チャットボットで採用業務の負担軽減! 4つの活用方法と導入時の注意点
企業の採用業務は多岐にわたります。求職者からの問い合わせ対応や面接の日程調整などを担当者が電話・メールで行っている場合、工数がかかり負担になってしまいます。
「採用担当者が少なく、電話・メールで対応する負担が大きい」「問い合わせ対応や面接案内の回答が遅くなり、連絡が取れなくなる」などとお悩みの人事・採用担当者の方も多いのではないでしょうか。
このような課題を解決する方法の一つに、“チャットボット”の活用が挙げられます。企業における人手不足の深刻化やDX(Digital Transformation:デジタルトランスフォーメーション)の推進などを背景に、これまで人が対応していた業務をチャットボットに切り替える企業が見られています。
本記事では、採用活動におけるチャットボットの活用方法やメリット、導入時の注意点について解説します。
目次[非表示]
- 1.チャットボットとは
- 2.採用活動にチャットボットを活用する5つのメリット
- 2.1.①求職者対応の効率化
- 2.2.②機会損失の防止
- 2.3.③応募の質の向上
- 2.4.④回答内容・応対品質の統一化
- 2.5.⑤質問データの有効活用
- 3.採用活動におけるチャットボットの活用方法
- 3.1.①採用ページの問い合わせ窓口
- 3.2.②面接日時の予約
- 3.3.③企業情報の提供
- 3.4.④採用イベントの問い合わせ対応
- 4.チャットボットを導入する際の注意点
- 5.まとめ
チャットボットとは
チャットボットとは、自動でメッセージをやり取りできるプログラムのことです。ユーザーが入力した内容に応じて、自動でテキストのメッセージを回答します。
チャットボットの処理方式は大きく2つに分けられます。
▼チャットボットの処理方式による違い
区別 |
処理方式 |
特徴 |
ルールベース型 |
想定される質問内容を事前に設定して、ルールに基づいて回答する |
|
AI型 |
蓄積した会話ログを学習・分析しながら、自動で最適な回答を行う |
|
なお、採用活動でAI(Artificial Intelligence:人工知能)を活用するメリット・デメリットについては、以下の記事にまとめられていますので参考にしてください。
▼人事に変革をもたらす“AI採用”のメリット・デメリット
採用活動にチャットボットを活用する5つのメリット
チャットボットを活用することで、採用活動の効率化や応募の質向上につながることが期待できます。ここでは、具体的なメリットについて解説します。
①求職者対応の効率化
チャットボットを活用すると、求職者対応を効率化できます。
よくある質問や定型的な質疑応答など、マニュアルに基づいて回答する内容についてチャットボットに設定しておくと、求職者からの問い合わせに自動で回答できるようになります。
求職者一人ひとりに電話・メールで回答する工数を削減できるため、採用担当者の負担を削減して業務の効率化を図れます。
求職者対応の効率化におすすめなAIチャットツール「ChatGPT」について、以下の記事解説しています。有効活用する方法や、使いこなすポイントを知りたい方は、こちらもあわせてご覧ください。
▼ChatGPTで採用業務を効率化! 活用方法と使いこなすためのポイント
②機会損失の防止
応募や面接の機会損失を防げることも、チャットボットを活用するメリットです。
求職者からの質問・応募があった場合に返信対応が遅くなってしまうと、「面接の連絡をしたのに電話がつながらない」「メールの返信が来ない」などの不満から意欲の低下につながります。その結果、求職者との接点を逃してしまう可能性があります。
チャットボットを活用することで、求職者の問い合わせに24時間365日、即時に回答できるようになるため、機会損失を防ぎ応募・面接へとつながりやすくなります。
③応募の質の向上
応募の質を高められることもチャットボットのメリットといえます。
電話・メールで問い合わせに対応している場合、求職者が本当に知りたいこと(ネガティブな内容を含む)を聞きづらくなり、応募を諦めてしまうケースもあります。
チャットボットであれば、休暇制度や給与に関することなど、採用担当者に直接聞きづらい内容も気軽に質問することが可能です。求職者が気になることを事前に把握してもらえるため、自社とマッチした人材の応募につながりやすくなります。
④回答内容・応対品質の統一化
チャットボットを活用すると、採用担当者の回答内容・応対品質を統一化できます。
採用担当者が電話・メールで回答する場合、担当者の知識や経験などの差によって対応にばらつきが生じる可能性があります。
チャットボットであれば、プログラムに基づいて回答・処理を行うため、回答内容や応対品質を統一できるようになります。スピーディかつ安定した対応ができるようになると、自社へのイメージもよくなると考えられます。
⑤質問データの有効活用
採用活動に質問データを有効活用できることもチャットボットのメリットです。
チャットボットを活用すると、求職者からの質問内容をデータとして蓄積できます。これらのデータを分析することで「求職者がどのような疑問を持っているのか」「応募するうえでどのような情報を知りたいのか」などのニーズを把握できるようになります。
データ分析の結果に基づいて、自社Webサイトや求人サイト、会社説明会などで提供する情報を見直すと、求職者の企業理解が深まり、応募につながりやすくなることが期待できます。
採用活動におけるチャットボットの活用方法
チャットボットは、求職者からの問い合わせ対応のほか、選考に関するやり取りや情報提供などのシーンで活用できます。
①採用ページの問い合わせ窓口
1つ目の活用方法には、採用ページでの問い合わせ窓口が挙げられます。
採用ページの問い合わせ窓口としてチャットボットを用意して、企業や求人情報に関する基本的な質問に対して定型文で自動回答できるようにすると、求職者の疑問を速やかに解決できます。
必要に応じて有人対応の問い合わせフォームへと促せば、採用担当者の業務範囲を切り分けできるようになり、求職者対応の省人化・効率化につながります。
②面接日時の予約
2つ目は、面接日時の予約です。
面接日時の調整・予約ができるチャットボットを導入すると、求職者が面接可能日時を入力して、そのまま面接日時の確定まで自動処理できるようになります。
日程調整のために複数回メールでやり取りしたり、電話で連絡を取ったりする必要がなくなるため、採用担当者の業務負担の軽減にもつながります。
③企業情報の提供
3つ目は、企業情報の提供です。求職者が入力した内容に関連のある企業情報をチャットボットで提供することで、採用アプローチやフォローを行えます。
応募・選考・入社に関する情報や、企業の魅力を訴求できる情報を提供すると、求職者の疑問・不安をなくして意欲の向上を図れます。
▼チャットボットでの情報提供例
情報 |
具体例 |
採用に関する情報 |
|
企業の魅力を訴求するための情報 |
|
④採用イベントの問い合わせ対応
4つ目は、採用イベントでの問い合わせ対応です。
会社説明会やスカウトイベントを実施する際に、チャットボットを導入した端末を設置すると、求職者の問い合わせ対応を自動化できます。これにより、現場にいる担当者を省人化できるほか、求職者へのスムーズな対応につながります。
チャットボットを導入する際の注意点
採用活動にチャットボットを導入する際、活用シーンによって求められる回答精度が異なるため、目的に応じてチャットボットの種類を選定する必要があります。
チャットボットの一般的な種類と活用シーンは以下のとおりです。
▼チャットボットの種類と活用シーン
種類 |
活用シーン |
FAQ型 |
採用ページの問い合わせ窓口 |
処理代行型 |
面接日時の予約 |
配信型 |
企業情報の提供 |
雑談型 |
採用イベントの問い合わせ対応 |
また、チャットボットでのやり取りでは、Webサイトや求人情報では分からない、求職者が求める情報をピンポイントで提供することも求められます。
回答の精度を高めるためには、求職者のニーズを分析するとともに、チャットボットの効果検証・改善を繰り返すことが重要です。
まとめ
この記事では、採用業務で活用できるチャットボットについて、以下の内容を解説しました。
- チャットボットの仕組み
- 採用活動にチャットボットを活用するメリット
- 採用活動におけるチャットボットの活用方法
- チャットボットを導入する際の注意点
自動でメッセージのやり取りができるチャットボットを採用活動に取り入れると、求職者対応の効率化をはじめ、機会損失の防止、応募の質向上、回答内容・応対品質の統一化、質問データの有効活用などさまざまなメリットが期待できます。
導入する際は、活用シーンに応じてチャットボットの種類を選定するとともに、求職者のニーズを分析して求められる情報を提供すること、効果検証・改善を繰り返すことが重要です。
また、採用業務の負担軽減・効率化を図るには、求職者とのやり取りにかかる工数を削減できる求人サイトを選ぶことも一つの方法です。
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面接アシスト機能を含め、エン転職が採用決定率アップに貢献できる理由はこちらの記事をご覧ください。
なお、こちらの記事では、採用競合他社との差別化を図るポイントについて解説しています。併せてご覧ください。