ソーシャルリクルーティングのメリットは? 注意点や運用のポイントを解説


売り手市場が続き採用難といわれる今、「自社の採用サイトだけでは応募者が集まらない」「幅広い媒体で求人広告を出したいけれど、採用コストをかけられない」といった悩みを持つ人事・採用担当者の方もいるのではないでしょうか。

自社にマッチする求職者と効率よく出会うための採用手法の一つに、“ソーシャルリクルーティング”があります。

従来からある求人広告や自社採用サイトなどの採用手法とは違った角度でターゲットにアプローチできるため、現状の採用活動に新風を吹き込む手法として近年注目されています。

この記事では、ソーシャルリクルーティングの概要をはじめ、活用のメリットや注意点、運用のポイントについて解説します。


▼ソーシャルリクルーティングと同様に、欲しい人材に対して企業からアプローチできるダイレクトリクルーティングサービスにご興味をお持ちの方は、ぜひ以下の資料も合わせてご覧ください。


中途採用には、ソーシャルリクルーティング以外にもさまざまな手法があります。ぜひこちらの記事も併せてご覧ください。

▼10の中途採用手法を比較|自社に合った採用手法の選び方

  10の中途採用手法を比較|自社に合った採用手法の選び方 - エン転職|【公式】企業様向けサイト 「中途採用って、何をどうすればいいの?」とお悩みの採用担当者の方、必見。代表的な採用手法のご紹介、効果的な採用手法の組み合わせ方、自社の状況にあった採用手法の選び方などを徹底解説します。初めての中途採用・採用手法の見直しに、ぜひご活用を! エン・ジャパン株式会社


目次[非表示]

  1. 1.ソーシャルリクルーティングとは
  2. 2.ソーシャルリクルーティングを導入するメリット
    1. 2.1.採用コストを抑えられる
    2. 2.2.ポテンシャルを把握できる
    3. 2.3.企業の魅力を自由にアピールできる
    4. 2.4.潜在層にも情報を届けられる
  3. 3.ソーシャルリクルーティングには注意点もある
  4. 4.ソーシャルリクルーティングを運用するポイント
    1. 4.1.①ターゲットに合ったSNSを選ぶ
    2. 4.2.②採用ペルソナに沿ったコンテンツを作成する
    3. 4.3.③定期的に効果検証を行う
  5. 5.まとめ


ソーシャルリクルーティングとは

ソーシャルリクルーティングとは、SNSを活用して採用ターゲットにアプローチする手法です。

現在、デジタル化の進展に伴ってさまざまなSNSが登場しており、日本での利用者数は全世代で約7割に上ります。特に10~30代の若年層のSNS利用率は、9割を超えています。


▼【年齢別】SNSの利用状況

画像引用元:消費者庁『令和4年版 消費者白書


また、SNSの利用目的では「情報収集目的で活用している」という人が約9割ともっとも多い結果が出ています。

20~30代の若年層をターゲットにしている企業は、ソーシャルリクルーティングを行うと求める人材と出会える可能性が高いといえます。

なお、ソーシャルリクルーティングに用いられる主要なSNSには、以下の3つの媒体が挙げられます。


▼ソーシャルリクルーティングに用いられる媒体例

  • Facebook※1
  • Twitter※2
  • Instagram※1


採用活動にSNSを活用する際は、従来の転職サイトや自社サイトなどの別の採用手法と併用することで、効率的に母集団を形成できるようになります。

自社サイトのようなオウンドメディアを活用した採用活動について、こちらの記事で解説しています。

▼【徹底解説】オウンドメディアって何?から始める、新しい採用活動

  【徹底解説】オウンドメディアって何?から始める、新しい採用活動。 - エン転職|【公式】企業様向けサイト 「採用でオウンドメディアを活用する方法」を一挙解説!今さら聞けない「オウンドメディアとは何か?」の答えから、世間で注目されている理由、オウンドメディアを採用に用いるメリット・デメリット、実際の活用事例などを詳しくご紹介します。 エン・ジャパン株式会社


※1・・・Facebook、Instagramの商標およびロゴは、Meta Platforms, Inc.の登録商標または商標です。
※2・・・TWITTER、TWEET(ツイート)、RETWEET(リツイート)、TwitterのロゴはTwitter, Inc.またはその関連会社の登録商標です。


出典:消費者庁『令和4年版 消費者白書



ソーシャルリクルーティングを導入するメリット

若年層へのアプローチに有効なソーシャルリクルーティングには、SNSならではのさまざまなメリットがあります。


採用コストを抑えられる

ソーシャルリクルーティングのメリットに、採用コストが抑えられることが挙げられます。

求人サイトに掲載したり、人材紹介サービスを利用したりするには、広告の掲載料やサービス事業者への報酬などのコストが発生します。

SNSの場合、アカウントは基本的に無料で作成できるため、採用コストを抑えることが可能です。


ポテンシャルを把握できる

求職者のポテンシャルを把握できることも、ソーシャルリクルーティングのメリットの一つです。

SNSでは、ユーザーの投稿を通して、生活習慣や趣味嗜好、物事の考え方など、人間性に関する情報を読みとることができます。エントリーシートや履歴書、面接だけでは見えない人柄を知れるため、採用ターゲットとなる人物のポテンシャルを見極めやすくなります。

自社の文化や価値観などと相性のよいユーザーにアプローチを行うことで、採用ミスマッチの防止にもつながります。


企業の魅力を自由にアピールできる

ソーシャルリクルーティングには、企業の魅力を自由にアピールできるメリットもあります。

日常的なコミュニケーションツールとして利用されるSNSでは、リアルタイムかつ気軽な雰囲気が伝わる自由なコンテンツで、企業の魅力を不特定多数に配信できます。

例えば、以下のようなコンテンツが挙げられます。


▼SNSに配信するコンテンツ例

  • 職場の雰囲気をリアルタイムで感じられる写真や動画
  • 社員の日記
  • 商品開発のエピソード など


堅苦しさを感じさせないコンテンツで魅力をアピールすることで、求職者に親近感を持ってもらいやすくなるほか、採用ブランディングにもつながります。

また、コメントやリアクションによって互いにコミュニケーションを取り、求職者との距離を縮めることで、相互理解が深まることも期待できます。


潜在層にも情報を届けられる

潜在層に対して自社の情報を届けられることも、ソーシャルリクルーティングのメリットです。

SNSには、ユーザーが投稿をシェアして拡散できる機能が備わっています。企業の投稿が拡散されると、自社を知らない層や転職潜在層にも情報を届けられます。これにより、企業の認知度が向上して、効率的に採用候補者を集めることが可能です。

※転職潜在層とは、転職意欲はあるが、実際に転職活動をしていない層のこと。


ソーシャルリクルーティングには注意点もある

ソーシャルリクルーティングは、企業の魅力を自由にアピールできる、潜在層との接点が期待できるなどのメリットがある一方で、炎上のリスクがあるというデメリットもあります。

社会通念上、不適切とされる内容や配慮に欠けた投稿をしてしまうと、炎上して企業イメージの低下につながるおそれがあります。

ソーシャルリクルーティングを実施する際は、社内でSNSの運用ガイドラインを定めて、コンプライアンスを意識した投稿をすることが必要です。また、SNS運用の担当者に対して、コンプライアンスやリスクマネジメントに関する研修を実施することも重要です。


ソーシャルリクルーティングを運用するポイント

ソーシャルリクルーティングを効果的に運用するには、採用ターゲットに合わせた媒体選びとコンテンツ制作を行い、効果検証を繰り返すことがポイントです。


①ターゲットに合ったSNSを選ぶ

ソーシャルリクルーティングを行う際は、自社の採用ターゲットと親和性の高いSNSの媒体を選ぶことが重要です。

SNSの種類によって、特徴やユーザー属性が異なります。採用ターゲット層が利用している媒体を選ぶと、自社にマッチするユーザーと接点を持ちやすくなります。


▼各SNSの特徴

SNS
特徴
Facebook
  • 30~40代のユーザーが多い(約4割)
  • 本名や学歴、職歴を登録しているユーザーが多い
  • プライベートの交友関係、ビジネスの人脈を広げることを目的として利用されている
Twitter
  • 10~30代のユーザーが多い(約6~7割)
  • 匿名性、拡散性が高い
Instagram
  • 10~20代のユーザーが多い(約7~8割)
  • 30~40代はFacebook・Twitterと利用率が変わらない利用率(約5~6割)
  • 写真や映像の投稿がメインで、ビジュアライズした訴求に適している


出典:総務省『令和3年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査


②採用ペルソナに沿ったコンテンツを作成する

SNSでアプローチを行う際は、採用ペルソナに沿ったコンテンツを制作することがポイントです。

採用ペルソナとは、自社が採用したい架空の人物像のことです。採用したい人物のパーソナリティを詳細に設定することで、その人物に興味を持ってもらえるようなコンテンツを検討できるようになります。


▼採用ペルソナの設定例

項目
内容
氏名
転職 太郎
性別
男性
年齢
30歳
家族構成
父、母の3人家族、1人暮らし
年収
420万円
現職
アウトドア用品販売の営業
趣味・ライフスタイル
学生時代にしていたフットサルを休日の趣味として続けている。仕事終わりにトレーニングジムに通ったり、同僚や友人とたまに飲みに行ったり、アクティブに行動する。
志望する業界・業種
スポーツ用品製造メーカーの営業
性格
目標に向かってコツコツと準備を進める。時間をかけてゆっくり検討したい。1人で積極的に行動できるタイプ。
就職先に求めるもの
仕事の裁量が大きく、意思決定への参加機会がある


コンテンツを制作する際は、ペルソナを踏まえつつ自社がどのようなスタンスでアプローチするかを定めて、投稿内容や求職者への対応を統一することが重要です。

採用活動におけるペルソナの作り方は、以下の記事で詳しく解説しています。より詳細な設計手順やポイントを知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。

▼採用活動におけるペルソナの作り方とは? 設計のポイントと活用できるテンプレート

  採用活動におけるペルソナの作り方とは? 設計のポイントと活用できるテンプレート 採用活動におけるペルソナとは、自社が求める詳細な人材像を明確に設定したもののことです。企業の人事・採用担当者さまのなかには、「なぜペルソナの設計が必要なのか」「どのようにペルソナを設計すればよいのか」と疑問を持つ方もいるのではないでしょうか。この記事では、採用活動におけるペルソナ設計の重要性や作り方、設計するポイントについて解説します。 エン・ジャパン株式会社


③定期的に効果検証を行う

ソーシャルリクルーティングを運用する際は、ユーザーの反応を分析して、ターゲットとのマッチ度合いや投稿の効果を検証することが欠かせません。

事前に設定した目標の達成度に応じて施策の改善を行い、継続的に運用していくことがポイントです。「欲しい人材からの反応が少ない」「募集がこない」といった場合には、SNSの種類や投稿の方向性などを見直すことも必要です。


まとめ

この記事では、ソーシャルリクルーティングについて以下の内容を解説しました。


  • ソーシャルリクルーティングの概要
  • 導入するメリット
  • 導入する際の注意点
  • 効果的に運用するポイント


多くの人がSNSを利用している今、ソーシャルリクルーティングは自社の採用ターゲットとの新たな出会いが期待できる採用手法の一つといえます。

運用する際は、自社の採用ターゲットと親和性の高いSNSを選定するほか、採用ペルソナに響くコンテンツを作成する、定期的に効果検証を実施することがポイントです。また、欲しい人材に対して企業側から積極的にアプローチする方法には、ソーシャルリクルーティングのほかにダイレクトリクルーティングという手法もあります。

ダイレクトリクルーティングサービスとは、企業が「欲しい人材」に対して、スカウトメールなどを送って直接アプローチする採用手法です。企業の採用担当者が人材データベースに直接アクセスし、人材の経歴をみてスカウトできるため、職種・業界経験者、マネジメント経験者、有資格者などを狙うのに有効といわれています。

経験者や即戦力の採用にダイレクトリクルーティングを試してみたいという方は、『エン転職ダイレクト』を試してみることをおすすめします。

エン転職ダイレクトはスカウト型のダイレクトリクルーティングサービスです。登録されているユーザーの46%は「同職種の経験が5年以上」と経験豊富な人材が多数登録しています。

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エン転職ダイレクトの料金やサービスの詳細はこちらで解説しています。ぜひご一読ください。

  エン転職ダイレクトとは?特徴・料金・他社サービスとの違いを解説! - エン転職|【公式】企業様向けサイト エン・ジャパンがリリースしたダイレクトリクルーティングサービス『エン転職ダイレクト』について、徹底解説します。特長や強みは?料金形態は?他サービスとの違いは?など、サービスを運営するエン・ジャパンならではの情報をもとに説明します。 エン・ジャパン株式会社


エン転職 採用ノウハウ編集部
エン転職 採用ノウハウ編集部
「エン転職 採用ノウハウ編集部」は、HR業界で活躍している複数のメンバーで構成されています。構成メンバーは、現役の人事労務、1000社以上の企業を支援してきた採用コンサルタント、10年以上の経験を持つ求人専門のコピーライターなど。各領域の専門的な知識に基づき、企業の経営者・人事・採用担当者のお役に立てるように記事を執筆しています。 ※「エン転職 採用ノウハウ」はエン・ジャパン株式会社が運営している情報サイトです。
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