人事に変革をもたらす“AI採用”のメリット・デメリット
近年、デジタル技術の進歩によって幅広い分野でAI(Artificial Intelligence:人工知能)の導入が進んでおり、メディアでも多く取り上げられるほどAIがブームとなっています。
これは採用活動でも例外ではなく、採用担当者が行ってきた業務の一部を、AIが代わりに行うケースが見られています。
「採用担当者の業務負担が大きくコア業務に時間を充てられない」「選考時の評価にばらつきが出てしまう」などの課題を持つ企業では、AI採用を取り入れて採用方法・フローの見直しを図ることも一つの方法です。
この記事では、AI採用の概要とともに、AIを活用できる採用業務、導入するメリット・デメリットについて解説します。
AI採用のほかにも、デジタル技術を取り入れた採用手法として“VR採用”があります。詳しくは、こちらをご覧ください。
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目次[非表示]
- 1.AI採用とは
- 2.AIを活用できる採用業務
- 3.企業がAI採用を取り入れるメリット
- 3.1.①採用業務を効率化できる
- 3.2.②選考の公平性を保てる
- 3.3.③ヒューマンエラーを防げる
- 3.4.④自社にマッチする人材を発掘できる
- 4.AI採用にはデメリットもある?
- 4.1.①過去データの蓄積が必要になる
- 4.2.②熱意や人間性を把握できない
- 4.3.③AI採用に抵抗を持つ応募者もいる
- 5.まとめ
AI採用とは
AI採用とは、AIを活用して採用業務を行う新しい手法です。
従来では、採用担当者が求人情報の作成や書類審査、面接、適性検査などの採用業務全般を行っていました。
AIを用いることで、これらの採用業務の一部を代替できるようになります。
AIを活用できる採用業務
AIを活用できる採用業務として、主に以下の6個が挙げられます。
▼AIを活用できる採用業務
項目 |
業務内容 |
求人広告でのマッチング |
条件に合致する求職者に求人広告を表示する |
書類審査 |
書類審査の合格者データを基に共通点が多い求職者を評価・選定する |
面接日程調整 |
選考スケジュールを読み込み、ツールを通じて求職者に面接可能枠を提案する |
適性検査 |
過去の採用データを基に適性検査の結果を評価する |
スカウトメール |
求人を要約させてスカウトメール文面を作成する |
画像活用 |
求人・採用ページで使用する画像をテキストから生成する |
それぞれの業務で、AIに過去の合格者データを学習させたり、ターゲット像の情報を登録したりして、採用業務のサポートをしてもらえます。
AIにはさまざまなツールがありますが、なかでもすぐに活用しやすいのは文章生成AI「ChatGPT」です。アメリカのAI研究所「OpenAI」が開発したAIチャットサービスで、質問や指示を入力すると自動で文章を生成してくれます。
ChatGPTを活用して採用業務を効率化する方法については、以下の記事で詳しく解説しています。使いこなすためのポイントなどを知りたい方は、ぜひこちらの記事もあわせてご覧ください。
▼ChatGPTで採用業務を効率化! 活用方法と使いこなすためのポイント
企業がAI採用を取り入れるメリット
企業がAI採用を導入するメリットには、以下の4つが挙げられます。
①採用業務を効率化できる
1つ目のメリットとして、採用業務を効率化できることが挙げられます。
AI採用を導入すると、これまで採用担当者が行ってきた書類審査や面接日程調整などの採用業務の一部をAIに任せられます。
採用戦略の立案や選考基準の検討、入社前のフォローなどといったコア業務に注力できるようになるため、生産性の向上が期待できます。生産性が向上すれば、採用コストの削減にもつながります。
②選考の公平性を保てる
2つ目のメリットは、選考の公平性を保てることです。
人が選考する場合、評価基準が決まっていても、採用担当者の主観やスキル、経験値などによって評価にばらつきが生じてしまうリスクがあります。
AI採用の場合、一定のルールやデータに基づいて判断を行うため、採用担当者の主観に左右されず、公平な選考ができるようになります。採用担当者のスキルや価値観などによる評価のばらつきをなくして、採用の質を均一化できます。
③ヒューマンエラーを防げる
3つ目のメリットは、ヒューマンエラーを防げることです。
採用担当者がすべての採用業務に対応する場合、多忙による心身の負担が原因で手続きのミスが発生したり、正確な判断ができなくなったりする可能性があります。
AI採用を導入して、採用業務の負担を減らすことによって、このような処理・判断のミスを防止できます。また、書類の振り分けや面接日程調整などの事務作業を自動化できれば、業務の正確性が高まります。
採用における事務作業の効率化を図るなら、チャットボットを活用するのがおすすめです。求職者対応の効率化などに活用し、採用担当者の業務負担を軽減させることに役立ちます。
チャットボットの具体的な活用方法は、こちらの記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。
▼チャットボットで採用業務の負担軽減! 4つの活用方法と導入時の注意点
④自社にマッチする人材を発掘できる
4つ目のメリットは、自社にマッチする人材を発掘できることです。
書類・面接で選考を行う場合、豊富なスキルを持つ人材や、アピールが上手な人材が評価されがちですが、必ずしも自社で活躍する人材とは限りません。
AI採用では、内定者のエントリーシートや過去の選考データに基づいて、自社で活躍できる人材を予測します。これにより、従来の採用手法では逃してしまいやすい逸材を発掘できる可能性があります。
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AI採用にはデメリットもある?
AI採用には、採用業務を効率化できる、選考の公平性を保てるなどのメリットがありますが、いくつかデメリットもあります。採用業務や選考プロセスのすべてをAIに任せることはできないため、人の手で行う業務と切り分けることが重要です。
主なデメリットとして、以下が挙げられます。
①過去データの蓄積が必要になる
1つ目のデメリットには、過去データの蓄積が必要になることが挙げられます。
AI採用では、採用活動に関するデータ量が多く、多様性があるほど、判定の精度が高まります。これまでの採用活動で十分なデータ量を得られていない場合には、AIの学習ができず、精度の高い判定を行うことが難しくなります。十分なデータを蓄積するまでに、時間がかかるといったデメリットがあります。
②熱意や人間性を把握できない
2つ目のデメリットは、熱意や人間性を把握できないことです。
AI採用ではデータに基づいた判定を行うため、求職者のポテンシャルを重視した採用が難しくなります。
採用活動の多くをAIに任せてしまうと、採用担当者と応募者との接点が減少してしまい、対面でのやり取りを通じて熱意や人間性を把握することが難しくなります。
人による判断が不要な処理・業務はAIに任せる、面接や最終的な審査は採用担当者が行うなど、AIが代行する業務については慎重に検討する必要があります。
③AI採用に抵抗を持つ応募者もいる
3つ目のデメリットは、AI採用に抵抗を持たれる可能性があることです。
応募者のなかには、AIに採用の合否判定されることに対して抵抗感を持つ人もいると考えられます。
応募者の心理的な不安・抵抗感をなくすためには、自社でAI採用を導入した目的や、AIの活用場面を明らかにして、応募者の理解を促すことが重要です。
まとめ
この記事では、AI採用について以下の内容を解説しました。
- AI採用の概要
- AI採用のメリット
- AI採用のデメリット
AI採用を導入すると、採用業務を効率化できる、選考の公平性を維持できる、ヒューマンエラーを防止できる、自社にマッチする人材を発掘できるといったメリットが期待できます。
ただし、処理・判定の精度を高めるには十分なデータ量が必要になるほか、応募者の熱意・人間性が把握できない、AI採用に抵抗感を持たれる可能性があるといった注意点もあります。
メリット・デメリットを踏まえたうえで、採用担当者が行う業務、AIに任せる業務の切り分けを行うことがポイントです。
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