採用難の原因と対策|良い人材を確保し人手不足を解消する方法
少子高齢化による生産年齢人口の減少など、さまざまな影響によって、企業の採用難が続いています。人材マーケットが求職者に有利な「売り手市場」となるなかで、いかにして自社に適した人材を確保するか、頭を悩ませている人事・採用担当者は多いでしょう。
本記事では、採用難の原因と対策方法について深掘りします。人手不足解消に有効な採用手法も紹介しますので、「何とかして求人への応募を集め、良い人材を確保したい」とお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
目次[非表示]
- 1.採用難が起こる原因
- 1.1.少子高齢化による労働人口の減少
- 1.2.売り手市場のため辞退者が増加
- 1.3.採用ミスマッチによる離職
- 1.4.働き方の多様化
- 2.【新卒・中途採用共通】採用難への対策方法5選
- 2.1.就労条件を改善する
- 2.2.採用方法を見直す
- 2.3.面接工程を見直す
- 2.4.採用する人材の幅を広げる
- 2.5.採用ミスマッチを防止する
- 3.採用難の解消に有効な手法
- 3.1.地方採用
- 3.2.外国人採用
- 3.3.求人広告サイト
- 3.4.ダイレクトリクルーティング
- 4.まとめ
採用難が起こる原因
まずは、採用難が起こる主な原因を詳しく見ていきましょう。
少子高齢化による労働人口の減少
日本社会は少子高齢化が続いている影響で、生産年齢と呼ばれる15歳以上65歳未満の人口が減少しています。働き盛りの年齢層が減っており、労働力不足に拍車がかかっているため、ひとりの労働者を複数社で取り合う状況が続いているのです。
近年、生産年齢人口の減少に対応するため、「外国人の在留条件の見直し」「シニア層の再雇用」など制度の見直しが始められています。しかし、労働力不足の急激な改善は難しいため、人材獲得競争は今後も激しくなる見込みです。
売り手市場のため辞退者が増加
前述したように、日本社会は生産年齢人口の減少により、ひとりの人材を複数社で取り合う状況が続いています。採用市場が求職者に有利な「売り手市場」となっているため、企業にとっては獲得競争が激化し、人材が希少となっている状態です。
採用市場が売り手市場になると、ひとりの求職者が複数の会社から内定をもらいやすくなります。しかし基本的に、求職者が内定を承諾できるのは1社のみです。それ以外は辞退することとなるため、企業側としては内定辞退が増え、人材確保が難航しやすくなっています。
採用ミスマッチによる離職
採用ミスマッチとは、企業側と求職者側に認識の相違がある状態のまま採用してしまうこと。採用ミスマッチは早期離職につながるため、なるべく防止しなくてはなりません。しかし近年では、以下のような理由で採用ミスマッチが生じやすくなっています。
- 企業側が人材に求めるスキルが高度化している
- 高いスキルに見合う賃金形態が整えられていない
人手不足が続くなかで十分な成果を出すには、高度なスキルをもった人材が必要です。グローバル化の影響もあり、企業はより専門性が高く、ハイスキルな人材を求める傾向にあります。
しかし、いまだに多くの日本企業が、年功序列を前提とした賃金形態であることから、「実際の業務量・業務内容と賃金が見合っていない」という状況が生じやすくなり、採用した人材が早期離職してしまうケースが増えているのです。
働き方の多様化
労働者の働き方が多様化していることも、採用難が続く原因のひとつです。日本社会は従来「1日8時間出社して仕事をする」というコアタイム勤務が一般的でした。
しかし近年では、新型コロナウイルス感染症の流行や、厚生労働省が推進した働き方改革の影響などにより、在宅勤務・時短勤務・フレックスタイム制など、勤務形態が多様化しています。
その結果、働き方を柔軟に選べる企業へ応募が集中しやすくなり、従来通りの勤務形態にこだわる企業には、人材が集まりにくくなっているのです。
【新卒・中途採用共通】採用難への対策方法5選
ここからは、採用難への対策方法を5つ解説します。新卒採用・中途採用ともに共通して実施できる対策を紹介しますので、採用活動にお役立てください。
就労条件を改善する
従業員の就労条件を見直し、待遇を改善すると、応募が集まりやすくなります。
- 給与・賞与を上げる
- 休暇制度・福利厚生制度を充実させる
- 非正規雇用から正規雇用へ登用する制度を整える
- フルタイム出社・在宅勤務など勤務形態を複数から選べるようにする
こうした待遇改善は、企業のイメージアップにもつながります。人材を大切にする企業であると周知できれば、自然と求職者が集まりやすくなるでしょう。
採用方法を見直す
採用方法を見直すと応募改善・人材確保につながる可能性があります。たとえば今まで求人を公開後、待ちの姿勢だった場合は、以下のような手法を新たに取り入れてみるとよいでしょう。
- 企業から求職者へ能動的にアプローチをかける手法も取り入れる
(例:ダイレクトリクルーティング・スカウト機能の活用 など)
- 人材を紹介してもらう手法も取り入れる
(例:リファラル採用・人材紹介サービス など)
自社の採用活動にかけられるコストや人員体制を見直し、より適した手法を導入すれば、今までよりも人材を確保しやすくなるでしょう。
なお、採用手法については以下の資料で詳しく解説しています。無料ダウンロードしていただけますので、社内での回覧にご活用ください。
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面接工程を見直す
採用方法の見直しとともに、面接工程の見直しも行ないましょう。面接工程の良し悪しにより、求職者が選考辞退・内定辞退するケースもあるため、辞退を誘発しない仕組みを取り入れることが大切です。
たとえば、面接前の選考辞退が多い場合は「面接回数を減らして選考を効率化する」「面接連絡のスピードを上げる」などの対策が考えられます。
また面接後の内定辞退が多い場合は、面接のなかで応募者の志望度を上げられていない可能性があります。面接内で意識的に自社の魅力づけを行ない、応募者を惹きつけるとよいでしょう。
なお、面接工程の見直しおよび採用課題別の対策は、以下の記事でより詳しく解説しています。6つの採用課題別対策を紹介していますので、ぜひご覧ください。
▼採用課題一覧|主要な7パターンの解決策と具体的な企業事例を公開
採用する人材の幅を広げる
採用難が続くなかで人員を確保するためには、採用する人材の幅を広げることも大切です。
- 地方採用を実施する
- 主婦層の採用に注力する
- 障碍者雇用を取り入れる
- シニア人材・外国人材を取り入れる
こうした採用幅の拡大を行ない、人材を適材適所に配置して、業務推進を図りましょう。
採用ミスマッチを防止する
先に述べたように、採用ミスマッチは早期離職につながるため、防止策をとる必要があります。内定を出した人材が離職すると、またイチから採用活動を実施しなくてはいけなくなるため、企業の手間とコストが増えてしまいます。
- 面接で自社の良い点と改善点を両方伝える
- 面接で求職者の疑問点・不安点を解消する
- 求人情報に自社の魅力だけでなく課題点も記載する
上記のような対策を行ない、企業側と求職者との間に、認識のギャップが生じないよう工夫しましょう。
また、採用ミスマッチの防止策については、こちらの記事が参考になります。ミスマッチが生じやすい理由と対策を複数紹介していますので、ぜひお役立てください。
▼採用ミスマッチの理由とは? 早期離職を防ぐための4つの対策
採用難の解消に有効な手法
採用難の解消に有効な手法を4つ紹介します。下記の手法をまだ導入していない方は、ぜひ検討してみてください。
地方採用
現在はインターネットやIT技術が普及しているため、職種によってはリモートでの業務も行ないやすくなっています。リモート勤務ができる職種を採用する際は、遠方エリア在住の求職者にも採用範囲を広げると、人員を確保しやすくなるでしょう。
また、求職者の生活状況によっては、採用後に近隣エリアへの引っ越しを検討してくれる場合もあります。地方採用を積極的に導入し、採用する人材の幅を広げてみましょう。
地方採用については、以下の資料で詳しく解説しています。地方採用を成功させるポイントや、成功事例を紹介していますので、ぜひ無料ダウンロードしてご活用ください。
▼「地方での採用を成功させる6つのポイント 成功事例も紹介」を無料ダウンロードする
外国人採用
労働力不足を解消するため、外国人材の在留条件や滞在期間の見直しなどが進められています。外国人材には、言語によるコミュニケーションが難しいなどの課題もありますが、グローバルな人材や若手労働者を確保できるメリットもあります。
人員不足を解消する手法のひとつとして、検討するとよいでしょう。外国人採用については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
▼外国人採用を徹底解説! メリットや採用の流れ・注意点・成功のポイント
求人広告サイト
求人広告サイトは、従来から多数の企業に活用されている定番の採用手法です。インターネットが普及し、採用活動や就職活動をWeb上で行なうのが主流になっているため、現在も企業と求職者の双方から根強く支持されています。
求人広告サイトのメリットは、インターネットを通して、より多くの求職者へ自社の求人情報を届けられること。特定の求職者層や職種に特化したサイトも増えているので、自社の採用ターゲットに適したプラットフォームを活用すれば、スムーズに人材確保できる可能性が高くなるでしょう。
ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングは、企業がスカウトメール機能を使い、欲しい求職者へ能動的にアプローチをかける採用手法です。
サービス提供会社の人材データベースに利用会社が直接アクセスし、人材の経歴を見てスカウトできるため、業務経験者・有資格者・マネジメント経験者などのハイスキル人材を採用するのに便利な手法といわれています。
ダイレクトリクルーティングは、求人情報を公開して待ちの姿勢でいるよりも、自社に適した人材へ的確にアプローチしやすいため、利用する企業が増えています。採用ミスマッチに悩んでいる企業には、特におすすめの手法といえるでしょう。
ダイレクトリクルーティングに関しては、こちらの記事が参考になります。より具体的なメリットや、サービスの選び方などを解説しているので、ぜひご覧ください。
▼ダイレクトリクルーティングとは?従来の採用方法との比較・サービスの選び方
まとめ
採用難の原因と対策方法、有効な採用手法について解説しました。日本社会の少子高齢化は一朝一夕で解決するものではないため、今後も人材獲得競争は激化すると予想されます。
採用難が続くなかでも、自社に適した人材を継続的に確保していくため、企業には「就労条件の改善・採用手法や面接工程の見直し・採用ミスマッチ防止」などの対策が求められています。
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求職者になぜ1番選ばれているのか、ぜひこちらの記事も併せてご覧ください。
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