HRテック/ HR Techとは?サービス事例や導入企業の声をご紹介

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ビジネス環境の変化に伴い、人事部門も大きな進化を遂げています。その中で人事業務の効率化につながると注目を集めているのが、「HRテック(HR Tech)」です。「HRテクノロジー」と呼ばれることもあります。 


本記事では、HRテックの用語解説や導入フロー、HRテックのサービス例から実際に導入した企業の声まで、幅広くご紹介しています。


企業経営者、人事、採用担当者の皆さまにとって、HRテックについて情報収集する際の参考になれば幸いです。



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目次[非表示]

  1. 1.HRテック(HRテクノロジー)とは?
  2. 2.HRテックでよく使われる用語
    1. 2.1.ビッグデータ
    2. 2.2.クラウド(クラウドコンピューティング)
    3. 2.3.人事情報システム(HRIS)
    4. 2.4.採用管理システム (ATS)
    5. 2.5.タレントマネジメント(TM)
  3. 3.HRテックが広まる背景
    1. 3.1.テクノロジーの進化
    2. 3.2.市況の変化
    3. 3.3.データ活用の重要性
  4. 4.HRテックに関わる5つの分野と導入メリット
    1. 4.1.採用
    2. 4.2.育成
    3. 4.3.労務管理
    4. 4.4.評価
    5. 4.5.定着
  5. 5.HRテックの導入フロー
  6. 6.HRテックのサービス内容
    1. 6.1.採用支援ツール『engage』
    2. 6.2.オンライン適性検査『TALENT ANALYTICS』
    3. 6.3.入社後の離職リスク可視化ツール『HR Onboard』
  7. 7.HRテックの導入事例
    1. 7.1.適性テストの活用事例/株式会社IT World
    2. 7.2.離職リスク可視化ツールの活用事例/株式会社ウィル
  8. 8.まとめ


HRテック(HRテクノロジー)とは?

HR Tech(HRテック)、またはHRテクノロジーとは、「Human Resource(ヒューマンリソース)」と「テクノロジー(Technology)」を組み合わせた造語です。


人事業務を効率化・最適化するために情報技術を活用する手法やツールの総称です。従来の人事業務が紙やExcelに依存していたのに対し、HRテックはクラウドコンピューティング、ビッグデータ分析、人工知能(AI)などの最新技術を活用して、業務の効率化と意思決定の質の向上を実現します。



HRテックでよく使われる用語

HRテックを理解する上での基本用語として、以下の用語がよく使われます。


ビッグデータ

ビッグデータとは、人力では処理しきれない膨大なデータのことを言います。人事領域では、「従業員データ」が評価やキャリアステップ、人材配置などの用途で使われます。また、「過去の求人への応募者」のデータを分析することで、採用強化を図るケースもあります。


クラウド(クラウドコンピューティング)

クラウドとは、インターネットを経由してサービスを利用したり、インターネット上でデータを保存したりすることで従業員がアクセスしやすくする保存形態を指します。

従来のサービスは全従業員のPCに個別でインストールする必要がありましたが、クラウド化したことで、多くのサービスが以前より安価で受けられるようになりました。人事領域でも、クラウド型のHRテックサービスが多数登場しています。


人事情報システム(HRIS)

HRISは、「human resource information system(人事管理システム)」の略称です。従業員のデータを一元管理するシステムで、給与計算や勤怠管理などの業務を効率化します。クラウドベースのHRISは、データのセキュリティとアクセスの容易性を両立させます。
 
類似の用語として、「人事管理システムHRMS」と人材管理(HCM)があります。語源や用語の誕生背景に違いはあるものの、同じような意味として使用されるケースが多いです。


採用管理システム (ATS)

ATSとは「Applicant Tracking System」の略で、採用管理システムのことを指します。候補者の応募から採用までを一元管理するシステムで、応募者が採用プロセスのどの段階にいるのかを分かりやすくするメリットがあります。


タレントマネジメント(TM)

タレントとは、英語で能力・資質・才能を意味します。こうした従業員が持つ能力やスキルを人事部門が一元管理することで、人材配置や人材開発の効果・効率を最大化することをいいます。



HRテックが広まる背景

HRテックは、1990年代のアメリカから始まったと言われています。2000年代には世界中に広まり、日本でも「HRテック」という言葉を耳にする機会が増えました。なぜ急速に広まったのか、その背景には「テクノロジーの進化」「市況の変化」「データ活用の重要性」という3点の理由があります。


テクノロジーの進化

「ビッグデータの活用」や「人工知能(AI)」の活用により、従業員データの蓄積・分析が容易になりました。Web会議システムの品質向上は、リモートワーク・在宅勤務を加速させ、HR領域でも「自宅で仕事をして生産性を高める動きもあります。


「ChatGPT」や「Bard」などのAIチャットの登場は、求人作成やスカウトメールの作成時間を短縮できる可能性を秘めています。


そして何より、こうしたHRテックの恩恵を「クラウド技術」の発展により以前より安価に受けられるようになりました。従来の人事管理システムは「オンプレス型」と呼ばれ、企業内にサーバーやシステムを構築して運用していました。しかし、様々な人事労務サービスがクラウド化したことで、費用を大幅に抑えられるようになったのです。


市況の変化

少子高齢化・労働人口の減少で、人材の希少化が進んでいます。以前より採用が難しくなったことで、多くの企業で人事戦略の見直しが行われました。

採用が難しくなったからこそ既存社員のパフォ-マンスを最大化するために、HRテックを活用して人材配置や育成計画・教育制度が練られるなど、改善が進んでいます。


最新の採用市況については、以下の記事で解説しておりますのでご参考ください。


▼【2023年版】最新の採用トレンドを分析! これからの中途採用に求められる対応とは?


  【2023年版】最新の採用トレンドを分析! これからの中途採用に求められる対応とは? 2022年度における中途採用市場では、コロナ禍の影響が弱まったことで、採用活動を再開する企業の増加が見られました。「コストをかけてでも採用したい」といった緊急度・重要度の高い求人数が一気に動き出したために、求人サイトでの人材獲得競争も激しさを増しています。本記事では、2022年度の採用市場の動向を踏まえて、2023年の採用トレンドや中途採用における対応策について解説します。 エン・ジャパン株式会社


データ活用の重要性

採用が難しくなる中で、採用力を向上するためにもデータ活用・分析の重要度が増しています。さらに、採用難易度が上昇する中で「辞める人」を減らすためにも、従業員のモチベーションデータを分析する企業も増えています。



HRテックに関わる5つの分野と導入メリット

HRテックは多岐にわたる分野で活用されていますが、代表的な分野として以下の5つが挙げられます。


採用

適切な人材を見つけるための採用活動や面接、選考プロセスを計画・実施します。

育成

従業員のスキルアップや能力開発のための教育プログラムを企画・実施します。

労務管理

従業員のスキルアップや能力開発のための教育プログラムを企画・実施します。

評価

従業員が適切に昇給・昇格できるような評価制度を設計します。

定着

労働条件・労働環境の改善など、従業員が働きやすい環境を整えます。


 

採用

例えば適性テストは「採用強化」につながるHRテック。自社で活躍する人材を「定量的」に分析できるので、勘に頼らず、精度の高い採用を実現できるようになります。
 
「採用管理システム(ATS))」は、候補者のスクリーニングや面接スケジュールの調整を効率化し、人事・採用担当者の負担を大幅に軽減できます。さらに、一元管理することで抜け漏れを防止できる他、候補者とのコミュニケーションスピードが向上することによる内定辞退防止の効果にも期待できます。


育成

タレントマネジメント(TM)で従業員データを蓄積することで、誰にどんな長所があるのか、どんな能力が欠けているのかが分かるようになります。こうしたデータをもとに、最適な育成計画を練ることも可能です。
 
また、オンライン学習プラットフォームもHRテックの1つ。パソコンだけでなく、スマホからでも動画研修を受けられるようになり、スキマ時間を活用して従業員のスキルアップを支援します。従業員は自身のペースで学習し、成長の機会を活かすことができます。


労務管理

「人事情報システム(HRIS)」などで、労働時間の計測、給与計算を自動化することで、
ヒューマンエラーを軽減します。正確な給与計算は従業員との信頼構築にも寄与します。


評価

労務管理と同様に「人事情報システム(HRIS)」などで、評価フォーマットを統一。評価を仕組化・システム化することで、あいまいさがなくなり、従業員の納得度を高めやすくなります。
 
また、360度評価などをシステム的に取り入れるのも有効です。上司だけでなく、同僚からの自身に対する評価を見られるようになることで、評価の公平性が増します。


定着

会社・上司・同僚へのフィードバックツールやアンケートを通じて、従業員の声を集め、職場環境の改善につなげます。従業員が自分の声を届けられる環境は、従業員の定着率向上に繋がります。



HRテックの導入フロー

効果的なHRテックの導入には、以下のステップを踏むことが重要です。


■導入目的の整理

HRテックのサービスは豊富にあります。まずは、なんのためにHRテックを導入するのか、HRテックで何を実現したいのかを整理しましょう。


■目標の決定

目的だけでなく「具体的な目標」も定めるのが有効です。例えば、「1年後までに離職率を5%下げる」「給与計算によるヒューマンエラーを10%減らす」などです。目標を定めることで後ほど振り返りがしやすくなります。また、ベンダー各社に目標を伝えて実現できるかを確認することで、サービス選定の指標にもなります。


■サービス・ツールを検討

定めた目的・目標を実現するために必要なサービス・ツールを探します。導入を決める前に、必ず「比較」することが大切です。
 
HRテックはデータが蓄積されていくため、一度導入すると、他のサービス・ツールに簡単には変えにくいという特性があります。同種のサービスは複数あるため、比較しながら慎重に決めましょう。


■従業員への広報・活用浸透

HRテックのサービスの多くは、従業員に活用してもらう必要があります。マニュアルや動画の整備を進めていきましょう。従業員にHRテックサービスを浸透するコツは、「サービスを導入することになりました」と一方的なメッセージを伝えるのではなく、何のために導入するのか、従業員にとって活用することでどんなメリットがあるのかをセットで伝えるのがオススメです。


■振り返り

導入して終わりではなく、最初に掲げた目的・目標が達成できているかを振り返りすることが大切です。振り返りは1年に1回ではなく、四半期に1回など短スパンで行なうことで、目的・目標とのずれを修正しやすくなります。



HRテックのサービス内容

HRテックのサービスには、次のようなものがあります。


採用支援ツール『engage』

無料でHR Techサービスを試すのにオススメなのが、『engage(エンゲージ)』。40万社以上が利用する、国内No.1の利用者数を誇る採用支援ツールです。求人掲載、採用サイトの作成、求職者へのDM(ダイレクトメッセージ)の送信などがすべて無料で利用できます。
 

  engage(エンゲージ)|エン・ジャパン 無料で求人掲載するなら、エン・ジャパンのengage。利用企業数No.1の採用支援ツールです。多数の求人検索エンジンと連携。すぐに応募を増やせます。 無料で求人募集できるので、何名採用しても0円。すでに40万社の企業様に導入いただいています。 engage


オンライン適性検査『TALENT ANALYTICS』

オンライン適性検査『TALENT ANALYTICS』とは、面接で見極めるのが難しい「候補者の価値観・性格・思考特性・ストレス耐性」を、分かりやすいグラフにしてくれます。
 
例えば、以下のような情報がグラフで視覚化されます。
 
 
■タイプ  どんな性格で、どんなコミュニケーションを得意・苦手とするか 
■原動力 何を原動力としていて、どんなストレスに強い・弱いか
■指向 どんなキャリアを指向していて、どんな職務に適性が高い・低いか
■注意点 回答結果に虚偽傾向がないか
 
 
募集したい職種で「実際に現在活躍している従業員」にあらかじめ適性検査を受けてもらい、その人の検査結果と波形が近い人を採用することで、活躍人材を採用できる可能性を高められます。
 
 
 
▼オンライン適性検査「TALENT ANALYTICS」は以下の記事でも詳細を解説しておりますのでご覧ください。

  エン転職の適性検査「TALENT ANALYTICS」とは?人材の見極めで悩む方、必見! - エン転職|【公式】企業様向けサイト 適性検査という言葉を耳にしたことはあっても、「自分は受けてみたことがない」「結局何が分かるのかよく知らない」「選考で活かせるイメージが湧いていない」という方のために、エン転職の適性検査で何が分かるのか・選考でどのように活かせるのかを詳しく解説します。 エン・ジャパン株式会社

 

入社後の離職リスク可視化ツール『HR Onboard』

『HR Onboard』とは、入社後の離職リスク可視化ツールです。入社者への毎月のアンケートにより、退職の予兆を素早くキャッチ。社員一人ひとりの状況について、図のように、天気マークでそれぞれ「要フォロー」「やや注意」などが分かります。


HR OnBoardのポイント


 
フォローすべき人材が明確になるだけでなく、「こんな点にギャップを感じています」という具体的な内容や、それに対する「取るべきアドバイスや行動」も表示されるため、ケアの仕方での悩みも解消されます。長年かけて培ってきた独自の採用ノウハウを駆使して開発したツールです。


HRテックの導入事例

多くの企業がHRテックを導入し、効果を上げています。以下では先ほどご紹介したHRテックサービスを実際に導入した企業の声をご紹介します。
 


適性テストの活用事例/株式会社IT World

以下はHRテックサービスの1つである適性検査『Talent Analytics 』を活用した採用担当者の声です。


【採用担当 北川様のコメント】

人の適性を見極めるのはなかなか難しいもの。どうしたらいいか相談したところ、エン転職の営業さんから勧められたのが『Talent Analytics(タレントアナリティクス)』でした。適性検査というと、正直きちんと正しい結果が出るのか否かがやや怪しいと思っていました。そこで、既存社員でテスト的に使うことにしてみたんです。その結果、どの社員も「かなり当たってる!」と高評価。不安なく利用ができましたね。実際、317名の中から“この人しかいない”と言えるくらいピッタリな人材に出会えました。それが、隣にいる吉田さんです。色々な業務を意欲的に進めてくれて、本当に助かっています。


▼事例の全文はこちらからご覧いただけます。

  「適性テスト」で人材を厳選。 面接の負担軽減&活躍メンバーを採用成功! 総務の採用成功事例。同社が求めていたのは、幅広い業務を主体的にこなせる20代の活躍人材。その見極めに「適性テスト」を活用しました。結果、面接は適性テストの基準に見合った人材だけに厳選。選考の負担を軽減しつつ、非常にマッチした方の採用に成功しました! エン・ジャパン株式会社

 

 

離職リスク可視化ツールの活用事例/株式会社ウィル

以下はHRテックサービスの1つである離職リスク可視化ツール 『HR OnBoard』を活用した採用担当者の声です。


【採用担当 鈴木様のコメント】

過去の採用活動では、「入社後にギャップを感じて早期退職してしまう」という課題もありました。そこで導入したのが『HR OnBoard』。システムとして導入するだけでなく、エン・ジャパンとの定期的なミーティングでは、アンケート結果の数値化や改善アドバイスをもらえます。

アドバイスを元に面接の担当者や方法を変えたり、応募された方に見せる資料を改良したりしたことで、入社後の定着に繋げられるようになりました。


▼事例の全文はこちらからご覧いただけます。

  エン転職独自の機能とフォローで、応募数・面接数・定着率すべてUP! 総合派遣会社の総合職の採用事例。過去に他の媒体を利用していた際、安定した応募数の獲得と応募後の来社率に課題を抱えていましたが、『エン転職』での掲載を通じて平均月3名の採用ができるように。どのように応募を集め、採用に繋げたのか、詳しく解説しています。 エン・ジャパン株式会社



まとめ

近年の採用難を機に、HRテックの活用に注目が集まっています。HRテックを採用活動に取り入れたいが、何から始めるべきか、何が自社に必要なのか分からないという方は、ぜひエン転職にご相談ください。
 
 
事例としてご紹介した、HRテックサービス「engage」「TALENT ANALYTICS」「HR Onboard」はすべて、エン転職を運営するエン・ジャパンが開発したサービスです。
 
 
エン・ジャパンは人材総合支援会社としてこの他にも、「採用・育成・配置・労務管理・評価・定着」で役立つ様々なサービスを展開しております。どんなサービスが貴社に合うかからご相談に乗れますので、お気軽に以下お問い合わせ窓口からご相談ください。


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エン転職 採用ノウハウ編集部
エン転職 採用ノウハウ編集部
「エン転職 採用ノウハウ編集部」は、HR業界で活躍している複数のメンバーで構成されています。構成メンバーは、現役の人事労務、1000社以上の企業を支援してきた採用コンサルタント、10年以上の経験を持つ求人専門のコピーライターなど。各領域の専門的な知識に基づき、企業の経営者・人事・採用担当者のお役に立てるように記事を執筆しています。 ※「エン転職 採用ノウハウ」はエン・ジャパン株式会社が運営している情報サイトです。
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