雑談形式の面接を導入するメリットと質問のポイント
一般的な採用面接は、一人またはグループ形式で応募者への質問を行い、志望動機や自己PRなどの決まった事項をヒアリングします。
しかし、このような形式的な面接は事前に対策されやすいため、「人間性まで見極めるのが難しい」「入社後に思っていた人物像と違っていた」というケースもあるのではないでしょうか。
こうした課題を解決するための有効な手法に、“雑談形式の面接”があります。採用面接に雑談形式を取り入れることで、応募者の人間性をより深く理解できるようになり、自社にマッチする人材を見極めやすくなります。
本記事では、人事・採用担当者に向けて、雑談形式の面談を導入するメリットや質問のポイントについて解説します。
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目次[非表示]
- 1.雑談形式の面接を導入するメリット
- 2.雑談形式の面接で質問するときのポイント
- 2.1.①アイスブレイクを取り入れる
- 2.2.②質問の意図や評価ポイントを定める
- 2.3.③応募者にマッチしている企業情報を提供する
- 3.まとめ
雑談形式の面接を導入するメリット
面接に雑談形式を取り入れると、応募者の本質的な部分を見極められるようになります。主なメリットには、以下が挙げられます。
応募者の人柄を把握しやすい
1つ目のメリットは、応募者の人柄を把握しやすいということです。
雑談形式の面接では、通常の面接と比べて和やかな雰囲気を意識することで、応募者の緊張がほぐれて本音を引き出しやすくなります。
その結果、質問を通して応募者の性格や価値観、考え方などの本質的な人柄を評価しやすくなります。人柄に関するやりとりでは、「自社の社風に合っているか」「入社後のキャリアプランをどう考えているか」「周囲の人たちとの関係性は良好か」などを見極めます。
臨機応変な対応力・コミュニケーション力を見極められる
2つ目のメリットは、応募者の臨機応変な対応力やコミュニケーション力を見極めやすくなることです。
雑談形式の場合、従来の一問一答形式の質問を投げかけるのではなく、会話のラリーで面接を実施するため、応募者が事前に回答を準備しにくくなります。
そのため、「予測していなかった質問にどのように回答するか」「対人との自然なコミュニケーションが取れるか」などを判断できるようになります。
雑談形式の面接で質問するときのポイント
雑談形式の面談を導入する際は、応募者が回答しやすく、本音や人間性を引き出せるような質問を投げかけることがポイントです。
なお、エン・ジャパンが作成した採用面接で使える質問集101選は、こちらからダウンロードしていただけます。ぜひご活用ください。
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①アイスブレイクを取り入れる
アイスブレイクとは、初対面となる相手の緊張をほぐすコミュニケーションのことです。雑談形式の面接において最初にアイスブレイクを取り入れると、応募者の緊張が和らぎ、素に近い状態で話してもらえて人柄や対応力などを引き出しやすくなります。
▼アイスブレイクの例
- 「今日は何時頃起きられたのですか?」
- 「ここ(面接会場)までどのように来られたのですか?」
- 「今日はとても寒い・暑いですね。」
- 「休日はどのように過ごしますか?」
②質問の意図や評価ポイントを定める
雑談を通して応募者に質問する際は、その質問の意図や評価ポイントをあらかじめ定めておくことがポイントです。
雑談の質問内容に明確な意図や評価ポイントを定めていない場合、本来聞いておきたかったことが聞けなかったり、面接官によって評価が異なったりする可能性があります。
▼質問の例
質問の意図 |
具体例 |
応募者の人柄を知りたい |
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入社の意欲を図りたい |
|
応募者の何を引き出したいのかを考えて意図のある質問をするとともに、どのような基準で評価するのかルールを統一することが重要です。
また、質問の評価ポイントを明文化するには「面接評価シート」を活用するのも有効な手段です。面接評価シートの詳細や作り方は以下の記事で解説しておりますので、あわせてご覧ください。
▼面接評価シートとは? 採用に活用できる作り方の手順と運用のコツ
③応募者にマッチしている企業情報を提供する
雑談形式の面談で会話を行う際は、応募者の疑問に回答したり、関連した情報を提供したりして、相互理解を深めることもポイントの一つです。
普段の面接よりもリラックスした雰囲気のなかで会話できるため、応募者が聞きづらいと感じることも聞いてもらえる機会となります。
▼情報提供の例
- 面接官:「休日は何をされていますか?」
- 応募者:「アウトドアが趣味なので、キャンプや登山によく行きます。」
- 面接官:「いいですね。弊社ではリフレッシュ休暇を導入しているので、連休を取得しやすいと社員からも喜んでもらえています。」
応募者との相互理解が深まることで、自社にマッチする人材の見極めや入社意欲の向上を図れます。
他にも面接には採用成功につなげるための様々なポイントがあります。面接の基本的な進め方とポイントについては以下の記事で解説しておりますので、あわせてご参考ください。
▼【面接官の基礎知識】面接の進め方と押さえておくポイント
まとめ
この記事では、雑談形式の採用面接について以下の内容を解説しました。
- 面接に雑談形式を取り入れるメリット
- 雑談形式の面接で質問するときのポイント
雑談形式の採用面接では、より和やかな雰囲気でリラックスして話してもらえます。そのため、応募者の人柄や、臨機応変な対応力・コミュニケーション能力を見極めやすくなります。
応募者の本音や人間性をうまく引き出して適正な評価を行うためには、最初にアイスブレイクを取り入れて応募者の緊張をほぐすことと、質問の意図と評価ポイントを定めることが重要です。
また、応募者の疑問に回答したり、関連情報を提供したりして相互理解を深めておくと、入社後のミスマッチ防止につながります。
なお、面接応募の段階でのミスマッチを防ぐには、求人広告に正直な情報を記載することも大切です。早期離職の原因の一つは、入社後のギャップです。「思ったよりキツイ……」「求人には書いていなかった……」という不満は退職につながります。入社後に活躍・定着する人材を採用したいとお考えであれば、ぜひ『エン転職』をご活用ください。
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