従業員が退職する兆候とは? 見極めるポイントと対策法
人手不足が深刻化している今、従業員が退職してしまうことは企業に大きなダメージを与えます。特に入社後の早期退職は、採用・教育コストの損失につながるほか、すぐに次の採用活動を始めなければならず、採用担当者の負担も大きくなってしまいます。
「採用してもすぐに辞めてしまう」「早期退職を人事・採用部門のせいにされてしまう」などとお悩みの方もいるのではないでしょうか。
従業員の早期退職を防ぐためには、いち早く兆候を見極めて適切な対応・フォローを行うことが重要です。
この記事では、従業員が退職する際に見られる兆候や、退職を防ぐための対策法について解説します。
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目次[非表示]
- 1.退職の兆候を見極めるポイント
- 1.1.職場でのコミュニケーションが減る
- 1.2.自発的な発言・行動が減る
- 1.3.欠勤・早退・遅刻が増える
- 1.4.身なりが変化する
- 2.退職を防ぐための対策法
- 2.1.①日ごろから声かけを行う
- 2.2.②相談の場を設ける
- 2.3.③仕事内容や待遇などを見直す
- 2.4.④定期的にアンケートを実施する
- 3.まとめ
退職の兆候を見極めるポイント
従業員に“いつもと違う”行動が見られたときには、何らかの不満や悩みを抱えており、退職を検討している可能性があります。以下のような兆候がみられる従業員には注意をむけることが重要です。
職場でのコミュニケーションが減る
退職を考えていると、職場の人と良好な人間関係を築こうという意識が薄れてしまい、コミュニケーションが少なくなることがあります。
職場で親交があった人との交流を避けるようになり、1人でいることが多くなった従業員は、退職を検討している可能性があると考えられます。
▼退職の兆候と考えられる言動例
- 挨拶・雑談をしなくなった
- 仲のよい上司・同僚・部下とのランチや飲み会などに断るようになった
なお、退職兆候が見られやすい「人が定着しない職場」の特徴についても、以下の記事で解説しております。あわせてご覧ください。
▼人が定着しない職場の特徴とは? 定着率向上を図るための4つの対策
自発的な発言・行動が減る
自発的な発言・行動が減った従業員は、仕事へのモチベーションやエンゲージメント(※)が低下している兆候と考えられます。
これまで自発的に仕事に取り組み、新しい業務にも関心を示していた従業員の場合は、「現在の仕事にやりがいを感じない」「仕事や評価に不満がある」などの問題を抱えている可能性があります。
▼退職の兆候と考えられる言動例
- 会議での発言が少なくなった
- 任された仕事しかしなくなった
- 新しい仕事や役割に消極的になった
※エンゲージメントとは、仕事に対して前向きな感情を持ち、充実している状態のこと
欠勤・早退・遅刻が増える
これまで勤勉だった従業員の欠勤・早退・遅刻が増えた場合、仕事のモチベーションが下がっていたり、転職活動を行ったりする可能性が考えられます。
▼退職の兆候と考えられる言動例
- 急な欠勤や遅刻が増えた
- 有給を取得する機会が増えた
- 残業をしなくなった
身なりが変化する
従業員の身なりが急に変化した際も、退職の兆候と考えられます。
オフィスカジュアルや普段着で出社していた従業員の服装がスーツになったり、髪色を暗くしたりしている場合、転職活動を行っている可能性があります。
反対に、常にスーツで出勤していた従業員の身なりがラフになった場合は、仕事に対するモチベーションが下がっていると考えられるでしょう。
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退職を防ぐための対策法
従業員に退職の兆候が見られたら、早めの対策が求められます。また、日ごろから従業員と接する機会を増やして、不満や悩みに気付ける体制を整えておくことが重要です。退職を防ぐための対策法には、以下が挙げられます。
①日ごろから声かけを行う
勤務態度や行動に普段と異なる様子が見られた場合には、「元気がないようだけど大丈夫?」「何か困っていることはある?」などの声かけを行い、従業員が相談しやすい職場環境をつくることが大切です。
また、上司の方は、従業員が成長とやりがいを実感できるようなフィードバックを定期的に行い、信頼関係を築くことが求められます。
▼フィードバックで伝える内容
- 仕事の取り組み方や成果に対するポジティブな評価
- 成長しているスキル
- 日々の仕事や人間性に関して褒める言葉
日常的な声かけとフィードバックを行い、仕事へのモチベーションやエンゲージメントが向上すると、現職で働き続けてもらえる可能性があります。
②相談の場を設ける
退職の兆候が見られる従業員には、相談の場を設けて現在抱えている不満や問題についてヒアリングすることが重要です。
仕事内容や待遇・人事評価、人間関係などに関して、何らかの不満・問題を抱えていないかを聞きとります。
従業員との相談の場を設けることで、現在の気持ちや悩みなどの本音を聞き出せるようになり、継続して働いてもらえるような提案を行えます。
相談の場を設ける方法には、以下が挙げられます。
▼相談の場を設ける方法
- 定期的に個別面談を実施する
- メンター制度を導入する
- 親睦会や社内イベントなど実施する
③仕事内容や待遇などを見直す
抱えている不満が仕事内容・待遇に関するものの場合には、それらを見直すことで退職を防げる場合があります。
転職したい理由をヒアリングして、できるかぎり従業員の希望を反映できるようにすることが重要です。
▼仕事内容や待遇などの見直し方法
課題 |
見直し方法 |
仕事量が多くて負担になっている |
|
仕事の待遇に不満がある |
|
仕事内容や役割にやりがいを感じない |
|
④定期的にアンケートを実施する
従業員に定期的なアンケートを実施して、満足度や不満などについて調査することも、退職を防ぐための対策法の一つです。
働くうえでの不満や悩みを放置すると退職につながる可能性があるため、いち早く兆候を見極めて、退職リスクのある項目に合わせた対応を取ることが重要です。
アンケートを実施すると、仕事内容・待遇・評価体制・人間関係などの満足度や企業への帰属意識を測る質問を通じて、退職のリスクを可視化できます。
アンケートを実施する際は、回答の集計や分析がしやすく、離職リスクを可視化できるツールを導入することが有効です。
エン転職では、入社後の離職リスクを可視化してすばやく兆候を把握できるツール『HR OnBoard』を提供しております。退職の兆候がある人物を洗い出して適切な対策までアドバイスを行えるため、人材の定着化にお役立ていただけます。
なお、どうしても退職を引き留められない場合は「退職面談」を行なうのがオススメです。退職面談は引き留めることが目的ではありません。退職原因を把握して、業務や職場環境を図ることで、次の退職者を生まないことが目的です。
退職面談は退職手続きを終えてから行なうことが多く、本音を聞かせてもらいやすいというメリットがあります。退職面談の進め方は以下の記事で解説しておりますので、あわせてご覧ください。
▼退職面談で人材定着の手がかりを得る! 質問の流れと注意点とは
まとめ
この記事では、従業員が退職する兆候について以下の内容を解説しました。
- 退職の兆候を見極めるポイント
- 退職を防ぐための対策法
従業員に退職の兆候が見られたら、早めにフォローを行うことが重要です。日ごろの声かけや相談の場を設けるとともに、従業員の意見を踏まえて仕事内容・待遇を見直す必要があります。また、定期的なアンケートを実施して、退職リスクのある従業員を把握することも有効です。
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