとめ
採用ミスマッチが起こる理由
採用ミスマッチは、求人募集から選考、入社後に至るまでの採用プロセスにおいて、企業と求職者がお互いの理解を十分に深められていないことによって生じます。主な理由には、以下が挙げられます。
企業側が提供する求人情報に偏りがある
企業側が提供する求人情報に偏りがある場合、実際の仕事内容や職場環境とのイメージにギャップが生まれてしまい、採用ミスマッチが起こりやすくなります。
採用ミスマッチが起こりやすい求人情報の提供方法には、以下が挙げられます。
▼採用ミスマッチが起こりやすい求人情報の提供方法
- 仕事の厳しさや大変さなどのネガティブな情報を隠している
- テキストの説明のみで、仕事内容の詳細や職場の雰囲気を十分に伝えられていない
- 一般的な内容のみを記載しており、具体性がない
スキルや職務適性を正確に見極められていない
書類選考・面接において、求職者のスキルや職務適性などをうまく見極められていない場合、採用後に「自社が求める人物と違った」という問題につながりやすくなります。
選考において求職者の見極めが不足してしまう原因には、以下が考えられます。
▼選考の見極め不足が生じる原因
- 資格の有無や経歴だけで能力を評価している
- 自社が求める人物像が定義されていない
- 選考の担当者によって評価にばらつきがある
求職者の希望を捉えられていない
採用段階で求職者の希望を具体的に捉えられていないことから、入社後にミスマッチが生じるケースもあります。
求職者が希望するキャリアや働き方を理解していないまま部署・職務への配置を行うと、「やりたい仕事と違った」と思われて早期離職につながりやすくなります。
▼求職者の希望を捉えられていない原因
- 求人や選考時にキャリアパスを提示していない
- 自社での働き方や希望する役割について求職者と共有していない
オンボーディングが不十分
オンボーディングとは、新たに入社する従業員が会社に順応できるようにするための取り組みのことです。
入社後のオンボーディングを十分に実施できていない場合、職場環境や人間関係になじめずに「この会社と合わない」と感じられてしまう可能性があります。また、「この会社でやっていけるのか」「職場に迷惑をかけていないか」などといった不安から早期離職を招く可能性も考えられます。
▼オンボーディングが不十分な例
- 未経験者を募集しているにもかかわらず、基礎的な研修や育成を行わない
- ほかの従業員と挨拶や交流ができる機会を設けない
採用ミスマッチを原因とする早期離職への対策
採用ミスマッチによる早期離職を防ぐには、求人情報の内容や選考の手法を見直したり、入社後のフォローアップ体制を整えたりすることが重要です。具体的な対策には、以下の4つが挙げられます。
①正確な求人情報を分かりやすく掲載する
入社前後のギャップによる採用ミスマッチを防ぐには、正確な求人情報を分かりやすく掲載することが重要です。
自社のよい点だけでなく、厳しい点についても求職者に伝えるとともに、画像や動画を用いて働き方をイメージしやすいようにすることがポイントです。
▼求人情報に掲載するとよい情報
- 在籍中の従業員が感じる業務の厳しさ
- 一日の業務内容・タイムスケジュール
- 教育制度の詳細と独り立ちまでの期間
- 1ヶ月当たりの平均残業時間
- 上司・同僚・他部署との関わり方や社風
②適性検査・構造化面接を実施する
自社にマッチする人材を見極めるために、選考の手法を見直すことも対策の一つです。
書類審査後に適性検査を実施することで、能力・スキルだけでなく、性格特性や価値観などのパーソナリティの部分を評価できるようになります。また、構造化面接を取り入れると、一定の評価基準や質問項目を基に評価を行えるようになります。
これにより、求職者のスキルや職務適性を客観的に見極めやすくなるほか、面接担当者による評価のばらつきを防止することが可能です。
なお、適性検査についてはこちらの記事で解説しています。
求職者の深掘りと見極めに有効な“STAR面接”については、こちらの記事をご覧ください。
③求める人物像を明確にする
採用ミスマッチを防ぐには、どのような人材を採用したいのか、自社が求める人物像を明確にすることが重要です。
人物像を明確にしておくことで、求職者が持つ課題・ニーズを想定できるようになり、お互いの理解を深めるための情報提供を行えます。
また、求職者との相互理解を深めて希望する働き方や将来のキャリアプランなどを把握できれば、「自社で長く働いてもらえるか」「どのような部署・業務に配置するとよいか」などを踏まえて採用可否を判断することが可能です。
なお、人物像を明確化するにはペルソナの設計が有効です。詳しくはこちらの記事をご確認ください。
④フォローアップ体制を整備する
職場のフォローアップ体制を整えることで、職場に早くなじみやすくなり入社後に起こりやすいミスマッチを防げるようになります。
新たに入社する従業員へのフォローアップ体制を整えるためには、オンボーディングの取り組みを充実させることがポイントです。
▼オンボーディングの取り組み例
- メンター制度を導入する
- 定期的な面談を実施する
- 研修・教育プログラムを実施する
- 社内に相談窓口を設置する
- 従業員同士の交流の場を設ける
まとめ
この記事では、採用ミスマッチについて以下の内容を解説しました。
- 採用ミスマッチが起こる理由
- 採用ミスマッチを原因とする早期離職への対策
採用ミスマッチを防ぐには、求人情報の内容や選考の手法を見直して、入社後のギャップを防ぐこと、また自社へのマッチ度を的確に見極めることが重要です。また、オンボーディングの取り組みを充実させて、早く仕事や職場に慣れるようにフォローすることも欠かせません。
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