求職者と出会える“採用イベント”のメリットと10の開催方法
採用イベントには、企業が求職者と出会い、自社の魅力や求める人物像などを知ってもらう目的があります。
開催後のエントリーにつなげたり、当日に選考を行ったりするイベントがあり、採用候補者の母集団を形成するための有効な手法の一つです。近年では、ITツールを活用したオンラインイベントも登場しています。
人事・採用担当者のなかには、採用イベントの実施を検討しているものの、「開催するメリットは何だろう」「開催方法の種類を知りたい」とお考えの方もいるのではないでしょうか。
この記事では、採用イベントを開催するメリットと、オフライン・オンラインでの開催方法について解説します。
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目次[非表示]
- 1.採用イベントを開催するメリット
- 1.1.①新しい求職者層と出会える
- 1.2.②ダイレクトなやり取りができる
- 1.3.③求職者の印象に残りやすい
- 1.4.④仕事・スキル・商品のデモンストレーションができる
- 1.5.⑤競合他社との差別化につながる
- 1.6.⑥応募段階でのミスマッチを防げる
- 2.採用イベントを開催するデメリット
- 3.採用イベントの開催方法
- 3.1.オフライン
- 3.1.1.①会社説明会
- 3.1.2.②転職フェア
- 3.1.3.③選考会・選考直結イベント
- 3.1.4.④インターンシップ
- 3.1.5.⑤セミナー・ワークショップ
- 3.1.6.⑥社員座談会
- 3.1.7.⑦ミートアップ
- 3.2.オンライン
- 3.2.1.⑧採用ウェビナー
- 3.2.2.⑨VR会社説明会
- 3.2.3.⑩メタバース合同説明会
- 4.採用イベント開催までの流れ
- 4.1.①採用イベント開催の目的とターゲット設定
- 4.2.②開催方法・開催日程の検討
- 4.3.③プロモーションと広告
- 4.4.④イベントプログラムの企画
- 4.5.⑤スタッフとリソースの確保
- 4.6. ⑥参加者の受け入れとフォローアップ
- 4.7. ⑦効果の評価と改善
- 5.まとめ
採用イベントを開催するメリット
採用イベントは、母集団の形成や採用ブランディングなどに有効な手法といわれています。期待できる主なメリットには、次の6つが挙げられます。
①新しい求職者層と出会える
1つ目のメリットは、新しい求職者層と出会えることです。
複数の企業が同時に集まる合同開催型の採用イベントの場合、自社を知らない求職者層も来場するため、企業名を認知してもらえる機会になります。求人広告や自社採用サイトでは出会えなかった求職者と新たな接点を創出して、母集団を増やすことが可能です。
また、オンライン開催の場合は場所の制約がなくなるため、全国の求職者と出会えることも期待できます。
②ダイレクトなやり取りができる
2つ目のメリットは、求職者とダイレクトなやり取りができることです。
採用イベントを開催すると、対面またはWeb画面を通じて求職者と直接コミュニケーションを取れます。そのため、自社の魅力を詳細に伝えたり、求職者の熱意をくみ取ったりしやすくなります。
Webサイトの情報や企業パンフレットだけでは分からない雰囲気・価値観などが伝わるため、求職者の興味関心を高めるのに役立ちます。
③求職者の印象に残りやすい
3つ目のメリットは、求職者が自分で求人を読むのと、採用担当者自身から働く魅力を直接聞くのとでは、圧倒的に後者のほうが印象に残りやすいです。
求職者の印象に残りやすいため、採用イベント参加後の応募率も、通常の採用手法よりは高い傾向にあります。
④仕事・スキル・商品のデモンストレーションができる
4つ目のメリットは、仕事や商材を体験してもらうことができます。例えば、仕事のデモンストレーションを行なえば、求職者の仕事に対するイメージを深めることができます。
グループディスカッションを行ない、先輩社員が中に入ってアドバイスや問題解決力のアピールをすることで、入社後の身につくスキルをイメージさせることもできます。
また、入社後に扱う商品・つくる商品に実際に見て、触れる機会があるのも採用イベントの大きなメリット。自分が関わる商品・サービスの理解が深まることで、応募意欲を高めることができます。
⑤競合他社との差別化につながる
5つ目のメリットは、競合他社との差別化を図れることです。
自社ならではのユニークな採用イベントやプログラムを実施すると、求職者の注目を集められます。
例えば、自社の事業内容に関する説明をクイズ形式にしたり、採用イベントの参加者へ自社商品をプレゼントしたりするのも一つの方法です。
また、採用イベントを通じて企業文化や社風、ビジョンなどの独自性のある強みをアピールすることで、求職者の興味を惹くことが可能です。
競合他社との差別化を図る方法は、こちらの記事で詳しく解説しています。自社を差別化する方法について理解を深めたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
▼採用活動の人材獲得は“差別化”がカギを握る! ポイントや実施方法を解説
⑥応募段階でのミスマッチを防げる
6つ目のメリットは、応募段階のミスマッチを防げることです。
特に企業理念を大切にしている企業は、採用イベントで理念の説明を行なうことで、共感する応募者に絞った採用活動ができます。
また、採用イベントでは面接よりもフランクに求職者と話すことも可能です。お互いの顔を見て話すことで、求職者の本質が見極めやすくなり、応募段階でのミスマッチを防ぐことにも繋がります。
採用イベントを開催するデメリット
採用イベントには多くのメリットがある一方で、以下のようなデメリットも存在します。
①費用と時間が必要
採用イベントの開催には、費用がかかります。特に参加者の大きい採用イベントの場合は、準備も大変です。会場の手配や広告宣伝費、実際にどのようなイベント・プログラムを行なうのか企画する必要もあります。
②人員が必要
先輩社員への質問などを採用イベントのプログラムとして用意する場合は、社員への協力も仰ぐ必要があります。採用イベントの規模にもよりますが、開催日には参加者を受け入れする人員も必要かもしれません。
こうした採用担当者以外の協力を仰ぐことで魅力的な採用イベントになる一方で、人件費がかかることを忘れてはなりません。
人事・採用担当者・協力を仰ぐ社員の人件費、採用イベントの参加費用などを踏まえ、採用イベントが最適なのか、それとも他の採用手法のほうが費用対効果が高いのかは、慎重に検討する必要があります。
採用イベント以外の採用手法については、以下の記事でも紹介しておりますのでご参考ください。
▼10の中途採用手法を比較|自社に合った採用手法の選び方
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採用イベントの開催方法
採用イベントの開催方法は、オフライン・オンラインの2種類に分けられます。
それぞれの主なイベントについて解説します。
オフライン
求職者と実際に顔を合わせるオフラインの採用イベントは、相手の反応や温度感を見ながら柔軟なコミュニケーションを取ることが可能です。担当者の人柄や社風などが伝わりやすくなるほか、その場の一体感・臨場感を演出しやすいといった魅力があります。
①会社説明会
会社説明会は、大勢の求職者に向けて企業情報を伝えるイベントです。大きく合同説明会と単独説明会の2種類に分けられます。
▼合同説明会の開催方法
開催方法 |
内容 |
合同説明会 |
|
単独説明会 |
|
なお、合同説明会は、業界を問わないものや特定の業界に特化したものなどさまざまな種類があります。
会社説明会で印象に残るプレゼンテーションをする方法は、以下の記事で詳しく解説しています。具体的な内容やプレゼンテーションをするときのポイントについて知りたい方は、ぜひご覧ください。
▼採用の応募者を増やす! 会社説明会で印象に残るプレゼンテーションとは
②転職フェア
転職フェアは、複数の企業が合同で開催する転職者に特化したイベントです。
地元企業に特化したものや、特定の業種・専門職に特化したものなどがあり、会社説明会よりもカジュアルな印象があることが特徴です。
転職希望者が来場するため、意欲の高い母集団を形成できるメリットがあります。自社が求める求職者と出会えた場合は、その場で選考案内を行うこともできるため、内定までスピーディにつなげられる可能性が期待できます。
③選考会・選考直結イベント
選考会・選考直結イベントは、求職者と企業の出会いを創出して、選考につなげるためのマッチングイベントのことです。
イベントの当日に筆記試験や一次面接などの選考を実施することもあり、企業・求職者の双方にとって選考フローを短縮できるメリットがあります。
また、就職活動をしている熱量の高い求職者が集まりやすいため、短期間でマッチングにつながりやすく、採用活動をスムーズに進められます。
④インターンシップ
インターンシップは、求職者に実際に自社の業務を体験してもらう職業体験です。一般的に長期インターンシップと1dayインターンシップの2種類があります。
▼インターンシップの種類
種類 |
内容 |
長期インターンシップ |
|
1dayインターンシップ |
|
インターンシップを実施すると、志望度が高い求職者に対して自社の業務内容を実際に体験してもらえます。職業体験を通じて求職者の適性を確認できるため、採用のミスマッチを防ぐことが可能です。
⑤セミナー・ワークショップ
セミナー・ワークショップは、求職者との交流を図り、業界や企業に対する理解を深めてもらうための採用イベントです。プログラムの内容は多種多様ですが、主に以下のような内容が挙げられます。
▼セミナー・ワークショップの内容
- 業界や職種に関する情報提供
- 職種に関する知識・スキルを身につけるための講習会
- 営業や企画業務などを体験するグループワーク
セミナー・ワークショップを開催すると、自社の業界・職種に興味を持っている求職者や、学びの意欲がある求職者との接点を確保することが期待できます。
⑥社員座談会
社員座談会は、自社の社員と求職者との交流を図るイベントです。
企業に対して興味を持ってもらうことが目的のため、会社説明会や選考会と比べて、リラックスした雰囲気で行われることが特徴です。
少数の参加者と顔を合わせて、双方向のコミュニケーションを取ることで、企業のことをより深く知ってもらえるメリットがあります。
また、社員自らが1日の業務の流れや、キャリアアップのために行っていることなどのリアルな話をシェアすることで、職場の雰囲気や魅力がより伝わりやすくなり、企業のイメージアップが期待できます。
⑦ミートアップ
ミートアップは、求職者が気軽に参加できる交流会のことです。
社員と参加者が交流する場を設けて相互理解を深めることで、ファン化につなげることが目的です。社員座談会のような対話形式のプログラムもあれば、以下のような多様なプログラムが取り入れられていることもあります。
▼ミートアップのプログラム例
- 社員による業界や職種に関する勉強会
- 食事会
- オフィスツアー
- スポーツイベント
オンライン
Webツールやパソコンを利用して開催するオンラインの採用イベントは、場所の制約がないため、参加のハードルが低くなり、より幅広い求職者の集客が期待できます。また、オフラインと比べて会場費や設営費、社員の交通費などのコストを削減できることが魅力です。
⑧採用ウェビナー
ウェビナーは、オンラインで実施するセミナーを指しており、採用イベントとしても実施されています。配信方法は、事前に収録した映像を流すオンデマンド配信と、リアルタイム配信の2通りです。
求職者はパソコンやスマートフォンを利用して気軽にウェビナーを視聴・参加できます。参加しやすくなることで、オフラインのイベントで出会えなかった層とも接点を持てる可能性があります。
採用イベントで実施するウェビナーのプログラム例は以下のとおりです。
▼採用ウェビナーのプログラム例
- 会社説明会
- グループディスカッション
- 社員座談会
⑨VR会社説明会
VR(Virtual Reality:仮想現実)の技術を活用して、会社説明会を実施する方法もあります。オンライン上に構築したバーチャル空間に求職者がアクセスすることで、臨場感のある体験を提供できます。
実際にオフィスにいるかのような体験ができるため、画像や動画だけでは伝わりにくい職場環境や社員が働いている様子などをアピールするのに有効です。
▼VR会社説明会と相性のよいプログラム
- オフィスツアー
- 仕事体験
- 適性テスト
なお、VRを活用した採用活動についてはこちらの記事でも解説しています。
⑩メタバース合同説明会
近年、採用イベントとして注目を集めているのがメタバース合同説明会です。
メタバースとは、インターネット上に構築された3次元の仮想空間を指します。メタバース合同説明会では、求職者が自分のアバターを使って説明会に参加したり、社員やほかの求職者とコミュニケーションを取ったりできます。
採用イベントにメタバースのような新しい手法を用いることで、自社のブランディングや、感度の高い求職者と出会いなどの効果が期待できます。
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採用イベント開催までの流れ
採用イベントを開催する一般的な手順をご紹介します。
①採用イベント開催の目的とターゲット設定
採用イベントの目的と、採用したい求職者の人物像(経験・知識・スキル・価値観など)を明確にします。その上で、イベントで達成すべき採用目標人数を決めます。
採用ターゲットの決め方は、こちらの記事で解説しています。自社のターゲットがまだ定まっていないという方は、以下の記事を参考にして、採用ターゲットを決めましょう。
▼採用ターゲットを決めて訴求力アップ! 決め方やポイントを解説
②開催方法・開催日程の検討
単独説明会にするのか、合同説明会にするのかを、まず検討します。自社で求職者を集められるなら「単独説明会」が有効です。イベントの開催に適した会場を選定し、日程を設定。会場は参加者数や設備、アクセスの便などを考慮して選びます。
自社で採用イベントに参加する求職者を集めるのが難しい場合は、「合同説明会」に参加するのが有効です。合同説明会によっては参加者に特色がある採用イベントもあります。例えば、業界に特化した採用イベントや、若手人材が集まりやすい採用イベント、ミドル層が集まりやすい採用イベントなど。
よく調べて自社の求めるターゲットが集まりやすい採用イベントを選択しましょう。
③プロモーションと広告
採用イベントを広く知らせるためのプロモーションと広告活動を行います。オンライン広告、SNS、求人サイトなどを活用します。
採用活動に活用できるWeb広告については、以下の記事で詳しく解説しています。広告の種類や運用ポイントを知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
▼採用活動に活用できるWeb広告と運用のポイント
④イベントプログラムの企画
具体的なイベントプログラムを企画します。求職者が参加しやすく魅力的な内容を提供することが重要です。企業や仕事、理念の紹介、先輩社員への質問コーナー、スピーチやパネルディスカッション、ワークショップやデモンストレーションなど、多様な形式を組み合わせて魅力的なプログラムを検討します。
⑤スタッフとリソースの確保
イベントの内容が決まったら、必要な人員を揃えます。スタッフは、会場の運営や案内、プログラムの進行管理などの役割を担当します。また、必要な設備や資材、プリント物なども準備しましょう。
⑥参加者の受け入れとフォローアップ
採用イベント当日、参加者を受け入れる体制を整えます。受付や案内のスタッフを配置し、円滑な参加者の受け入れを行ないましょう。イベント後は、参加者とのフォローアップを重視します。
イベント参加への感謝のメッセージや追加情報の提供、個別の面談や選考プロセスへの案内など、参加者との関係を継続させる取り組みが重要です。
⑦効果の評価と改善
採用イベントの効果を振り返り、改善点を洗い出します。イベント運営の課題などを分析し、次回の開催に生かすための改善策を検討しましょう。
まとめ
この記事では、採用イベントについて以下の内容を解説しました。
- 採用イベントを開催するメリット
- 採用イベントの開催方法(オフライン・オンライン)
採用イベントは、求職者との出会いが生まれる場です。ダイレクトなやり取りを通じて企業の魅力を伝えられるため、興味関心を高められる、競合他社との差別化が図れるなどのメリットがあります。
オフライン・オンラインのほか、さまざまな開催方法があるため、自社の採用ターゲットや開催目的とマッチする方法を選ぶことが重要です。
ただし、採用イベントはあくまでも採用を成功させるための手段の一つです。「求職者との接点を増やしたい」「企業・仕事の魅力を伝えたい」とお考えの担当者の方は、ぜひ『エン転職』にご相談ください。
エン転職は、日本最大級となる1,000万人超の会員を保有する中途採用向け求人サイトです。会員数の多さから、新たな求職者との出会いが期待できます。
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▼エン転職の料金表・特徴をまとめたパンフレットは以下からダウンロードいただけます。
ほかにもエン転職には採用を成功に導くさまざまな特徴があります。エン転職への掲載料金や特徴一覧はこちらの記事で解説しています。併せてご覧ください。
なお、採用戦略の立て方については、こちらの記事で解説しています。
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