ダイレクトリクルーティングは新卒採用に有効? 運用のポイント
近年、採用手法は多様化しており、そのうちの一つとして候補者の能力や適性を見て企業側からアプローチをかけるダイレクトリクルーティングがあります。
ダイレクトリクルーティングは、一定の職歴を持つ中途採用だけでなく、新卒採用でも取り入れられているケースがあります。
新卒採用にダイレクトリクルーティングを導入しようと考えている企業のなかには、「取り入れるメリットはあるのだろうか」「効率的に活用するにはどうすればよいのか」などと疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。
この記事では、新卒採用でダイレクトリクルーティングが注目されている背景や導入のメリット、効率的に行うための運用のポイントについて紹介します。
なお、ダイレクトリクルーティングの概要についてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご覧ください。
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新卒採用でダイレクトリクルーティングが注目される背景
新卒採用でダイレクトリクルーティングが注目される背景の一つに、採用市場における競争の激化が挙げられます。
近年、少子高齢化による生産年齢人口の減少の影響を受けて、若年労働力人口が減少傾向にあります。有効求人倍率も1.0以上(2023年3月時点)で推移しており、採用の売り手市場が続いています。
▼有効求人倍率の推移
画像引用元:厚生労働省『一般職業紹介状況(令和5年3月分及び令和4年度分)について』
競合他社との採用競争が激化して、就活生の奪い合いになることから、新卒採用はさらに難しくなっていくと予想されます。
このような環境のなかで、効率よく優秀な人材を確保していくために、従来の「求人広告を出して応募を待つ」スタイルだけでなく、積極的に欲しい人材を狙ってアプローチするダイレクトリクルーティングを取り入れる企業があります。
なお、中途採用におけるダイレクトリクルーティングについては、こちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。
▼ダイレクトリクルーティングが中途採用に有効な理由と実施の流れ
新卒採用にダイレクトリクルーティングを取り入れるメリット
新卒採用でダイレクトリクルーティングを導入すると、不特定多数に求人広告を配信する手法とは異なるメリットがあります。
①自社にマッチする人材にアプローチできる
1つ目のメリットは、自社にマッチする人材にアプローチできることです。
就活生のプロフィールを見て、能力や学部・学科などを確認したうえで自社がマッチする人材を選定して、直接スカウトを実施できます。
ポテンシャルや人柄など見極めて、自社の働き方・社風に合う人材を選ぶと、採用のミスマッチを防ぐことができ、内定辞退、早期退職の防止にもつながります。
ダイレクトリクルーティングサービスと、ほかのスカウトサービスの違いについては、以下の記事で解説しています。スカウトサービスとの違いを知りたい方は、こちらの記事をお役立てください。
▼ダイレクトリクルーティングサービスとスカウトサービスの違いとは?
②自社を認知していない就活生と接点を持てる
2つ目のメリットは、自社を認知していない就活生との接点が持てることです。
応募を待つスタイルの採用活動では、就活生が認知している企業に応募が集まりやすくなります。ダイレクトリクルーティングであれば、自社を知らない就活生や、まだ業界・職種に興味を持っていない就活生にもアプローチを行えます。
今まで出会えなかったさまざまな層と接点を持てることで、採用の幅が広がり、優秀な人材を採用できる可能性が高まると期待できます。
③コストの削減が期待できる
3つ目のメリットは、コストの削減が期待できることです。
ダイレクトリクルーティングサービスでは、「月額固定型」か「成功報酬型」の料金形態が採用されていることが一般的です。自社のターゲットや採用人数などを考慮して自社に合った料金形態を選ぶと、コストを抑えられる可能性があります。
例えば、成功報酬型のダイレクトリクルーティングサービスの相場は、採用した人の理論年収の15%程度。一方で人材紹介は理論年収の30%と、倍の差があります。人材紹介で狙っていた「ハイキャリア人材」をダイレクトリクルーティングサービスで採用できれば、採用コストを半額程度まで抑えられます。
「月額固定型」のダイレクトリクルーティングサービスは、何名採用しても費用が変わりません。1度に複数名採用できれば、1人当たりの採用コストをオ幅に抑えることも可能です。
また、登録している就活生のなかから欲しい人材を選んでアプローチするため、自社と合わない人材の書類選考や面接にかかる時間を削減できます。
なお、ダイレクトリクルーティングの費用についてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご確認ください。
▼ダイレクトリクルーティングの費用相場は?料金形態と費用負担を抑えるポイント
新卒採用でダイレクトリクルーティングを運用する際のポイント
新卒採用でダイレクトリクルーティングを運用する際は、運用体制やアプローチ対象、訴求方法などを事前に検討しておくことが重要です。
人事・採用部門が押さえておくポイントは、以下のとおりです。
①採用の課題や目的を明確にする
新卒採用における課題を洗い出して、ダイレクトリクルーティングによって解決できる部分を明確にすることが必要です。
ダイレクトリクルーティングでの採用目的を明確にしたあとは、人材に求める要件を洗い出します。人材要件を定める際は、新卒採用で欲しい人材の詳しい人物像を定義して、社内で採用基準を共有しておくことがポイントです。
②スカウトメールを工夫する
スカウトメールを開封して返信してもらうには、文面の工夫が必要です。すべての候補者に対して画一的な内容ではなく、一人ひとりに合わせた特別感が感じられる文面にする必要があります。例えば、以下のような内容が挙げられます。
▼特別感のあるスカウトメールの内容
- スカウトする理由を記載する
- 自社の魅力を写真や動画を交えて紹介する
なお、スカウトメールの返信率を高める方法については、こちらの記事をご確認ください。
▼【採用担当者必見】ダイレクトリクルーティングの返信率を上げる手法
③採用担当以外の従業員の協力を得る
ダイレクトリクルーティングの選考においては、経営層または現場担当者による面談やインタビューなどを行うことも有効です。
経営層または現場担当者が自社で働く魅力や働きがいなどを伝えることで、自社で働くイメージを掴んでもらいやすくなり、候補者への魅力づけができます。
④長期的な視点で取り組む
ダイレクトリクルーティングを運用したあと、すぐに効果が出るとは限りません。
すぐに結果を求めるのではなく、過去の採用データを基にPDCAを回して、改善に向けて長期的に取り組むことが重要です。
なお、ダイレクトリクルーティングで採用につなげるコツは、こちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。
▼【人事必見】ダイレクトリクルーティングで採用につなげる6つのコツ
まとめ
この記事では、新卒採用におけるダイレクトリクルーティングについて以下の内容を解説しました。
- 新卒採用でダイレクトリクルーティングが注目される背景
- 新卒採用にダイレクトリクルーティングを取り入れるメリット
- 運用する際のポイント
新卒採用にダイレクトリクルーティングを取り入れると、通常の採用手法では出会えなかった潜在層にもアプローチできるほか、自社の人材要件にマッチする人物に絞って選考を行えるメリットがあります。
ただし、新卒採用は競争が激しく困難な状況が続いているため、思うように入社につなげられないケースも考えられます。このような状況から、近年では新卒採用で獲得できなかった人材を“第二新卒”の中途採用で補う動きが活発化しています。
また、第二新卒も含めた中途採用のダイレクトリクルーティングをご検討の際は『エン転職ダイレクト』をご活用ください。エン転職ダイレクトでは、「専属のカスタマーサクセス」が運用をサポートします。スカウトメールの文面や送り先を相談できるため、ダイレクトリクルーティングサービスが初めての方でも安心です。配信結果を踏まえた改善方法まで一緒に考えるため、長期的な運用にも適しています。
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第二新卒採用の詳細については、こちらの記事で詳しく解説しています。
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