採用活動にVRが効果的? 活用方法やメリット、導入時の注意点を解説
近年、VRの市場規模は拡大しており、消費者向けのエンターテインメント分野のほかにも、不動産や旅行、教育などさまざまな分野で導入されています。
採用分野も例外ではなく、採用活動にVRを取り入れている企業が見られます。自社でも導入を検討しているものの、「採用活動でどのようにVRを活用するのか」「具体的なイメージが湧かない」といった人事担当の方もいるのではないでしょうか。
本記事では、採用活動におけるVRの具体的な活用方法やメリット、注意点について解説します。
出典:総務省『令和3年版 情報通信白書』
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採用活動におけるVRの活用方法
VR(Virtual Reality:バーチャル リアリティ)とは、仮想空間をコンピューター上につくり出して、現実世界のように疑似体験できる技術のことをいいます。
採用活動におけるVRの活用法は、主に5つあります。
①VR会社説明会
VRの活用方法の1つ目は、会社説明会です。
従来の会社説明会では、オフィスやレンタル会場などの決まった場所で開催するため、遠方に住む求職者が参加しにくいといった課題がありました。
VR会社説明会であれば、インターネット環境とパソコンがあればオンラインで開催できるため、場所の制限がなくなります。
また、オンライン会社説明会と比べて、現場にいるかのような臨場感を演出できるため、職場の風土や雰囲気が伝わりやすく、企業への興味喚起が期待できます。
求職者の印象に残る会社説明会のやり方は、こちらの記事で解説しています。以下の記事を参考に、具体的なプレゼンの内容などを決めてみてください。
▼採用の応募者を増やす! 会社説明会で印象に残るプレゼンテーションとは
②VR職場見学
2つ目は、職場見学として、会社内のバーチャルツアーを実施することです。
実際の職場に求職者を集めて職場見学を実施する方法もありますが、参加人数が多い場合は、スケジュール調整や現場の準備など、多くの手間や時間がかかります。
VR職場見学であれば、制作したコンテンツをオンライン上で見てもらい、類似的な職場見学をしてもらえます。また、オフィスだけでなく、安全面や衛生面での配慮が必要になる工場見学も実施しやすいといった魅力もあります。
③VR仕事体験
3つ目は、VRを活用して仕事体験のプログラムを実施することです。
実際に仕事体験を実施するとなると、求職者との日程調整や対応する社員の選定などのさまざまな労力・時間が発生します。
VRを活用することで、人的・時間的コストを抑えつつ、よりリアルな仕事体験をしてもらえます。
画像・動画で情報を伝えるだけでなく、作業や業務プロセスを体験してもらうことで、「思っていた仕事内容と違った」「想像よりも大変だった」という入社後のギャップも防げます。
④VR転職イベント
4つ目は、VRを活用して転職イベントを実施することです。
例えば、VR上のアバターを通じて求職者との相互コミュニケーションを取る方法があります。さらに、合同説明会の会場を3D空間で再現してブースを自由に行き来できるようにすることで、求職者の興味関心を刺激する体験を提供できます。
また、VRを用いた転職イベントは、話題性を集めて求職者の集客を図るという観点からも有効な手法といえます。
⑤VRテスト
5つ目は、選考時の実践的なテストとして、VRを活用することです。
VR空間に業務プロセスを構築して、現場に近い環境をつくり出すことで、作業の正確性・スピードなどを確認できるようになります。さらに、求職者の能力や業務との適合性を判断することも可能です。
採用活動にVRを取り入れるメリット
採用活動にVRを活用すると、会社側・求職者側のそれぞれにメリットがあります。
会社側
会社側がVRを採用活動に取り入れるメリットは、以下のとおりです。
▼メリット
- 求職者に広くアピールできる
- ミスマッチを防げる
- 競合他社との差別化を図れる
VRを活用することで、実際に会社やイベント会場に訪れることなく、リアルな職場の雰囲気・空気感を伝えられます。遠隔地に住む求職者にもアピールできるため、採用の幅が広がることが期待できます。
また、VRを用いて職場見学や仕事体験をしてもらうことで、求職者に自社への理解を深めてもらうことが可能です。職場環境や入社後の仕事内容などを分かりやすく伝えられるため、入社後のミスマッチを防げるようになります。
VRによる採用活動は広がりつつあるものの、まだまだインパクト・話題性があるため、競合他社との差別化を図ることも期待できます。
求職者側
求職者側におけるメリットは、以下のとおりです。
▼メリット
- 職場の雰囲気をイメージしやすい
- Webサイトや動画よりも深く理解できる
- 場所の制限なく参加できる
VRを用いた会社説明会や職場見学では、360度の画像・動画を用いた臨場感のあるコンテンツを視聴できるため、オフィスの全容、雰囲気などをイメージしやすくなります。
Webサイトや動画では伝わらない情報をキャッチすることで、「ここで働きたいと思えるか」「雰囲気が自分に合っているか」など、企業とのマッチ度合いを見極められます。また、場所の制限がなく、遠隔地からでも参加できることもメリットです。
VRを活用する際の注意点
VRを採用活動に導入するときは、以下の点に注意が必要です。
▼VRを採用活動に導入する際の注意点
- 導入コストがかかる
- コンテンツの工夫が必要
- オフラインでの対応も検討する
VRを用いた採用活動を実施するには、コンテンツを制作したり、専用の機材を調達したりするためのコストがかかります。
また、求職者の興味を引くには、企業理念・コンセプトが伝わるコンテンツや、臨場感を演出するための工夫が求められます。VRに関する技術・ノウハウがなければ、VRコンテンツの制作が難しいケースもあります。
なお、VRは画像・動画と比べて情報を視覚的に分かりやすく伝えられますが、伝えられる情報が限られてしまいます。実際の職場見学や仕事体験を希望する求職者に対しては、オフラインでの対応を検討することも必要です。
まとめ
この記事では、VRを用いた採用活動について以下の内容を解説しました。
- VRの活用方法
- 採用活動にVRを取り入れるメリット
- VRを活用する際の注意点
VRの技術は、採用活動におけるさまざまな場面で活用されています。企業にとっては、遠隔地の求職者にもアピールできる、ミスマッチが防げる、競合他社との差別化できることがメリットです。
求職者にとっては、場所の制限なく参加できる、職場の雰囲気をイメージしやすくなる、企業への理解が深まるといったメリットがあります。
ただし、導入時にはコストがかかるほか、求職者の興味を引くためにコンテンツの工夫が求められます。また、希望者に対しては、オフラインでの対応も検討する必要があります。求職者への興味喚起・ミスマッチ防止・競合他社との差別化という大きなメリットはあるものの、VRの導入はハードルが高く感じてしまう方も多いと思います。
より手軽に、コストを抑えて、興味喚起・ミスマッチ防止・競合他社との差別化を図るのであれば、求人サイト『エン転職』の活用がおすすめです。
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