面接と面談の違い|それぞれの目的やメリット、成功させるポイント
「面接」や「面談」は、どちらも採用担当者と求職者が顔を合わせて話をする場なので、似ているように感じられ、使い分け方がわからなくなってしまいがちですよね。
本記事では面接と面談について、それぞれの違いを解説します。「目的とメリット・よくある形式・一般的な進め方・成功させるポイント」を解説しますので、採用活動にお役立てください。
目次[非表示]
- 1.面談と面接の違い
- 1.1.面接の目的・メリット
- 1.2.面談の目的・メリット
- 2.面接・面談の形式
- 3.面接・面談を実施するときの進め方
- 3.1.面接を実施するときの進め方
- 3.2.面談を実施するときの進め方
- 4.面接・面談を成功させるポイント
- 4.1.面接を成功させるポイント
- 4.2.面談を成功させるポイント
- 5.まとめ
面談と面接の違い
面接と面談のもっとも大きな違いは、「実施後に合否判定が出るかどうか」です。面接は採用選考の一環として、自社の求人に応募してくれた求職者が自社に適しているかどうかを見極めるために行なわれます。そのため面接を実施後、企業は求職者へ合否判定を出します。
対して面談は、企業と求職者がお互いの情報交換を行ない、相互理解を深めるために実施されるもの。求職者へ合否判定を出すために行なわれるものではありません。面接と面談それぞれの目的や、メリットを詳しく見ていきましょう。
面接の目的・メリット
面接の主な目的は、質疑応答によって求職者の能力や人格を深掘りし、「自社に適した人材なのかどうかを見極めること」です。
面接官は求職者の保有スキルや業務経験、性格特性、価値観などを深掘りできる質問を行ない、求職者はその質問に答えます。その後、面接官は自社の採用基準に基づいて求職者を評価し、合否判定を出します。
面接を行なうメリットは、書類選考だけではわからない求職者の一面を知れることです。企業側は面接を通して、応募書類だけでは判断できない求職者の性格的特徴や業務能力、仕事への熱意などを見極められます。
面接の基本的なやり方については以下の記事で解説しておりますので、あわせてご参考ください。
▼【面接官マニュアル】採用面接の心得と基本のやり方。気をつけることとは?
面談の目的・メリット
面談の主な目的は、企業と求職者がお互いの情報交換を行ない、「相互理解を深めること」です。そのため面談後は、求職者へ合否判定が出されません。
また、面接は企業主導で進められる傾向がありますが、面談はあくまでも情報交換がメインなので、双方が対等な立場でコミュニケーションをとります。企業の担当者と求職者が、知りたいことを率直に聞き合える状況が望ましいでしょう。
面談を行なうメリットは、企業と求職者がお互いの情報を共有できることです。面談で情報交換することで、採用時のミスマッチ防止に役立ちます。
面接・面談の形式
続いて、面接・面談のよくある形式を紹介します。形式は企業の採用スケジュールや、募集人数、募集する業務内容などによって変わります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
面接のよくある形式
面接のよくある形式は「オンライン面接・個人面接・集団面接」の3パターンです。各特徴を以下にまとめたので、面接の形式を選ぶ際にお役立てください。
▼オンライン面接
オンライン面接は、ZoomなどのWeb会議ツールを使って実施します。面接官と求職者が1対1で行なう場合もあれば、集団面接のように複数で行なう場合もあります。
メリット |
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デメリット |
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オンライン面接に役立つツールや、よくあるトラブルの解消法などは、こちらの記事で解説しています。オンライン面接を検討している方は、ぜひご覧ください。
▼おすすめWeb面接ツール8選|選び方やよくあるトラブルの解消法も
▼個人面接
個人面接は、面接官1人もしくは複数人と、求職者1人で実施する面接形式です。一次面接では集団面接を行ない、二次面接以降で個人面接を行なう企業が多くあります。
メリット |
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デメリット |
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▼集団面接
集団面接は、面接官1人もしくは複数人に対して、求職者も複数人で実施する面接形式です。一次面接で実施されるケースが多く、面接中に求職者同士でグループディスカッションをしてもらう場合もあります。
メリット |
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デメリット |
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面談のよくある形式
面談のよくある形式は、「オンライン面談・カジュアル面談・リクルーター面談」の3パターンです。各特徴を以下にまとめたので、面談の形式を選ぶ際にお役立てください。
▼オンライン面談
オンライン面談も、オンライン面接と同様に、ZoomなどのWeb会議ツールを使って実施します。基本的に、面談は本格的な選考を開始する前に行なうものです。面接よりもリラックスした雰囲気で実施し、相互理解を深めていきます。
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デメリット |
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▼カジュアル面談
カジュアル面談は、「企業側と求職者側で求人への認識がズレていないか」などを確認するため実施されます。企業内で行われるケースもあれば、最寄りのカフェなど外部で行われることもあります。
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▼リクルーター面談
リクルーター面談は、主に新卒採用で行われる面談です。「リクルーター」と呼ばれる役割の社員が、自社に呼び込みたい優秀な学生へ直接アプローチして面談を実施します。就活生と年の近い若手社員が、リクルーターを担うケースも多くあります。
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デメリット |
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面接・面談を実施するときの進め方
続いて、面接・面談を実施する際の一般的な進め方を解説していきます。まずは基本的な手順で実施し、自社の方針に合わせて改善していくとよいでしょう。
面接を実施するときの進め方
面接の基本的な進め方は、以下のとおりです。
- アイスブレイク
- 自社や求人に関する説明
- 応募者の自己PR
- 面接官から応募者への質疑応答
- 応募者から面接官への質疑応答
- クロージング
「見極める場」だからといって、いきなり質疑応答に入るのではなく、応募者の緊張をほぐすためにきちんとアイスブレイクを行ないましょう。緊張したままだと、応募者が本来の自分を出せず、きちんと適性を見極められなくなる可能性があります。
また質疑応答では、応募者をなるべく多角的に評価できる質問を行ないましょう。保有スキルや資格などの業務に関する質問だけでなく、応募者の性格や考え方など、内面を見極められる質問をすることも重要です。
面接の質問例は、こちらの記事に多数掲載しています。見極めたい項目に対して、どのような質問をするとよいのか、チェックしてみてください。
▼【面接官必見】採用面接の質問100選!見極めたい能力別の質問を紹介
面談を実施するときの進め方
面談の基本的な進め方は、以下のとおりです。
- アイスブレイク
- 面談担当者・求職者がお互いに自己紹介
- 面談担当者が面談の趣旨を説明
- 面談担当者から求職者へ質問
- 求職者から面談担当者へ質問
- 今後の選考フローについての案内
- クロージング
面談の趣旨を説明する際に、「選考には影響しないこと」「相互理解を深めるのが目的であること」を求職者へきちんと伝えて、安心してコミュニケーションをとれるよう配慮しましょう。
求職者への質問では、「面談に参加した目的」「自社に興味をもったきっかけ」などを聞いていきます。また、面談担当者は求職者が抱く疑問点や不安点などへ回答しつつ、自社の魅力をアピールしましょう。
カジュアル面談の進め方は、以下の記事で詳しく解説しています。カジュアル面談の実施を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
▼カジュアル面談の進め方。採用活動に取り入れるメリットと実施のポイント
面接・面談を成功させるポイント
最後に、面接・面談を成功させるポイントを解説します。「面接や面談で思うような成果を得られていない…」とお悩みの方は、下記を参考に自社の面接・面談を見直してみましょう。
面接を成功させるポイント
面接を成功させるために、大切なポイントは以下のとおりです。
- 面接官をきちんと育成・選定する
- 適切な面接回数にする
- 自社の評価基準を定めておく
- 質問事項を一覧にするなどして聞き忘れを防ぐ
面接で「求職者が自社に適した人材かどうか」を見極めるためには、面接官の手腕が重要です。面接官育成のため、研修などを実施したうえで、ヒアリング能力の高い社員を面接官に選定しましょう。
また、面接時の評価基準を社内で統一しておかないと、面接官によって応募者への評価がバラバラになってしまいます。「本来採用すべき人材を不採用にしてしまう」などの問題が起こる危険性があるため、評価基準をあらかじめ定めておきましょう。
「評価基準の統一・質問忘れの防止」には、面接評価シートが役立ちます。作り方の手順や運用のコツを以下の記事で解説していますので、面接を改善したい方はぜひご覧ください。
▼面接評価シートとは? 採用に活用できる作り方の手順と運用のコツ
面談を成功させるポイント
面談を成功させるために、大切なポイントは以下のとおりです。
- 求職者をリラックスさせてあげる
- 積極的に求職者のニーズをヒアリングする
- 企業の現状を正直に伝える
- なるべく採用担当以外の従業員にも参加してもらう
面談は求職者の本音を聞き出す良い機会です。採用担当者だけでなく、求職者と年齢や経歴の近い従業員にも参加してもらい、話やすい空間をつくりましょう。
求職者にリラックスしてもらえれば、自社へのイメージや自社へ期待していること、応募するにあたり不安に感じていることなど、率直な意見を聞き出しやすくなります。
また、自社の現状を正直に伝えることも心がけましょう。自社の良い点と課題点をどちらも正直に伝える方が、求職者から信頼感を持ってもらえるほか、「この企業に貢献したい」という意欲も醸成しやすくなります。
まとめ
面接と面談の違いは、「実施後に合否判定が出るかどうか」です。面接は採用選考の一環として行われるため、実施後に企業側から求職者へ合否判定を出します。
しかし面談は、基本的に採用選考には影響しないものです。企業と求職者がカジュアルな雰囲気のなかで情報交換を行ない、相互理解を深めるために行なわれます。
面接と面談は主目的が違うので、面接とは別に面談を実施するかどうかは、企業の方針によって異なります。本格的に選考を進める前に、求職者を掘り下げる機会がほしい場合は、面談を行なうとよいでしょう。
面談を実施する場合、企業側は採用活動の工数が増えます。「面談を実施しながら、採用業務を効率化したい」とお考えの方は、ぜひ『エン転職』をご活用ください。
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