ダイバーシティ採用とは? 特徴やメリット・デメリットを解説

ダイバーシティ採用とは? 特徴やメリット・デメリットを解説


近年、少子高齢化による人手不足や市場ニーズの多様化など、企業を取り巻く環境が変化しています。

不確実性が高まるなかで、企業の成長を支える人材を確保しつつ、市場における競争力やリスクへの対応力が求められます。対処するためには、さまざまな価値観・能力・経験などを持った人材が活躍できる環境の整備が必要です。

企業での多様な人材を積極的に活用する取り組みとなるのが“ダイバーシティ採用”です。人事・採用部門では、人材戦略の一環としてダイバーシティ採用を取り入れようと検討している方もいるのではないでしょうか。

この記事では、ダイバーシティ採用の特徴やメリット・デメリットについて解説します。


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目次[非表示]

  1. 1.ダイバーシティ採用とは
  2. 2.ダイバーシティ採用の特徴
  3. 3.ダイバーシティ採用のメリット
    1. 3.1.①優秀な人材の確保
    2. 3.2.②生産性の向上
    3. 3.3.③イノベーションの創出
    4. 3.4.④企業イメージの向上
  4. 4.ダイバーシティ採用のデメリット
    1. 4.1.資格制度設計や採用判断の難しさ
    2. 4.2.ハラスメント発生のリスク
    3. 4.3.早期離職のリスク
  5. 5.まとめ


ダイバーシティ採用とは

ダイバーシティ採用とは多様な人材を積極的に受け入れる採用活動のことです。ダイバーシティ(Diversity)には“多様性”の意味があります。

性別・年齢・人種・宗教・障がいの有無や、個々が持つ価値観や感性、働き方などに偏見をもたず、多様な人材を採用するという考え方です。

企業が多様性のある人材を獲得していくことは、自由な発想やイノベーションの創出、組織の活性化につながると期待されています。実際に、ミレニアル世代の約7〜8割の人材が、就職先を選定する際に「多様性や受容性の方針を重要視している」との報告がなされています。

出典:経済産業省『ダイバーシティ2.0 一歩先の競争戦略へ』『ダイバーシティ経営の推進



ダイバーシティ採用の特徴

ダイバーシティ採用は、主に表層・深層の2つの観点から取り組む必要があります。

それぞれの特徴と、取り組み例は以下のとおりです。


▼ダイバーシティ採用における表層・深層の取り組み


特徴

取り組み例

表層

目に見える多様性があること(年齢や性別、人種、障害の有無、宗教・信条など)

  • 障がい者雇用や外国人雇用、高齢者などを積極的に行う
  • 女性のキャリア形成を支援する
  • 多様な人材の活躍促進に向けた研修・教育制度を設ける

深層

目に見えない内観的な多様性があること(潜在的な知識・能力、価値観、感性、未婚・既婚、職歴、家族構成、教育、趣味など)

  • 受容性のある企業文化をつくる
  • 個々の事情やライフステージに合わせて柔軟に働ける勤務制度を設ける(テレワーク、育児・介護支援、フレックスタイム制など)
  • 自由な意見交換や発言ができる企業風土をつくる


ダイバーシティのより具体的な取り組み例について、『エン転職』を運営するenグループが実際に行なっているダイバーシティ推進の取り組みをもとにご紹介します。




特徴


取り組み例
女性活躍推進




WoMenLABO

『WOMenLABO』には数十名の女性社員が所属。女性取締役がサポート役をつとめ、ロールモデルの紹介、女性社員同士部門を超えたネットワークの構築、テレワークなどの多様な働き方の制度づくり、初めての管理職女性のためのメンター制度づくりまで、様々な取り組みを推進。

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スマートグロース制度

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「スマートグロース制度」には、通常フルタイム勤務の給与に含まれる”みなし残業代”相当分を追加。また勤務時間体系もフレックスタイム制とし、子どもを保育園に送ってから出社するなど、柔軟な働き方が可能になります。「ライフステージが変わっても仕事を頑張り続けたい」という気持ちに応えます。

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復職ママセミナー

復職を予定している社員向けのセミナーを開催。育休明けのスムーズな職場復帰や復帰後の活躍促進を図るためのノウハウを提供しています。

ベビーシッター割引制度

ママ・パパ社員をサポートすべく、エン・ジャパンでは2019年より内閣府が推進する「ベビーシッター利用者支援事業」を導入。共働きの社員であれば、1回子ども1人つき2,200円、利用料の割引が受けられます。

家事代行割引制度

家事による負担を最小限に。全社員を対象に家事代行割引制度を導入。 「家事による負担を少しでも軽減し、仕事に打ち込みたい」という社員の気持ちに応える制度です。

多様なキャリアパス


ハイプレーヤー職系

マネジメントラインを目指すキャリアパスのほかに、プレーヤーとして専門性を高め、特定領域でスペシャリストを目指す社員向けの職系を設置。ハイプレーヤーとして高い業績をあげる社員を適切に評価する仕組みを整えました。

チャレンジ管理職制度

リーダーや、マネージャーに昇格する際、一定の育成期間を設定する制度。期間中は研修を通じて管理職の心得やミッション、労務管理や担当領域の専門知識を身につけながら、管理職としてのスキルを磨きます。

社内公募制度

社員の異動によって組織強化をしたい部門が、社内で人材募集を行なう人事制度。社員は応募前に上司に相談する必要なく、自ら希望して応募することができます。

LGBT

同性パートナーシップ制度

「結婚記念日お祝い金」「単身赴任手当」など、パートナーや家族を持つ社員向けに様々な制度を用意しています。これら制度の適用範囲を、LGBTで事実婚関係がある社員向けにも拡大。


より詳細なダイバーシティ推進に関する取り組みについては、こちらで紹介しています。併せてご覧ください。

  ダイバーシティ | サステナビリティ | エン・ジャパン(en Japan) エン・ジャパン株式会社、ダイバーシティのページです。女性活躍推進、多様なキャリアパス、グローバル、LGBT、 障害者雇用についてご紹介しています。 エン・ジャパン(en Japan)


ダイバーシティ採用のメリット

ダイバーシティ採用には、以下の4つのメリットがあります。


①優秀な人材の確保

1つ目のメリットは、優秀な人材が確保できることです。

特定の属性に絞って採用活動を行う場合、採用ターゲットの幅が狭くなり、自社が求める人材と出会えない可能性があります。

幅広い人材を受け入れるダイバーシティ採用を導入すると、母集団を形成しやすくなり、優秀な人材と出会える可能性が期待できます。また、さまざまな能力・特性を持つ人材を採用することで、現場の人手不足解消にもつながります。


②生産性の向上

2つ目のメリットは、生産性の向上につながることです。

ダイバーシティ採用を導入して、個性や強みを生かせる職場環境をつくることで、個々のスキルを最大限に発揮できるようになり、組織全体の生産性向上が期待できます。

また、多様な人材がいる企業は、個々が持つ能力を生かしてビジネス環境の変化にも柔軟に対応しやすくなるため、持続的な経営を実現することにもつながります。


③イノベーションの創出

3つ目のメリットは、イノベーションの創出が期待できることです。

多様な能力・価値観を持つ人材が意見を交わすことによって、新たなアイデアが生まれやすくなります。これにより、新商品・サービスの開発やビジネスモデルの変革につながる効果が期待できます。

また、さまざまな属性や価値観を受け入れることで、企業文化・社風の変革にもつながると考えられます。


④企業イメージの向上

4つ目のメリットは、企業イメージの向上が期待できることです。

ダイバーシティ採用を導入している企業は、多様な人材を受け入れる受容性のある企業として、社会的な信頼を得やすくなります。企業価値が高まると、イメージの向上によって求職者からも評価を得やすくなります。

また、個人の特性を生かしながら、ライフステージに合わせて働き続けられる環境は、入社後の離職防止にも貢献すると考えられます。


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ダイバーシティ採用のデメリット

ダイバーシティ採用には、デメリットも存在します。人事・採用部門が注意しておく点には、以下が挙げられます。


資格制度設計や採用判断の難しさ

1つ目のデメリットは、資格制度設計や採用判断の難しさです。

多様な属性・価値観を持つ人材を採用するダイバーシティ採用では、公正な処遇を設定するための制度設計や、自社への適性を見極める採用判断が難しいといった問題があります。

ダイバーシティ採用を導入する際は、経営計画・採用計画を作成して、課題・目標に合った人材を採用できる制度や採用基準を設けることが重要です。

また、求人広告を出す際は、仕事の厳しさや向いていない人の特徴などを詳しく記載して、自社で働く意欲のある人材を見極めることもポイントです。


ハラスメント発生のリスク

2つ目のデメリットは、ハラスメントが発生するリスクがあることです。

ダイバーシティ採用を行う際、採用担当者の固定概念や無意識の偏見によって、知らず知らずのうちにハラスメントにあたる質問・判断をしてしまう可能性があります。また、入社後に従業員間の意見・価値観に相違が生じて、人間関係のトラブルに発展するケースも考えられます。

偏見のない公平な視点で採用活動を行い、入社後の定着化を図るためには、人事・採用担当者や業務部門で教育・研修を行い、ダイバーシティ採用の理解を深めるとともに、ハラスメント対策を行うことが重要です。


早期離職のリスク

3つ目のデメリットは、早期離職のリスクがあることです。

多様な人材を採用すると、自社の働き方に合わなかったり、職場になじめなかったりして、早期離職につながることが懸念されます。特に外国人採用の場合には、言葉や文化の違いによる問題も発生しやすくなります。

人材の定着化を図るには、入社後のフォローを実施して、受け入れ体制を整えることが重要です。ほかにも、職場のコミュニケーションを促進させるレクリエーションやミーティングなどの実施も有効です。



まとめ

この記事では、ダイバーシティ採用について以下の内容を解説しました。


  • ダイバーシティ採用の概要
  • ダイバーシティ採用の特徴
  • ダイバーシティ採用のメリット・デメリット


多様な人材を受け入れるダイバーシティ採用には、優秀な人材確保をはじめ、生産性向上やイノベーション創出、企業イメージの向上などのメリットがあります。

一方で、資格制度設計・採用判断が難しく、ハラスメントや早期離職のリスクなどもあります。導入する際は、公平な採用活動・評価を行うための仕組みづくりや、入社後の定着化を図るためのフォロー体制を整えることが重要です。

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