採用活動とは?ToDoリストと各工程の成功率を高めるポイント
- とりあえず採用活動をしてきたが、独学なのでこれで合っているのかよく分からない。
- 採用が上手くいかないので、採用活動で見直す点がないか知りたい。
- 縁故採用では人員が足りなくなってきたので、本格的に採用活動を始めたいが何から手を付けたらよいか分からない。
こうした悩みを抱える企業の経営者・人事・採用担当者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。せっかく時間もコストもかけるなら、採用活動の「成果を最大化する方法」を押さえておきたいですよね。
そこで今回は、「効果が出る採用活動」を貴社で実現しやすいようにToDoリスト化しました。さらに、採用活動の各工程で成功率を高めるポイントや、新卒採用・中途採用の違いについても解説。この記事だけで、採用活動の基礎から応用テクニックまで学べます。ぜひご参考ください。
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CHECK!
本記事では「採用のToDoリスト」をご紹介しておりますが、すべて一人で考えるのは非常に大変です。
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目次[非表示]
- 1.採用活動とは?
- 1.1.採用活動の目的とは?
- 1.2.採用活動のゴールとは?
- 2.採用活動のToDoリスト
- 2.1.①採用計画を立てる
- 2.2.②採用体制を構築
- 2.3.③求人広告を作成・公開する
- 2.4.④面接の効果を高める
- 2.5.⑤内定後の対応
- 3.採用活動の各工程で成功率を高めるポイント
- 3.1.①採用計画と経営計画と照合する
- 3.2.②採用目標を立てる
- 3.3.④採用要件を考える
- 3.4.⑤採用要件の認識を関係者間でを統一する
- 3.5.⑥採用担当者を決める
- 3.6.⑦採用手法を決める
- 3.7.⑧選考フローを決める
- 3.8.⑨求人広告を作成・公開する
- 3.9.⑩面接で魅力づけをする
- 3.10.⑪入社後フォロー
- 4.新卒・中途の採用活動の違い
- 5.最新の採用活動トレンド
- 5.1.採用市況は売り手市場
- 5.2.経験者採用から未経験者採用への転換
- 5.3.在宅・フルリモートの求人需要が高まる
- 6.採用活動の成功率を高める方法
採用活動とは?
採用活動とは、人材を獲得するための一連のプロセスを指します。採用計画の策定、採用担当者の決定、採用手法の選定、選考フローの検討、求人作成、面接、内定者面談、入社後フォロー等多くのステップがあり、各工程の工夫で採用の成功率を高めることが可能です。
採用活動の目的とは?
採用活動の目的を訪ねられたら何と答えますか?「人手が必要だから」「欠員の穴を埋めるため」というのは、あくまで目先の話です。
より正確にいうのであれば、「経営目標・事業目標を達成するために人材を獲得すること」が採用活動の最終目標と言えます。達成したい目標があり、そのための人員が足りないから、あるいは辞めてしまったから採用活動を行ないます。
つまり、採用活動は「経営計画」や「事業計画」と結びつけて考えることが重要です。
採用活動のゴールとは?
採用活動のゴールとは何でしょうか?一般的な求人サイトは「採用=人材の入社」をもってゴールとみなしていることが多いです。
しかし、本サイトを運営しているエン・ジャパンは、採用活動のゴールは「採用すること」ではないと考えています。入社した人材が早期離職してしまったら、採用にかけた時間もコストも無駄になります。採用した人材が入社後に「活躍・定着」して、「企業の業績に貢献」して初めて、「採用成功」と言えるのだと考えています。
したがって、採用活動のゴールは「入社した人材が活躍・定着して企業の業績に貢献すること」になります。「採用」と聞くと入社が決まったら終わりとイメージされるかもしれませんが、活躍・定着する可能性を高めるために、「入社後の受け入れフォロー」も採用活動の重要な役目になります。
採用活動のToDoリスト
以下に採用活動のToDoリストをまとめました。採用活動を5つのフェーズに分け、各工程に必要な業務と概要をまとめています。以下の表をもとにチェックを進めていくことで、採用活動の抜け漏れがなくなり、成功率を高められるはずです。ぜひご活用ください。
①採用計画を立てる
採用活動フェーズ |
チェック項目 |
概要 |
ToDo |
|
1
採用計画を立てる
|
経営計画と照合する
|
経営・事業計画の確認 |
自社の経営・事業計画と照らし合わせて、いつまでに・どんな人材を採用するのかを明らかにする。 |
□ |
計画に対する進捗・改善案を分析 |
計画に対する進捗を確認。進捗が遅れているようであれば、改善案を模索する。 |
□ |
||
(欠員募集の場合)目的当のヒアリング |
欠員が発生した部署に採用目的を確認。どのような人材を採用すれば抜けた穴を埋められるか、認識をすり合わせる。 |
□ |
||
採用目標を立てる
|
採用要件の定義 |
採用する人材に求められる、経験・知識・スキル・志向性などの各種条件を明確にする。 |
□ |
|
採用予定人数の把握 |
何人必要なのか、何人までなら同時に受け入れられるのかを確認する。 |
□ |
||
採用期限とスケジュールの確認 |
いつまでに入社して欲しいのか、理想入社日から逆算してどのようなスケジュールで採用を進めていくべきか計画を立てる。 |
□ |
||
採用コストの計算と予算確保 |
内部コスト・外部コストを踏まえて、採用予算を確保する。 |
□ |
②採用体制を構築
採用活動フェーズ |
チェック項目 |
概要 |
ToDo |
|
2
採用体制を構築
|
採用担当を決める |
採用担当者の人数を決める |
面接官としての適性を考慮して、採用担当者を決める。 |
□ |
採用担当者の窓口を決める |
複数担当がいる場合、誰が社内・社外の窓口を担当するか決める。 |
□ |
||
採用担当者外への協力を検討する |
社内見学や社員質問会を行なう場合の協力先を検討する。 |
□ |
||
採用手法を決める |
各採用手法の特徴を押さえて選択する |
ハローワーク・求人広告・人材紹介など各採用手法の特徴を踏まえ、今回の募集はどの手法が適しているのかを考える。 |
□ |
|
選考フローを |
面接方式(対面・オンライン) |
対面面接か、オンライン面接かを検討する。 |
□ |
|
面接回数 |
面接回数を何回にするか、各面接を誰が担当するかを決める。 |
□ |
||
履歴書の形式(紙・Web) |
書類選考を紙履歴書の郵送・Web履歴書、どちらで行なうか検討。 |
□ |
||
書類選考で見るべきポイント |
書類選考では何をもって合格とするかを明確にする。 |
□ |
||
面接で見るべきポイント |
面接では何をもって合格とするのかを明確にする。 |
□ |
||
面接の質問内容 |
見極めのために面接でどのような質問をするのか決め、統一する。 |
□ |
||
各選考の見極め項目と合格基準 |
一次・二次選考等でそれぞれ見極める項目と合格基準を決める。 |
□ |
||
合格基準の判断方法 |
何ができれば・何を満たしていれば合格か、言語化する。 |
□ |
||
応募者への連絡期日 |
応募後、何日以内に連絡するかフローを統一する。 |
□ |
③求人広告を作成・公開する
採用活動フェーズ |
チェック項目 |
概要 |
ToDo |
|
3
求人広告を作成・公開する
|
自社で求人を作成する場合 |
仕事内容 |
1日働いている姿がイメージできるくらい詳細に記載することで、仕事理解が深まり、ミスマッチ防止にも繋がる。 |
□ |
応募資格 |
応募資格は経験年数ではなく、業務上必要な能力に落とし込む。例)NG:営業経験3年 Good:提案から商談まで自己完結できる |
□ |
||
職場の仲間 |
一緒に働く上司・同僚の性格がイメージできる情報・エピソードを記述すると良い。仲の良さが伝わる写真があるとより効果的。 |
□ |
||
給与 |
月給だけでなく、手当等も含めた月収を記載。将来的な収入をイメージできるよう年収例が複数あるとより効果的。 |
□ |
||
福利厚生 |
可能な限り全て記載。制度の名前だけでなく、手当等は金額まで提示する。 |
□ |
||
休日 |
基本的な休日だけでなく、連休の有無、有給の消化率等も記載すると効果的。 |
□ |
||
勤務時間・残業 |
月間残業時間を明確に記載することで、ミスマッチ防止に繋がる。 |
□ |
||
求人作成を外部に依頼する場合 |
詳細な情報を提供する |
求人作成を外部に依頼する場合も、上記のような詳細な情報を渡したほうが、より魅力的な求人になりやすい。 |
□ |
④面接の効果を高める
採用活動フェーズ |
チェック項目 |
概要 |
ToDo |
|
4 面接の効果を高める |
面接辞退を防止する |
面接前日に連絡する |
面接前日にメール・電話で連絡して、約束忘れを防止。 |
□ |
面接地へのMAPやアクセス方法を紹介 |
面接地周辺のMAPやアクセス方法をメールで送って、応募者が調べる手間を削減。 |
□ |
||
面接地に柔軟性を持たせる |
本社だけでなく、支社・支店・カフェ面接・オンライン面接なども検討。 |
□ |
||
駅から面接地まで車で送迎 |
面接地が最寄り駅から遠い場合は車で送迎すると、応募者の負担軽減・印象アップ。 |
□ |
||
内定承諾率を高める |
合格を熱意を持って伝える |
面接を行なったその日のうちに内定連絡。熱意をもって入社を歓迎している旨を伝えると、より効果的。 |
□ |
|
応募者の悩みに寄り添う |
応募者が前職・現職に抱えている悩みをヒアリング。その悩みを自社ならどう解消できるかを一緒に考え、伝える。 |
□ |
||
社員との質問会を行なう |
社長や役員、人事担当には聞きづらい質問を、社員への質問会で解消。質問中、採用担当者は席を外すとより効果的。 |
□ |
||
社内見学を実施する |
社内見学で会社風土・職場環境が分かり、会社理解が深まる。 |
□ |
⑤内定後の対応
採用活動フェーズ |
チェック項目 |
概要 |
ToDo |
|
5
内定後の対応
|
入社までにやること
|
内定通知 |
他社で先に内定が出てしまわないように、可能な限り面接から日をあけずに、内定連絡をするのが有効。 |
□ |
内定承諾の確認 |
入社意思を確認。承諾をとれても入社までにフォローするのが有効。不明点・不安点をヒアリングして解消に努める。 |
□ |
||
退職・入社時期の確認 |
内定が決まってから退職交渉を行なうケースも少なくないため、退職時期・入社時期を確認しておく。 |
□ |
||
入社承諾書等の各種書類準備 |
入社承諾書の他、口座振込同意書、労働条件通知書、個人情報取扱同意書など、必要書類を準備。 |
□ |
||
入社者の備品・アドレス等の手配 |
入社者のPC・社用携帯・机の他、メールドレス等を手配。 |
□ |
||
受入体制の準備 |
受け入れ側が準備できるよう、配属先に入社者の情報や入社日等を共有。 |
□ |
||
入社後にやること |
雇用契約書の締結 |
雇用条件等を改めて説明し、正式な雇用契約を結ぶ。 |
□ |
|
人事評価等の詳細説明 |
入社後にミスマッチが生じないように、人事評価制度等を詳細に説明する機会を設ける。 |
□ |
||
定期的な人事面談 |
入社後1年以内の離職率が最も高い。上司に相談できない話を聞く場として、人事とも定期面談を行なうのが効果的。 |
□ |
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採用活動の各工程で成功率を高めるポイント
ToDoリストでご紹介した採用活動の各工程は、工夫次第で大きく成功率を高めることができます。以下に工程ごとのポイントをまとめましたので、ご参考ください。
①採用計画と経営計画と照合する
採用活動は「経営計画・事業計画」とリンクしているのが理想的です。「何年後に売上○円を目指すためには、いつまでに、○名以上の人員が必要」「さらに事業拡大をするために欠けているのは、△△の経験を持つ人材だ」といった具合に、経営計画と紐付けると、採用の計画を立てやすくなります。採用を行なうにあたり、社内での承認も得やすくなるはずです。
■欠員募集の場合は目的をヒアリング!
欠員募集のように、経営計画に紐付かない採用の場合。欠員が発生した部署に、採用目的をヒアリングしましょう。辞めてしまった人と、まったく同じ経験・スキルを持つ人を、すぐに採用できるとは限りません。採用の緊急度、入社後の教育体制、教える側のキャパシティをふまえて、現実的な採用ラインを決めておくとミスマッチが発生しづらく、受け入れがスムーズになります。
②採用目標を立てる
「採用要件」が曖昧だと、面接官によって判断にバラツキが出てしまいます。どんな経験・知識・スキル・志向性の方を、いつまでに、何名採用したいのか、しっかりと言語化しましょう。採用コストも計算し、予算も確保する必要があります。
■採用コストは「外部コスト」と「内部コスト」を考慮!
「外部コスト」とは求人サイトや人材紹介のサービス利用料などを指します。これに対して、「内部コスト」とは採用のために時間を割く、人事・採用担当者の人件費です。採用コストと言うと外部コストばかりをイメージしますが、内部コストの観点も持ちましょう。
例えば、ハローワークの利用料は無料ですが、ハローワークの求人票を作成したり、ハローワークを毎日チェックしたりする人事の人件費はかかっています。ハローワークで採用できない場合、外部コストは0円でも、内部コストの損失は続いているため見直しが必要です。
④採用要件を考える
採用要件とは人材を採用する基準のことです。考えるポイントは、「教える側のキャパシティ」を考慮すること。「任せたい仕事は何か?」「その仕事のうちどこまでを教えられるキャパシティがあるか?」を検討。教えられない経験・知識・資格・スキル・志向性が、入社時点で備えていて欲しい採用要件です。
■採用要件は人物タイプも考慮!
採用要件を言語化しようとすると、「経験・知識・スキル」ばかりイメージしがちです。ポイントは、「性格」「価値観」などの人物タイプも検討することです。「黙々と一人で業務に専念する仕事」に、「人と話すのが好きな人」を採用すると入社後にミスマッチが生じて離職の危険性が高まります。どんな人物タイプの人であれば活躍・定着しやすいかを配属部署の関係者とすり合わせましょう。
▼より詳細な採用成功のポイントを解説したToDoリスト付きの「中途採用でやるべきことチェックリスト」の資料を以下から無料でダウンロードいただけます▼
⑤採用要件の認識を関係者間でを統一する
採用関係者間で「採用要件」の共通認識がとれていないケースが、実は少なくありません。もし採用要件のすり合わせができていないまま、採用を始めてしまうとどうなるでしょう?
- 経営者:将来的に会社幹部を担う、リーダー候補が欲しい。
- 人事:採用市況が厳しいので未経験者を採用しよう。
- 現場:教えるキャパシティがないので経験者が欲しい。
上記のように、採用したい人物像のイメージがバラバラになります。結果、人事の1次面接を通過した人が、経営者・現場の2次面接で何回やっても通過しないということに。どんな経験・知識・資格・スキルを持った人を採用するか?採用関係者の全員が共通認識を持つようにしましょう。
⑥採用担当者を決める
採用担当者の役目は、求人票の作成やチェック、書類選考、面接設定、合否連絡と多岐にわたります。他の業務を兼任しながら採用担当を任せる場合、負担が増えるので、業務や目標を調整するのが理想的です。また面接も任せる場合、面接官が「会社の顔」であることも忘れてはなりません。求職者が初めて会う会社の「中の人」なので、面接官次第で会社の印象が決まります。誰にでも任せられる仕事ではないため、慎重に採用担当者を選びましょう。
採用担当者の選び方は以下の記事でご紹介しております。
▼採用担当者の仕事とは?基本から人事採用のプロになる方法まで徹底解説
また、人事・採用担当者以外に面接官を任せる場合の注意点を以下の記事にまとめておりますので、ご参考ください。
▼人事・採用担当者以外に面接官を依頼する際の注意点と選び方
⑦採用手法を決める
「過去に○○を使っていたから」という理由だけで、同じ採用手法を選ぶのは得策ではありません。なぜなら採用手法には得意分野・苦手分野があるからです。
例えば、ハローワークは無料で利用できることが最大のメリット。しかし、無料だからこそ利用企業数も多い(=ライバルが多い)ので応募を集めるのが難しく、緊急性の高い採用には向いていません。求人サイトは工夫次第で、大量の応募を集めることができます。ただし、応募を集められなかった場合もコストがかかります。人材紹介は登録者の経験・スキルが豊富な傾向にあります。成功報酬型なので、採用コストが無駄になりリスクも低いです。ただしその反面、採用コストはもっとも高くなります。
各採用手法の特徴を把握して、採用に合わせて都度、最適な採用手法を選択しましょう。
▼10の採用手法の特徴・メリット・デメリット・どんな企業にオススメかを以下のページでご紹介しております。 本記事とあわせて、ぜひご参考ください。
⑧選考フローを決める
選考フローはいかに短くするかがポイントです。選考期間が長いほど「他社で先に内定が決まってしまうリスク」が高まります。応募から内定までの期間は、「平均2週間」と言われています。平均が2週間なので、ここからいかに短縮できるかがポイント。
面接日程調整の連絡を早めたり、面接回数を減らしたり、紙の履歴書の郵送をやめてWeb履歴書で完結したりと、選考期間を短くする方法を検討しましょう。
⑨求人広告を作成・公開する
求人サイトを利用する場合、求人広告の作成はサービス提供社に任せるのが一般的です。ハローワークなど無料の採用サービスを利用する場合は、採用担当者ご自身で求人票をつくる必要があります。
求人広告の成果を最大化するのであれば、求人作成を自分で作る場合だけでなく、求人作成を任せる場合も、「応募が集まる求人広告の書き方」を押さえておくのがオススメです。求人広告の作成を任せる場合も、採用担当者がチェッカーとなるため、求人の良し悪しが分かるに越したことはありません。
成果の出る求人広告のポイントは「具体性」。仕事探しは人生を左右する決断です。会社・仕事を選ぶにあたって情報量は多いほうが、安心して働けます。仕事内容は1日働いている姿がイメージできるほど具体的か、世の中に数ある企業の中から自社を選ぶだけの具体的な魅力は伝わるか、といった視点で求人を確認しましょう。
▼応募が集まる求人広告の書き方は以下の記事にまとめておりますのでご参考ください。
⑩面接で魅力づけをする
採用難が叫ばれる今、面接は「見極め」だけでなく「魅力づけ」も重要です。面接という限られた時間で、いかに入社意欲を上げられるかが採用成功の鍵を握ります。
ポイントは、求職者の悩みに寄り添うこと。求職者の心をひらき、選考基準や転職理由を確認。その「転職で実現したいこと」が自社に入社することでどのように叶うのかを具体的に説明できると、志望度を上げやすくなります。
▼面接の見極め精度を高めたいという方は、見極めたい項目別の質問を100個まとめてご紹介した記事がありますので、ぜひご参考ください。
⑪入社後フォロー
面接を経て、入社まで至りました。しかし、「入社」はあくまで通過点。入社した方が活躍・定着して企業の業績に貢献してはじめて、今回の採用が成功したと言えます。調査によると、離職の危険が最も高いのは「入社後1年以内」。つまり、入社後1年をいかにサポートするかが長く活躍する秘訣と言えます。上司に直接相談しづらいことは、人事が相談する・人事以外に相談窓口を作るなどといった対策をするのがオススメです。
▼より詳細な採用成功のポイントを解説したToDoリスト付きの「中途採用でやるべきことチェックリスト」の資料を以下から無料でダウンロードいただけます▼
新卒・中途の採用活動の違い
ここまでご紹介してきたToDoリスト、採用活動の各工程における成功のポイントは、「新卒採用」と「中途採用」のどちらでも活用いただけます。
しかし、新卒採用と中途採用ではそれぞれ特徴が異なる部分もあります。違いを意識することで成功率を高めやすくなります。以下に新卒採用と中途採用の違いをまとめましたのでご参考ください。
新卒採用 |
中途採用 |
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ターゲット |
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スケジュール |
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見るポイント |
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注意点 |
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新卒の採用活動
新卒採用のターゲットは学生です。インターン経験者など一部例外はありますが、基本的には「就業経験がない人」がターゲットとなります。経験がないので、必然的に「意欲」や「ポテンシャル」重視の採用になりがちです。採用担当者からすると、将来性をいかに見極めるかが課題となります。
また、採用スケジュールに関しては年度によって異なるものの、基本的には学生のスケジュールに準拠します。他社の新卒採用活動をチェックしながら、出遅れないように足並みをそろえていくことになります。
中途の採用活動
新卒採用のターゲットは、社会人です。例外はありますが、就業経験者を採用ターゲットとするケースが大半を占めます。新卒採用との大きな違いは、ターゲットとなる人材が「一度社会を経験していること」です。
ひとたび社会に出ると、人材は大きく変化します。その中でも、採用担当者が特に押さえておきたい変化は2つあります。1つは、仕事選びの軸の選択肢が広がること。
- 前職では給与が低かったから給与を上げたい。
- 評価基準の不透明さに嫌気がさしたので、正当に評価してもらえる会社がいい。
- 求人と実態で残業時間が違った。今度は本当に残業が少ない企業がいい。
- 仕事でやりがいを感じられなかったので、今度はやりがいのある仕事がいい。
- 人間関係が悪い職場だったので、今度は上司・同僚との雰囲気が良い会社で働きたい。
こうした転職軸は、社会に出たことで大きく広がります。転職軸が広がったということは、採用担当者からすると求人で狙う採用ターゲットの選択肢が広がるということでもあります。給与を上げたい人を狙うのか、評価の公平性を求める人を狙うのか。それとも、ワークライフバランスを第一優先する人を狙うのか、やりがい重視の人を狙うのか。あるいは、人間関係を大切にしたい人を採用するのか。自社の特徴・強みをもとに、どんな人を採用ターゲットにするか検討することが採用成功率を高めます。
もう1つ押さえておきたい変化が、中途の採用活動は求職者が慎重になることです。社会を経験したことで、「仕事は楽しいことばかりじゃない」ということを、求職者は知っています。だからこそ、企業について慎重に情報収集します。例えば、採用ホームページで企業理解を深めたり、企業クチコミサイトで社員・元社員の本音を調べたり。良い側面だけでなく、会社の課題や仕事の厳しい側面も知ろうとします。
こうしたネガティブな側面を採用担当者からあえて開示することで、求職者の不安を払しょくしやすくなります。
また、中途の採用スケジュールは新卒採用と大きく違うことも押さえておきましょう。中途採用は、新卒採用とは違い企業都合でいつでも好きなタイミングで始められます。だからこそ、採用活動を始める時期によって、求職者・他の企業の動きが異なります。
例えば、GW、夏季休暇、年末年始休暇などの長期休暇がある月は、採用活動を行なう企業が減少します。つまり、人材を取り合うライバルが減るということです。
また、夏・冬のボーナスの支給時期は、ボーナスを受け取ってから辞める人が増えるため、その前後で求職者が大きく増加します。一方で増える求職者を狙って企業の採用活動も活発化するため、ライバルは多い時期です。
時期によって異なる中途採用市況については、詳細を以下にまとめておりますので、ぜひご参考ください。
▼中途採用に最適な時期とは?|効果が出やすいタイミングを徹底解説!
最新の採用活動トレンド
採用活動を始める際は、市況動向を理解しておくことで採用を有利に運べます。本記事では2023年時点の採用トレンドをご紹介します。
採用市況は売り手市場
売り手市場とは、企業にとって「採用に不利な市況感」であることを指す言葉です。厚生労働省が毎月発表している「有効求人倍率」が「1.0」を上回っていると、売り手市場になります。
以下が2008年~2023年調査時点までの有効求人倍率の推移。
1人の求職者を複数社で取り合っていることになるので、採用が難しくなります。この売り手市場は、今後も続く見込みです。少子高齢化・労働人口の減少の進む日本では、人材の希少化が進んでいます。多くの企業が採用を一時的に停止した「コロナ禍」の初期ですら、有効求人倍率は1倍以上と「売り手市場」でした。
企業の経営者・人事・採用担当者は採用に不利な市場が今後も続くという前提で、「いかに採用成功率を高めるのか」といった工夫が求められます。
経験者採用から未経験者採用への転換
採用難が続いていることで、中途の採用活動においても「経験者採用」から「未経験者採用」に方針転換する企業が増えています。中途採用向け求人サイト『エン転職』の調べによると、2020年度の求人における未経験者歓迎求人は全体の55%でしたが、2022年には70%まで増加しています。
在宅・フルリモートの求人需要が高まる
『エン転職』にはキーワードで仕事を探す機能があります。このキーワードランキングを見ると、2019年には「フルリモート」が圏外、「在宅」が14位、「完全在宅」が圏外だったのに対して、2022年にはこれらのキーワードが急上昇しています。
▼エン転職内のキーワードランキング(2022年11月時点)
コロナ禍で在宅・フルリモートは急速に浸透しました。2023年になってからもその人気は根強く、在宅勤務・完全在宅勤務の仕事は応募が集まりやすい傾向にあります。
より詳細な採用トレンドをご覧になりたい方は、以下の記事で解説しておりますのでご参考ください。
▼【2023年版】最新の採用トレンドを分析! これからの中途採用に求められる対応とは?
採用活動の成功率を高める方法
ここまで採用活動の「ToDoリスト」と「採用成功率を高めるポイント」を解説してきました。
ご紹介した内容を活かせば、採用の成功率は高められるはずです。しかし、採用担当者ご自身ですべてを改善しようとするのは非常に大変です。
特に採用以外の業務も兼務している採用担当者様は、「いかに専門的な知識が必要な部分を切り出すか」も重要だと思います。採用活動を行なうのであれば、ぜひエン転職お手伝いさせてください。
エン転職は年間何万社という企業の採用支援をしているため、待遇の相場感や同業他社の打ち出しも踏まえて、採用成功する方法をご提案いたします。相談するだけなら無料ですので、ぜひお気軽に以下のフォームからお問い合わせください。
▼エン転職の料金表・特徴をまとめたパンフレットは以下からダウンロードいただけます。
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