人材採用の課題と解決方法|採用成功につながる手法10選
近年の採用市場は、労働人口の減少により求職者が有利な「売り手市場」となっています。人材獲得競争が年々激化している企業にとっては、採用難が続いている状況といえるでしょう。
本記事では、採用難のなかでも良い人材を確保するための5つのポイントと、おすすめの採用手法10選を紹介します。「良い人材を確保できなくて困っている」「採用した人材がなかなか自社に定着しない」とお悩みの方は、ぜひ本記事を参考に採用活動を行なってみてください。
目次[非表示]
- 1.人材採用が難しくなっている原因
- 1.1.労働人口の減少により採用競争が激化している
- 1.2.採用ミスマッチにより定着率が低くなっている
- 1.3.内定辞退が多発している
- 2.採用難でも良い人材を確保する! 8つのポイント
- 2.1.労働環境・待遇を改善する
- 2.2.採用業務のやり方を見直す
- 2.3.自社が求める人物像を定める
- 2.4.採用戦略を立てる
- 2.5.自社に適した採用方法を選ぶ
- 2.6.採用のミスマッチを防止して離職率を抑える
- 2.7.求職者へ情報発信して企業理解を深めてもらう
- 2.8.働き方が多様化していることを理解する
- 3.人材採用のおすすめ手法10選
- 3.1.新卒採用(メンバーシップ型採用)
- 3.2.中途採用(ジョブ型採用)
- 3.3.ポテンシャル採用
- 3.4.アセスメント採用
- 3.5.求人サイトを活用した採用
- 3.6.SNS採用(ソーシャルリクルーティング)
- 3.7.オウンドメディアリクルーティング
- 3.8.ダイレクトリクルーティング
- 3.9.リファラル採用
- 3.10.アルムナイ採用
- 4.まとめ
人材採用が難しくなっている原因
人材採用が難しくなっている大きな原因として、「労働人口の減少」「採用ミスマッチ」が挙げられます。それぞれ詳しく見ていきましょう。
労働人口の減少により採用競争が激化している
日本社会は少子高齢化が進んでいるため、労働人口が年々減少しています。近年の採用市場は、1人の求職者を複数の企業で取り合う状態となっており、採用競争が激化しているのです。
人材確保が難しいなかで人手不足を解消するために、外国人採用など従来は実施していなかった採用方法を取り入れるを企業も増えています。社会の少子高齢化はすぐに解決できる問題ではないため、今後も日本の企業には、人材確保に対する工夫が求められるでしょう。
採用市場の「売り手市場化」については以下の記事で解説しておりますので、あわせてご覧ください。
▼採用の売り手市場とは?エリア・職種別データと企業に求められる10の対策
採用ミスマッチにより定着率が低くなっている
採用のミスマッチとは、「企業と求職者の認識がずれたまま採用してしまうこと」です。採用のミスマッチには「早期退職が発生して人材の定着率が低くなる」「採用した人材が活躍しない」などのリスクがあります。
大手外資系人材紹介会社のヘイズ社が行なった調査「世界31ヶ国労働需要効率調査」によると、日本は採用のミスマッチが起こりやすい国であるという結果が出ています。
採用のミスマッチが起こりやすい原因には、以下のような要素が挙げられています。
- 人材へ求めるレベルが高すぎる
- 人材を正確に見極められていない
- スキルに適した待遇が用意されていない
- 内定者や入社者へのフォローが足りていない
- 企業が求職者へ提供する求人情報に偏りがある
- 労働条件(労働時間や就業場所など)に多様性がない
自社に適した人材を確保・定着させられるよう、継続的に改善の取り組みを行なっていく必要があります。
内定辞退が多発している
前述したように、近年は企業同士の人材獲得競争が激化しています。採用市場が求職者に有利な「売り手市場」となっているため、1人の求職者が複数社から内定をもらいやすくなっている状態です。
しかし、基本的に内定を承諾できるのは、求職者1人につき1社のみ。そのため内定を出した人材から、入社前に辞退されてしまう企業が多発しています。
採用難でも良い人材を確保する! 8つのポイント
採用難のなかでも良い人材を確保するためのポイントを5つ解説します。人材採用を成功させるため、以下の5点を意識して採用活動に取り組みましょう。
労働環境・待遇を改善する
良い人材を確保するためには、時代に合わせて自社の労働環境や待遇を改善していくことが欠かせません。時代に適さない昔ながらの労働環境・待遇のままだと、求職者のニーズと合致せず、採用が難航してしまう恐れがあります。
たとえばリモートワークやフレックスタイム制など、働き方が多様化している現代社会において、昔ながらの「1日8時間出社する」という働き方以外の選択肢も増えています。こうした多様化する働き方に対応した求人は、求職者にとっても魅力になります。
また、ハイスキルな人材を求めているのにも関わらず「入社1年目だから低賃金」と年功序列に重きを置いてしまうと、ハイスキル人材にとって、その求人は魅力的に見えなくなってしまいます。
人材を確保するためには、伝統に配慮しつつも時代に適した労働環境・待遇を用意し、労働者が心地よく働ける環境をつくっていく意識が大切です。
採用業務のやり方を見直す
採用業務のやり方を見直して改善するのも、良い人材の確保につながります。競合他社に良い人材をとられてしまわないように、「面接回数を減らす」「Web面接を導入する」などの採用効率化を行なって、選考をスピーディーに進めましょう。
採用選考の効率化は、採用担当者の業務負担を減らすだけでなく、求職者の負担減にもつながります。結果的に、応募数も確保しやすくなるでしょう。
また、適性検査や面接評価シートなど、採用のための便利なツールを導入して、人材の見極め精度を上げるのもおすすめです。応募者が自社に適した人材かどうか見極めやすくなれば、誤った人選で活躍人材を逃してしまう可能性も解消できます。
適性検査については、こちらの記事で詳しく解説しています。
▼適性検査とは? 主な目的や実施方法、種類などを徹底解説
また、面接評価シートは下記より無料でダウンロードできますので、ぜひご活用ください。
自社が求める人物像を定める
自社に適した人材を確保するためには、採用のターゲット(=自社が求める人物像)を明確に定めることも重要です。どんな人材がほしいのかが明確でないと、自社の社風や業務に適さない人材を誤って採用してしまう可能性があります。
採用ターゲットの具体的な決め方は、こちらの記事で解説していますので、あわせてご覧ください。
▼採用ターゲットを決めて訴求力アップ! 決め方やポイントを解説
採用戦略を立てる
採用戦略とは、「自社を成長させる人材を確保するための戦略」を指す言葉です。自社の採用ターゲットが決まったら、採用戦略を立てて、計画的に採用活動を推進しましょう。
「採用ターゲットに合致する人材を、どのような手段でいつまでに採用するか」具体的な戦略を立ててから採用活動をする方が、ただやみくもに行なうよりも、自社に適した人材を確保できる確率が高くなります。
採用戦略の立て方は、こちらの記事で詳しく解説しています。記事を参考にしながら、自社の戦略を立案してみましょう。
▼採用戦略とは何か?│戦略の立て方とメリットを徹底解説!
自社に適した採用方法を選ぶ
数ある採用方法のなかから、自社に適した手法を選ぶことも重要です。やみくもに求人を出しても、自社に適したやり方でないと、応募を集められない可能性があります。
採用方法を選ぶときは、下記のような観点で自社に適した手法を選びましょう。
- 自社で募集したい職種の採用に強い媒体を活用する
- 自社の採用ターゲットが利用していそうな媒体に求人を出す
- ハイスキル人材を採用したいときは紹介サービスなどを活用する
採用方法の選び方は、こちらの記事で詳しく解説しています。求人募集のコストを抑える方法なども解説していますので、ぜひチェックしてください。
▼効果的に求人を募集する方法10選! 選び方や採用成功のポイントも解説
採用のミスマッチを防止して離職率を抑える
先にも述べたように、採用のミスマッチには、早期退職につながるリスクがあります。ミスマッチを防止すれば、採用した人材の離職率を抑えることができるため、しっかり対策しましょう。
採用のミスマッチを防止する対策には、「スキルに見合った待遇を用意する」「求人情報に自社の良い面と課題点をどちらも載せる」などが挙げられます。
以下の記事でも詳しく解説しているので、あわせてご覧いただき、ミスマッチのない採用を行ないましょう。
▼採用ミスマッチの理由とは? 早期離職を防ぐための4つの対策
求職者へ情報発信して企業理解を深めてもらう
自社のSNSアカウントや自社サイトなどを活用して、求職者へ情報発信し、興味関心を惹きつけましょう。
自社の理念や社風、商品やサービスの情報、実際に働いている社員の声などを発信すると、求職者の興味が喚起され、応募数を増やせる可能性があります。
発信内容に共感した求職者からの応募を集められる可能性も高くなるため、採用ミスマッチ防止・内定辞退の防止にもつながるでしょう。
働き方が多様化していることを理解する
昨今は労働者の働き方が多様化しています。従来通りのフルタイム勤務だけでなく、リモートワークやフレックスタイム制を導入したり、副業を解禁したりするなど、柔軟な働き方を取り入れる企業が増えているのです。
こうした時代の流れをくみ、多様な働き方を選べる体制が整った企業は、求職者からの応募が集まりやすくなります。伝統や社風を尊重しながらも、時代の変化に沿った就労環境をつくることで、求人への応募増加・人材の定着率向上につながるでしょう。
人材採用のおすすめ手法10選
ここからは、人材採用のおすすめ手法10選を紹介していきます。人材採用を成功させるためには、自社に適した手法を選ぶことが大切です。それぞれの特徴を把握しておきましょう。
新卒採用(メンバーシップ型採用)
新卒採用(メンバーシップ型採用)は、社会経験のない学生を対象として行われます。そのため、保有スキルや業務経験よりも、人柄やポテンシャルなどを重視して選考するのが一般的です。
メリット |
|
デメリット |
|
中途採用(ジョブ型採用)
中途採用(ジョブ型採用)は、特定の業務経験やスキルをもち、即戦力となれる人材を採用する手法です。新卒採用だけでは即戦力の確保が難しいため、時期をずらして中途採用と新卒採用の両方を実施する企業が多くあります。
メリット |
|
デメリット |
|
ポテンシャル採用
候補者のスキルや業務経験よりも、人柄・熱意・ポテンシャルを重視して採用することを「ポテンシャル採用」といいます。主に新卒採用など、未経験者を採用する場面で多く用いられている手法です。
メリット |
|
デメリット |
|
アセスメント採用
アセスメントは「客観的な分析・評価」を表す言葉。アセスメント採用とは、特定の評価基準や、ツールが分析したデータなどによって、客観的な分析・評価に基づいて採用する手法のことです。
メリット |
|
デメリット |
|
求人サイトを活用した採用
インターネットが発達した現代では、求人サイトを活用した採用活動が一般的なものとなりました。求人サイトに自社の求人情報を掲載しておけば、使い方次第で短期間での採用や大量採用が可能となります。
ただし、求人サイトに情報掲載するには掲載料金がかかるため、どの媒体を活用するかは慎重に選ばなくてはなりません。運営会社によってサイトの特徴が異なるため、複数の求人サイトを比較検討して、どの媒体を使うか決めましょう。
メリット |
|
デメリット |
|
SNS採用(ソーシャルリクルーティング)
SNS採用(ソーシャルリクルーティング)は、名前の通りSNSを使った採用手法です。
SNS採用は、「企業情報や求人情報を投稿して認知度向上を図る」「DM機能で良さそうな求職者をスカウトする」などの取り組みを行ないます。無料で使えるSNSが多いため、うまく運用できれば採用コストの削減につながります。
メリット |
|
デメリット |
|
オウンドメディアリクルーティング
オウンドメディアとは、「自社で保有・運営するメディア」のこと。自社で保有・運営するメディアを使って人材採用することをオウンドメディアリクルーティングといいます。
求人サイトなど、自社以外の企業が運営している媒体に情報を載せるときと異なり、掲載情報の量や内容などに制限がなく、自由に発信できる点が魅力です。
メリット |
|
デメリット |
|
オウンドメディアリクルーティングについて、下記の記事で詳しく解説しています。ご興味のある方はこちらもご覧ください。
▼オウンドメディアリクルーティング|特徴・コンテンツ例・手順などを解説
ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングとは、企業がスカウトメール機能などを使って、良さそうな人材へ直接アプローチする採用手法です。企業が能動的に求職者へ働きかけるので、採用ターゲットに合致する人材を効率よく確保できる可能性が高くなります。
メリット |
|
デメリット |
|
ダイレクトリクルーティングをより詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
▼ダイレクトリクルーティングとは?採用手法比較やサービスの選び方を解説
リファラル採用
リファラルは「紹介・推薦」という意味の言葉。つまり、リファラル採用とは「自社の社員や知人などから人材を紹介してもらう」採用方法のことです。
リファラル採用は、能力や人柄にある程度見当がついた状態で選考できるため、自社に適さない人材を回避しやすい傾向があります。
メリット |
|
デメリット |
|
アルムナイ採用
アルムナイ採用とは、退職した社員を再び採用すること。出戻り採用とも呼ばれている採用手法です。もともと自社で働いていた人材を呼び戻すので、「通常の中途採用者よりも即戦力になりやすい」「教育コストがかからない」といったメリットがあります。
ただし退職理由によっては、対象者が再び入社することに、既存社員から反発が起こるリスクもあるでしょう。アルムナイ採用を行なうときは慎重な事前調査が必要です。
メリット |
|
デメリット |
|
アルムナイ採用についてより詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
▼アルムナイ制度で即戦力を確保! メリット・デメリットや導入事例
まとめ
少子高齢化による労働人口の減少などにより、企業にとって採用難が続いています。採用のミスマッチなどの失敗を回避し、自社に適した人材を確保するためには、労働環境や採用方法の改善が不可欠です。
また、採用手法にも多くの種類があるため、自社の採用ターゲットや予算に合わせて、適切な手法を選ぶ必要があります。候補者へ求めるスキルや業務経験に見合った待遇を用意し、採用方法を改善していけば、ミスマッチのない人材を確保できるようになるでしょう。
「採用のミスマッチを回避したい」「入社後に活躍・定着する人材を採用したい」とお考えの方は、ぜひ『エン転職』をご活用ください。『エン転職』は1000万人の会員を保有する、日本最大級の中途採用向け求人サイトです。
エン転職では、求人に「仕事の厳しさ」「向いていない人」という項目をあえて設けることで、早期離職の防止や入社後のミスマッチの軽減を行なっています。
早期離職の原因のひとつは、入社後のギャップ。「こんなにキツイなんて求人には書いていなかった…」「想像していた業務と違った」などの不満が退職に繋がります。
ギャップによる不満が生じないよう、仕事の厳しい側面をあらかじめ求人上で伝え、「それでも働きたい!」と思わせる意欲を醸成。こうした取り組みにより、エン転職経由の入社者は定着率が格段に高いとご好評いただいております。
採用でお悩みの際は、以下のエン転職お問い合わせ窓口よりお気軽にご相談ください。
▼エン転職の料金表・特徴をまとめたパンフレットは以下からダウンロードいただけます。
他にもエン転職には採用を成功に導く様々な特徴があります。エン転職の料金表・パンフレットダウンロード、サービスの詳細確認はこちらから行なえますので合わせてご覧ください。
▼エン転職のサービス紹介サイト