アルバイトの採用単価とは|計算方法や平均値、削減方法などを解説
近年は、少子高齢化により労働人口が減少し、企業間の採用競争が激化しています。正社員採用だけでなく、アルバイト採用の競争率も高くなっているため、企業によっては「コストをかけても採用につながらない…」とお悩みのケースもあるでしょう。
本記事では、アルバイト採用のコストに関してお悩みの方向けに、下記の情報をまとめています。
- アルバイト採用における採用単価の平均値
- アルバイト採用における採用単価の動向
- アルバイト採用の採用単価を削減する方法
- アルバイト採用におすすめの求人サービス
本記事をお読みいただくと、近年のアルバイト採用における適切な採用単価や、採用単価の削減方法がわかります。アルバイト採用のコストにお悩みの方は、ぜひ参考にご覧ください。
目次[非表示]
- 1.アルバイトの採用単価とは? 採用コストとの違い
- 1.1.アルバイトの採用単価とは
- 1.2.アルバイトの採用コストとは
- 2.アルバイトの採用単価を計算する方法
- 3.アルバイトの採用単価の平均値
- 4.アルバイトにおける採用単価の動向
- 5.アルバイトの採用単価を削減する方法6つ
- 5.1.リファラル採用を導入する
- 5.2.ソーシャルリクルーティングを導入する
- 5.3.無料の求人サービスを活用する
- 5.4.費用対効果の高い求人サービスを活用する
- 5.5.大学や専門学校の掲示板に求人を貼り出す
- 5.6.採用したアルバイトの定着率を向上させる
- 6.アルバイト採用におすすめの求人サービス
- 7.まとめ
アルバイトの採用単価とは? 採用コストとの違い
採用単価と混同されやすい用語に、「採用コスト」という言葉があります。まずは、採用単価と採用コストの違いを正しく把握しておきましょう。
アルバイトの採用単価とは
採用単価とは、採用1人あたりに発生した費用のことです。たとえば、50万円の費用をかけて、5人のアルバイトを採用したとします。この時、アルバイトの採用単価は「50万円÷5人=10万円」となります。
採用単価は、企業が採用活動で使った求人媒体(求人サイトや人材紹介サービスなど)の費用対効果を測る指標として活用されています。自社のアルバイト採用における採用単価を計算すれば、「アルバイト採用に使用した求人媒体の費用対効果」が明確になるでしょう。
アルバイトの採用コストとは
採用コストとは、企業の採用活動にかかったコスト全体を指す言葉です。採用コストには、「内部コスト」と「外部コスト」という2つの種類があり、各コストを足した合計が「採用コスト」と呼ばれています。
採用における内部コストは、主に採用担当者の人件費や交通費などの「企業内部でかかったコスト」を指します。内部コストには、金銭的コストだけでなく、採用担当者の時間的コストも含まれます。
採用における外部コストは、求人広告の掲載料金や採用管理システムの利用料金、採用イベントのブース出展料といった「企業の外部で発生したコスト」を指します。採用における内部コストと外部コストの例を以下にまとめましたので、参考にご覧ください。
内部コストの例 |
外部コストの例 |
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アルバイトの採用単価を計算する方法
アルバイトの採用単価は、下記の計算方法で算出できます。
アルバイト採用にかかった費用の総額÷採用人数=アルバイトの採用単価 |
たとえば、50万円の費用をかけて10人のアルバイトを採用した場合は、「50万円÷10人=5万円」となるため、アルバイトの採用単価は5万円です。
アルバイトの採用単価の平均値
株式会社マイナビが発表した資料「マイナビバイト通信 Vol.48」によると、2022年におけるアルバイトの採用単価の平均値は7.0万円となっています。
また、アルバイトの採用単価は下記のように推移しており、上昇傾向にあることが判明しています。近年は、少子高齢化により労働人口が減少し、企業間の採用競争が激しくなっているため、アルバイトを採用するための費用も上がっているようです。
▼アルバイト採用単価の平均値の推移 | |
2019年全体 |
6.4万円 |
2020年全体 |
5.2万円 |
2021年全体 |
6.0万円 |
2022年全体 |
7.0万円 |
出典:株式会社マイナビ「マイナビバイト通信 Vol.48 2023.3」
ただし上記の数値は、マイナビのアンケート調査に回答した企業全体の平均値です。業種や企業規模により、アルバイトの採用単価は大きく異なります。以降で、業種別・企業規模別のアルバイト採用単価の平均値を紹介します。
アルバイトの採用単価|業種別の平均値
株式会社マイナビ「マイナビバイト通信 Vol.48」より、業種別に見たアルバイト採用単価の平均値をいくつか抜粋して紹介します。
業種 |
アルバイト採用単価の平均 |
飲食・フード(ホールキッチン・調理補助等) |
6.7万円 |
接客(ホテル・旅館等) |
3.9万円 |
販売・接客(コンビニ・スーパー等) |
5.8万円 |
警備・交通誘導(セキュリティ・設備工事等) |
7.4万円 |
清掃(ビル管理・メンテナンス等) |
7.0万円 |
教育・学校法人(家庭教師・講師・試験監督等) |
4.6万円 |
介護 |
6.4万円 |
保育 |
11.2万円 |
事務・データ入力・受付・コールセンター |
8.3万円 |
配送・引越し・ドライバー |
7.9万円 |
軽作業(倉庫・物流等) |
7.1万円 |
製造ライン・加工(メーカー等) |
10.6万円 |
建設・土木(建築・土木作業員等) |
5.2万円 |
出典:株式会社マイナビ「マイナビバイト通信 Vol.48 2023.3」
アルバイトの採用単価|企業規模別の平均値
株式会社マイナビ「マイナビバイト通信 Vol.48」より、企業規模別に見たアルバイト採用単価の平均値を紹介します。同調査では、企業規模が大きくなるほど、アルバイトの採用単価も高くなる傾向であることが判明しています。
会社規模 |
アルバイト採用単価の平均 |
正社員数100人未満 |
5.7万円 |
正社員数100~299人 |
7.2万円 |
正社員数300~499人 |
10.1万円 |
正社員数500人以上 |
10.2万円 |
アルバイトにおける採用単価の動向
前章でも述べた通り、アルバイトの採用単価は年々上昇しています。株式会社マイナビが発表した資料「マイナビバイト通信 Vol.48」によると、近年におけるアルバイトの採用単価は、下記のように推移しています。
▼アルバイト採用単価の平均値の推移 | |
2019年全体 |
6.4万円 |
2020年全体 |
5.2万円 |
2021年全体 |
6.0万円 |
2022年全体 |
7.0万円 |
出典:株式会社マイナビ「マイナビバイト通信 Vol.48 2023.3」
アルバイトの採用単価が上昇している主な要因には、少子高齢化による労働人口の減少が挙げられるでしょう。労働人口が減り、企業間の人材獲得競争が激化しているため、ある程度はしっかりコストをかけないと、アルバイトを採用することが難しいようです。
日本の少子高齢化は深刻化しているため、今後も採用単価の上昇は続くと考えられます。企業にとっては、アルバイトの採用単価を適正な金額に抑えつつ、現場の人員を確保できるようにするため、工夫や対策を講じる必要がある状況といえるでしょう。
アルバイトの採用単価を削減する方法6つ
アルバイト採用のために使う求人媒体や採用手法を増やせば、その分、採用に成功できる可能は高くなるでしょう。しかし、媒体や手法によっては費用がかさんでしまうため、アルバイト1人あたりの採用単価が必要以上に高くなってしまいます。
適正なアルバイト採用を行なうためには、限られた予算のなかで効果的な採用活動を実施し、「自社にとって適正なライン」で費用を抑える必要があります。ここからは、アルバイト採用単価の削減方法を6つ紹介しますので、ぜひ採用活動の参考にしてください。
リファラル採用を導入する
リファラルは、「紹介」や「推薦」といった意味を持つ単語です。リファラル採用とは、自社の既存社員から友人や知人などを紹介してもらう採用手法を指します。
リファラル採用には、求人サイトや人材紹介サービスなどの媒体を介すことなく、アルバイトを採用できるメリットがあります。友人や知人を紹介してくれた社員に対し、インセンティブ(紹介報酬)を支払うケースもありますが、外部の人材紹介サービスを利用するよりも安価で済む場合がほとんどです。
リファラル採用については、以下の記事で詳しく解説しています。リファラル採用のメリットや成功させるポイントなどを知りたい方は、こちらの記事もぜひご覧ください。
▼リファラル採用とは? メリットやデメリット、費用、成功ポイントを紹介
ソーシャルリクルーティングを導入する
ソーシャルリクルーティングとは、SNSを活用して人材を採用する手法のことです。SNSは基本的に無料で使えるものが多いため、人材を探してアプローチするための費用を抑えられます。
消費者庁が令和4年に発表した資料「令和4年版 消費者白書」によると、10代~30代の若年層におけるSNS利用率は、9割を超えていることがわかっています。「アルバイトとして若年層を採用したい」とお考えの場合は、SNSの活用を検討するとよいでしょう。
なお、ソーシャルリクルーティングについては、以下の記事でより詳しく解説しています。導入メリットや注意点、ポイントなどを知りたい方は、こちらの記事もぜひご覧ください。
▼ソーシャルリクルーティングのメリットは? 注意点や運用のポイントを解説
無料の求人サービスを活用する
求人サイトや求人検索エンジンなど、求人情報を掲載できるサービスのなかには、無料で使えるものがあります。下記のような無料の求人サービスを活用し、求人掲載費を削減するのもおすすめです。
- ハローワーク
- エンゲージ
- Indeed(インディード)
- 求人ボックス
- Googleしごと検索
- スタンバイ
無料の求人サービスについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。「アルバイト求人の閲覧数や応募数を無料で増加させたい」とお考えの場合は、以下の記事もぜひご覧ください。
▼無料で求人掲載できるサービス17選!向いている企業や活用のコツも解説
費用対効果の高い求人サービスを活用する
アルバイトの採用単価を削減するためには、自社が過去に活用した有料求人サービスの採用成果を洗い出し、費用対効果を具体的に分析することも大切です。「自社にとって費用対効果の高い求人サービス」を明確化し、重点的に活用するとよいでしょう。
費用対効果が低い媒体の利用を停止し、費用対効果が高い媒体のみ重点的に活用することで、無駄なコストを削減しながら効果的な採用活動を行なえるようになります。
大学や専門学校の掲示板に求人を貼り出す
勤務地の近くに高校や大学、専門学校などの教育機関がある場合は、求人情報を校内の掲示板に貼り出すことは可能か確認してみるとよいでしょう。
学校によっては、求人の貼り出しを許可してもらえる場合があります。学校に求人を貼り出すときは、原則無料であるため、求人掲載費の削減につながります。
採用したアルバイトの定着率を向上させる
過去に採用した既存アルバイトの定着率を向上させることも、採用単価の削減につながります。既存アルバイトの定着率を向上できれば、新たに求人募集する必要がなくなるため、採用活動に余計な費用をかけずに済むでしょう。
一般的に、入社した人材の定着率が高い職場には、下記のような特徴があります。
- 人間関係が良好で風通しが良い
- 労働環境が良く継続して働きやすい
- 評価制度が適切で達成感を感じられる
- 同業他社に比べて従業員の待遇が良い
- 従業員のワークライフバランスに配慮している
既存アルバイトや既存社員に、匿名のアンケート調査を行なうなどして、自社の労働環境・待遇・評価制度などを改めて見直すとよいでしょう。
アルバイト採用におすすめの求人サービス
最後に、アルバイト採用におすすめの求人サービスを2つ紹介します。
エンバイト
『エンバイト』とは、総合人材サービスを展開するエン・ジャパン株式会社が運営している「バイト情報検索サイト」です。主に、人材派遣会社が保有している派遣バイトのお仕事情報を中心に掲載しています。
短期や日雇いなどの単発バイトだけでなく、長期バイトの求人情報も多数掲載。日本全国のアルバイト情報を職種・勤務地・時給・勤務時間などの希望条件で、詳細に検索することが可能です。エンバイトについて、詳しくは下記のページをぜひご覧ください。
▼アルバイト情報サイト『エンバイト』
エンゲージ
『エンゲージ』とは、雇用形態問わず、求人情報を無料で掲載できる求人サイトのことです。エンゲージは、エン・ジャパン株式会社が提供する無料の採用支援ツール『engage』と連携しています。おおまかな使い方の手順は、下記の通りです。
- 採用支援ツール『engage』に無料でアカウント登録する
- 『engage』の管理画面にログインし、求人を無料作成する
- 内容に問題がなければ、求人サイト『エンゲージ』に求人が無料掲載される
採用支援ツール『engage』にアカウント登録した企業は、求人サイト『エンゲージ』に求人情報を無期限・無制限で無料掲載することが可能です。
また、エンゲージに掲載された求人情報は、提携の外部サイト(Indeed・求人ボックス・Googleしごと検索など)にも自動で同時掲載されます。「アルバイト求人の露出量を無料で増やし、応募獲得につなげたい」とお考えの方にぴったりな求人サービスといえるでしょう。
engageには、求人サイト『エンゲージ』への無料掲載のほかにも、企業の採用活動を支援する機能が多数搭載されています。以下の記事でサービスの特徴をより詳しく解説していますので、「コストを削減しながら、効果的な募集を行ないたい」とお考えの場合は、ぜひこちらの記事もご覧ください。
▼engage(エンゲージ)とは|求人掲載するメリット・プラン・手順など
まとめ
アルバイトの採用単価について、平均値や動向、削減方法などを解説しました。アルバイトの採用単価は、年々上昇しています。労働人口の減少により、企業間の採用競争が激化しているため、今後も上昇傾向は続くでしょう。
アルバイト採用にお悩みの場合は、無料の求人媒体や、費用対効果の高い求人媒体を活用するのがおすすめです。エンバイトやエンゲージなどをぜひご利用ください。
また、「アルバイト以外の雇用形態の採用も積極的に行なっている」という方には、『エン転職』がおすすめです。エン転職は、1,100万人以上の会員数を保有する、日本最大級の中途採用向け求人サイトです。エン転職には、以下のような特徴があります。
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- 求人広告の質が高く、企業や仕事の魅力を余すことなくアピール可能
このほかにも、エン転職には企業の採用成功率を高める仕組みが多数用意されています。
エン転職は企業と求職者、双方にとっての利便性を追求し続け、オリコンヒットチャートでお馴染み、「オリコン顧客満足度調査」の「転職サイト部門」において、8年連続 総合満足度第1位を獲得(2025年時点)しています。
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