離職防止に効果的な取り組みとは? 原因別の対策やアイデアを解説

少子高齢化の影響で労働人口が減少し、採用難易度が高まっている昨今。事業を安定的に継続するためには、採用力を強化して新たな人材を得るだけでなく、在籍している社員の離職を防止して定着化を図る取り組みも重要といえます。


「入社者がすぐに離職してしまう」「優秀な人材がなかなか定着しない」とお悩みの場合は、自社で起きている離職の原因を知り、離職防止策を講じることが大切です。


本記事では、社員の定着化にお悩みの方へ向けて、離職防止に効果的な取り組みやアイデアを原因別に解説します。ぜひ、組織運営の参考にご覧ください。

▼より詳細な離職防止のノウハウ・具体的な対策を解説した「退職を防ぐ20の対策」の資料を以下から無料でダウンロードいただけます。

退職を防ぐ20の対策のバナー

エン転職に採用の相談をしてみる(相談無料)

目次[非表示]

  1. 1.本記事の要点|離職防止は原因に応じた取り組みを行なうことが重要
  2. 2.【8つの原因別】離職防止に効果的な取り組み
    1. 2.1.原因① 人間関係に問題がある
    2. 2.2.原因② 労働条件や待遇に不満がある
    3. 2.3.原因③ 業務内容や配置に不満がある
    4. 2.4.原因④ 評価方法に納得ができない
    5. 2.5.原因⑤ 社風や企業文化に馴染めない
    6. 2.6.原因⑥ 会社や自分の将来性に不安を感じる
    7. 2.7.原因⑦ 採用段階で情報が不足している
    8. 2.8.原因⑧ 採用段階で仕事や会社の良い面ばかり伝えている
  3. 3.離職防止の取り組みをしないことで生じるリスク
    1. 3.1.慢性的な人手不足に陥る可能性がある
    2. 3.2.短期離職する社員が増えてしまう
  4. 4.まとめ

本記事の要点|離職防止は原因に応じた取り組みを行なうことが重要

  • 離職の原因には、人間関係の問題・労働条件への不満・業務内容への不満など、さまざまな理由がある。

  • 原因によって実施すべき離職防止策が異なるため、社員へのアンケート調査や個別面談などを通して、自社で起きている離職の原因を追究することが大切。

  • たとえば、人間関係が問題ならば「定期面談で社員のストレス状況を把握し、人員配置を適宜変更する」など、原因に応じた取り組みを実施することで人材の定着につながる。

【8つの原因別】離職防止に効果的な取り組み

従業員の離職を防止するには、原因に応じた取り組みを行なう必要があります。本章では、よくある離職の原因ごとに対策方法を紹介します。

原因① 人間関係に問題がある

上司や同僚との関係性など、社内の人間関係に問題があり、離職を検討し始める人は多いものです。


たとえば「ハラスメントを受けている」「周囲と良好な関係性を築けず孤立している」などの問題が生じると、心身の負担につながり仕事を続けられなくなってしまいます。


人間関係の問題による離職を防ぐためには、コミュニケーションの機会を設けることや、不安を気軽に相談できる体制を整えることが大切です。

▼人間関係を理由とした離職を防止する対策

  • 社員と定期的に個別面談を実施する。
  • 人間関係やストレスの状況に応じて、人員配置を適宜変更する。
  • ハラスメント相談窓口など、悩みや不安を気軽に相談できる専用窓口を設置する。
  • 社内SNSなど、社員同士が気軽にコミュニケーションできるツールを導入する。
  • 管理職にマネジメント研修を実施し、部下に対して適切な指導・フォローができる状態をつくる。

原因② 労働条件や待遇に不満がある

「給与が業務量に見合わない」「休日数が少なすぎる」といった労働条件や待遇への不満が、離職の原因となるケースも多くあります。


労働条件や待遇への不満を理由とした離職を防ぐには、従業員が働きやすさ・やりがいを感じられる条件を整えることが大切です。


▼労働条件や待遇を理由とした離職を防止する対策

具体的な取り組みの例

給与や福利厚生を見直す

  • 給与設定をなるべく相場に合わせる。
  • 住宅手当など各種手当の拡充を図る。
  • 社員食堂の無料化・リフレッシュ休暇制度・誕生日休暇制度など、社内独自の福利厚生制度を設ける。

勤務制度を見直す

  • 有給休暇を取得しやすい勤務体制や制度を導入する。
  • フレックスタイム制度・時短勤務制度・テレワークなど柔軟な働き方ができる制度を導入する。
  • 勤務日・勤務場所・勤務時間について希望を申請できる体制を整える。

労働条件を改善する

  • 組織体制や業務内容を見直し、長時間労働の改善を図る。
  • 業務の成果に応じたインセンティブを設ける。
  • 業務の量と質を調査し、仕事を公平に割り振って特定の従業員に負担が偏らないようにする。

原因③ 業務内容や配置に不満がある

「単純作業やルーティンワークしか任せてもらえない」
「希望した業務や部署とまったく違うポジションにばかり配置される」


このように業務内容や人員配置に対する不満が募り、離職に至るケースもあります。


業務内容や人員配置を理由とした離職が多い場合は、「適材適所」を実現しながら、成長機会を与えられる組織体制の構築を目指すとよいでしょう。


▼業務内容や人員配置を理由とした離職を防止する対策

  • 定期的にキャリア面談を実施し、社員一人ひとりの希望を把握する。
  • 各社員の経歴・スキル・資格に応じて、強みを活かせる業務に配置する。
  • 面談やアンケートなどを通して、業務内容やキャリア志向の調査を行ない、定期的に人員配置を見直す。
  • ジョブローテーション制度を導入し、スキルアップを希望する社員が他業務に挑戦しやすい環境をつくる。

原因④ 評価方法に納得ができない

評価制度や評価方法への不満は、従業員のモチベーション低下に直結します。


たとえば、評価方法が属人的なものになっており、上司によって評価基準が異なる状況下では、「自分の働きが正当に評価されない」「何を頑張れば評価されるのかわからない」といった不満を感じる従業員が増えるでしょう。


また、上司側が期待のあまり高すぎる目標を設定し、部下に強いプレッシャーを与え続けると、「努力しても大変になっていくだけで報われないのでは?」と不信感を覚えやすくなります。


こうした不満や不信感がモチベーションの低下につながり、離職に至るケースは多いものです。評価方法を見直し、従業員が納得感を持てる制度を整えましょう。


▼評価方法を理由とした離職を防止する対策

  • 評価基準や評価項目を明確に設定し、社内に広報して公平性・透明性を保つ。
  • 評価者に対して研修を実施し、評価基準や評価項目への理解促進を図る。
  • 従業員に評価の結果を伝えるだけでなく、評価の理由や「来期に注力すべきこと」などもフィードバックして納得感を高める。
  • 評価者が適切なフィードバックを行なえるように、人事評価で部下にフィードバックすべき事項をあらかじめ明確化しておく。

原因⑤ 社風や企業文化に馴染めない

入社者が社風や企業文化に馴染めず、孤独感や疎外感を覚えることによって離職してしまうケースもあります。


たとえば、挑戦することよりも波風を立てずに働くことが評価される組織では、新しいことにチャレンジしたいタイプの人にとって、物足りなさや居心地の悪さを感じる場面が増えるでしょう。


また、企業が大切にしている考え方と入社者の価値観が合わず、ストレスを抱えて離職に至るケースもあります。


社風や企業文化を理由とした離職を防ぐには、採用の段階で社内の様子がわかる情報を開示することや、入社者が組織に早く馴染めるよう受け入れ体制を整えることが大切です。


▼社風や企業文化を理由とした離職を防止する対策

  • 求人広告に社風や企業文化がわかる情報を載せる。(写真・動画・職場でのエピソードなど)
  • 採用選考時の面接や面談などで社風・企業文化・企業理念などを求職者に伝え、入社前に理解促進を図る。
  • メンター制度やバディ制度を導入し、新入社員や中途入社者が気軽に相談できる相手を配置する。
  • 入社時研修などを通して、企業が大切にしている価値観や考え方を入社者に伝える機会をつくる。

原因⑥ 会社や自分の将来性に不安を感じる

「会社の業績が悪化していて将来に不安を感じる」
「キャリアアップや成長の機会が見込めない」


こうした不安から社員のモチベーションが低下し、離職に至るケースも多くあります。


将来性の不安による離職を防止するためには、会社の目標を社内広報したり、社員に成長実感を与えられる制度を導入したりする取り組みが効果的です。


▼将来性を理由とした離職を防止する対策

  • 事業の中長期的な目標や経営ビジョンを社内広報する。
  • スキルアップのための研修制度や資格取得支援制度を導入する。
  • 定期面談で社員のキャリア志向をヒアリングし、希望のキャリア形成が叶うよう支援する。
  • 専門職・マネジメント職それぞれのキャリアパスを提示し、将来の働き方を具体的にイメージできる環境をつくる。

原因⑦ 採用段階で情報が不足している

採用の段階で企業の情報が不足していると、「入社前のイメージと違った」「面接で聞いていた話と違う」などの不満や不信感が生じ、早期離職につながる可能性が高くなります。


情報不足による早期離職を防止するには、求人広告に業務や企業の具体的な情報を記載し、採用選考の段階で企業側と求職者側の認識を合わせる必要があります。


▼採用段階の情報不足による離職を防止する対策

  • 求人広告に業務内容や取り扱う商品・サービスについて詳しく記載する。

  • 仕事の情報だけでなく、企業について理解を深められる情報も求人広告に載せておく。

  • 求人広告で伝えきれない情報は、企業の採用ページや面接で補足説明する。

  • 求人広告や採用ページに職場風景がわかる写真や画像も掲載し、求職者に入社後のイメージを伝える。


なお、企業側と求職者側の認識の相違によるミスマッチは、「採用段階の情報不足」以外の原因でも起こります。採用のミスマッチが起こる原因と対策については、以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。


▼採用ミスマッチの理由とは? 早期離職を防ぐための4つの対策

原因⑧ 採用段階で仕事や会社の良い面ばかり伝えている

企業説明会・求人広告・面接などで、仕事や会社の良い面ばかり求職者にアピールしていると、入社後にイメージとのギャップが生じる可能性が高くなります。


多くの場合、入社後のギャップは「だまされた」「求人には○○と書かれていたのに…」といった企業への不信感につながります。離職の大きなリスクとなるため、採用の段階で良い面ばかり過度にアピールするのは避けた方が無難です。


入社後のギャップをなくして離職を防止するには、採用の段階で仕事や企業の良い面だけでなく、課題についても情報開示しておくことが大切です。


採用担当者としては、つい「ネガティブな情報は伝えたくない」と考えてしまうものですが、現状の課題を誠実に伝えて求職者の企業理解を促進した方が、入社後の定着率は高くなります。


▼採用段階で良い面ばかり伝えたことによる離職を防止する対策

  • 会社や事業の現状課題と、課題解決のための取り組み状況を求職者に伝えておく。

  • 会社の経営状況・業務内容・待遇の実情などを、求人広告や採用ページに正しく記載する。

  • 求人広告や採用ページに掲載する「採用メッセージ」で、会社の現状やビジョンについて伝える。


なお、求人広告や採用ページに掲載する採用メッセージの作り方は、こちらの記事で解説しています。ぜひ、本記事とあわせてご覧ください。


▼採用メッセージで求職者の心をつかむ! 目的や効果的な作り方とは

▼より詳細な離職防止のノウハウ・具体的な対策を解説した「退職を防ぐ20の対策」の資料を以下から無料でダウンロードいただけます。

退職を防ぐ20の対策のバナー

離職防止の取り組みをしないことで生じるリスク

昨今は、少子高齢化による労働人口減少の影響で、企業の人材獲得競争が激化しています。本章では、企業が離職防止の取り組みを行なわないことで生じる代表的なリスクを解説します。

慢性的な人手不足に陥る可能性がある

企業が離職防止の取り組みを行なわないと、採用競争が激しい状況のなかで既存社員がどんどん辞めてしまい、慢性的な人手不足に陥る可能性があります。


厚生労働省が公表したデータによると、近年の有効求人倍率は1.0以上で推移しており、企業の人材需要に対して供給が追いついていない状態です。


▼有効求人倍率の推移(令和8年5月時点)

有効求人倍率(令和8年5月)

出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和8年5月分)について」


少子高齢化による労働人口の減少が進んでいるため、企業の人材獲得競争はさらに激しくなると見込まれています。


今後、新たな人材を獲得する難易度が高まる状況を踏まえると、今いる既存社員の流出を防ぐための離職防止策に注力する必要があるといえるでしょう。

短期離職する社員が増えてしまう

離職防止策を講じないと、コストをかけて採用したにもかかわらず、入社者が短期離職してしまうリスクが高くなります。近年は転職に抵抗感のない人が増え、雇用が流動化しているため、自社に人材を定着させるには工夫が必要です。


厚生労働省の転職者実態調査によると、転職者の直近の勤め先での勤務期間は「2年以上5年未満」が26.9%を占めており、もっとも割合が高くなっています。


特に25~29歳の年代では、46.8%もの回答者が、2年以上5年未満の勤務期間で転職していることがわかります。

▼転職者のうち直近の勤め先での勤務期間

出典:厚生労働省「令和2年転職者実態調査の概況」


また、調査結果を見ると、何らかの理由で短期離職している人材がどの年代にも一定数おり、特に20~40代の働き盛りの世代で、短期離職者の割合が高めになっている状況がうかがえます。


コストをかけて採用し、自社で一定の期間育成しても、その人材がきちんと定着してくれるとは限らないのです。離職防止の取り組みは、自社の次世代を担う働き盛りの世代を短期間で逃がさないために重要な施策といえます。


自社で起きている離職の主な原因を、社員アンケートや定期面談などでキャッチアップし、それぞれの原因に応じた離職防止策を講じるようにしましょう。

まとめ

離職防止に効果的な取り組みを8つの原因別に解説しました。


採用の難易度が高まるなかで、事業運営のための人材を安定して確保するには、離職防止の取り組みが欠かせません。社内で良好な人間関係を構築するとともに、勤務条件や評価制度などの見直しを図る必要があります。


また、入社後の早期離職が多発する原因には、求職者に採用段階で伝える情報が不足していたり、偏った情報のみ伝えていたりして、採用のミスマッチが生じていることも考えられます。


採用のミスマッチを防ぐには、求人広告で詳細な情報を提供するとともに、企業の現状課題や仕事の厳しさなどについても正直に伝えることが大切です。


「入社後に定着・活躍できる人材を採用したい」
「採用の段階で、中途入社者の早期離職を防止できるようにしたい」


このようにお考えの場合は、ぜひ『エン転職』をご活用ください。エン転職は、1200万人の会員を保有する日本最大級の中途採用向け求人サイトです。


エン転職は「正直・詳細な情報提供」にこだわっており、求人広告を掲載する段階で、求職者と企業の認識の相違を防ぐ工夫が多数取り入れられています。


たとえば、求人広告に「仕事の厳しさ・向いていない人」という項目をあえて設け、適性がない人の特徴を記載することで、入社後によくある「思っていたよりキツかった」「イメージと違った」などのギャップを軽減。早期離職の防止につながっています。


また、エン転職に求人広告を掲載した企業には、定着・活躍支援ツール『HR Onboard』を無料提供しています。HR Onboardは入社者の離職リスクをわかりやすく可視化し、適切なフォローの実施を支援するツールです。


こうした取り組みによって、エン転職経由の入社者の定着率は格段に高いとご好評いただいております。中途入社者の早期離職にお悩みの方は、以下のエン転職お問い合わせ窓口より、ぜひお気軽にご相談ください。

エン転職に採用の相談をしてみる(相談無料)

▼エン転職の料金表・特徴をまとめたパンフレットは以下からダウンロードいただけます。

エン転職-資料ダウンロード

▼より詳細な離職防止のノウハウを解説した「退職を防ぐ20の対策」の資料を以下から無料ダウンロードいただけます。

退職を防ぐ20の対策のバナー

エン転職 採用ノウハウ編集部
エン転職 採用ノウハウ編集部
「エン転職 採用ノウハウ編集部」は、HR業界で活躍している複数のメンバーで構成されています。構成メンバーは、現役の人事労務、1000社以上の企業を支援してきた採用コンサルタント、10年以上の経験を持つ求人専門のコピーライターなど。各領域の専門的な知識に基づき、企業の経営者・人事・採用担当者のお役に立てるように記事を執筆しています。 ※「エン転職 採用ノウハウ」はエン株式会社が運営している情報サイトです。
エン転職は利用者満足度8年連続No.1
エン転職に関する各種お問い合わせはこちら
料金表をダウンロード
採用についての相談
媒体資料ダウンロード
事例集をダウンロード
ブログ用_エン転職パンフレットバナー
エン転職ダイレクトのサイドバナー画像
100以上のお役立ち資料一覧のバナー(スマホ版)
人気資料TOP3
面接質問集120選
資料一覧ページ(職種×スキル別 給与相場 2026年最新版)
採用成功事例
人気記事ランキング
セミナー情報
人気のお役立ち資料
採用成功事例
人事のミカタ
タグ一覧
エン転職に
無料相談する
サイヨウ クル
ページトップに戻る