採用コスト｜一人当たりの平均相場と削減方法6選

採用コスト（採用単価）とは、企業が採用活動をするときにかかる費用の総額を指す言葉です。本記事では一人当たりの新卒・中途採用コストの平均相場と、採用コストの削減方法を6つ紹介します。

• 採用コストってそもそも何？
• 採用コストは一人当たりどの程度かけるのが平均的なの？
• 採用の成功率を落とさずコストを抑える方法は？

こういった疑問を抱えている人事・採用担当の方は、ぜひ本記事を採用活動の改善にお役立てください。

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採用コスト（採用単価）とは

採用コスト（採用単価）とは、企業が人材を採用するときにかかる費用の総額のこと。採用コストは、外部コストと内部コストの2種類に分けられます。以下で詳しい内容について解説します。

外部コスト

外部コストとは、採用活動をするにあたり、外部サービスなどへ支払う費用のことです。外部コストには、以下のような費用が挙げられます。

• 求人広告の掲載費
• 人材紹介サービスの利用費
• 採用パンフレットなどの制作費
• 制作物の印刷費
• 企業説明会などの会場費
  
  

内部コスト

内部コストとは、採用活動をするにあたり、社内で発生したコストのことです。内部コストには、以下のような費用が挙げられます。

• 人事・採用担当者の人件費
• 面接などの際に応募者へ支払う交通費
• 内定通知書などの発送にかかる郵送費
• 内定者交流会などにかかる交際費
• リファラル採用（社内紹介による人材採用）のインセンティブ

採用コストを計算するときは、内外両方のコストを確認しましょう。特に内部コストは、外部コストよりも正確な金額がわかりづらいもの。

たとえば利用料が無料の求人媒体を使ったとき、外部コストが0円だったとしても、内部では求人を掲載するための人件費などがかかっているので、「採用コストが0円だった」とはいえません。

したがって、利用料無料の媒体を使ったとしても、採用に失敗した場合は「損失が出た」という状態になります。採用コストを抑えたい場合は、内外ともに費用の無駄を省くことが大切です。

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一人当たりの採用コストの平均相場

続いて、一人当たりの採用コストの計算方法と、平均相場を解説します。

一人当たりの計算方法

一人当たりの採用コストは、以下の計算式で算出できます。

（外部コスト＋内部コスト）÷採用人数＝一人当たりの採用コスト

つまり、採用コストの総額を採用人数で割った値が、一人当たりの採用コストということです。たとえば「外部コスト50万円、内部コスト50万円をかけて5名採用した」という場合の計算は次のようになります。

（外部コスト50万円＋内部コスト50万円）÷5名＝一人当たりの採用コスト20万円

一人当たりの平均相場

つぎに、新卒・中途採用にかかる一人当たりの採用コストの平均相場を解説します。株式会社リクルート「就職みらい研究所」が行なった採用に関する調査「就職白書2020」では、以下の調査結果が出ています。

■新卒・中途採用にかかる一人当たりの平均採用コスト

• 新卒採用：93.6万円
• 中途採用：103.3万円

出典：就職白書2020

2018年度の調査では新卒採用71.5万円、中途採用83.0万円という結果が出ています。2年余りの間で、新卒・中途採用ともに一人当たりの採用コストが上昇しているようです。

採用コスト上昇の理由には、少子高齢化によって労働力人口が減少し、企業間での人材獲得競争が激しくなっていることが挙げられるでしょう。必要な人材を確保するため、採用活動にかかる広告宣伝費などが増え、結果的に採用コストが上昇していると予想されます。

労働力人口はすぐに増加するものではないので、今後も採用コストは上昇傾向のまま推移する可能性があります。一人当たりの採用コストを抑えながら、採用成功率を保つ工夫がより必要となるでしょう。

一人当たりの採用コストを削減する方法6選

かけられる費用には限りがあるため、「できるだけ採用コストを節約しながら、自社に適した人材を確保したい」と悩む人事・採用担当者は多いものです。

ここからは、一人当たりの採用コストを削減する方法を6つ紹介します。求人媒体や採用手法、選考フローなどを見直すと、採用成功率を落とさずにコストを抑えられる可能性が高くなるので、参考にしてみてください。

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無料で利用できる求人媒体を選ぶ

どの求人媒体を利用するかによって、採用コストは大きく変化します。一人当たりの採用コストを抑えたい場合は、以下のような無料で利用できる求人媒体を選ぶのがおすすめです。

• Indeed（インディード）
• Googleしごと検索
• Yahoo！しごと検索
• engage（エンゲージ）

無料で利用できる求人媒体を活用し、採用にかかる外部コストを抑えながら、求職者と接点をもちましょう。

engage（エンゲージ）は『エン転職』でおなじみのエン・ジャパン株式会社が手がける、国内利用企業No.1の採用支援ツールです。engageでは求人の作成・掲載ができるだけでなく、無料で自社の採用サイトを作成することも可能です。詳細は以下のサイトをご覧ください。
 
▼エン・ジャパンの新サービス「engage（エンゲージ）」を解説

自社の採用サイトを強化する

自社の採用サイトがある場合、その内容を強化することも採用コスト削減につながります。

求人に応募する前に、大半の求職者が「採用サイト・採用ページ」を見るという調査結果があります。採用サイトを強化すれば、応募の後押しに繋がり採用成功率を高めることも可能です。それだけでなく、自社サイト経由へ応募を獲得して外部サービスの利用料を抑えることもできます。
 
また自社サイトであれば、外部の求人媒体へ情報を掲載するより制限が少ないため、社内の雰囲気や経営ビジョン、労働環境、業務内容など多くの情報を自由に記載できます。画像や動画などテキスト以外の表現方法も自由に併用し、求職者に貴社へ入社する魅力を幅広くアピールすることも可能です。

成功率が高い採用手法を選ぶ

一人当たりの採用コストを抑えるためには、「自社に適していて成功率が高い採用手法」を選定することも重要です。採用手法には以下のようにさまざまな種類があります。 

• ダイレクトリクルーティング
• リファラル採用
• 求人サイト
• 人材紹介

自社が求める人材と効率よく出会えそうな採用手法を選びましょう。

たとえば、無料の求人サイトだと応募者が集まらなかった場合、求人の露出量が多い有料サイトを活用した方が、短期間で早く求める人材と出会える可能性が高くなります。採用活動を長期化させずに済むので、採用にかかる人件費などの内部コストが抑えられるでしょう。

選考フローを見直す

採用にかかる内部コストを削減する場合、採用活動をよりスムーズに進められるよう、選考フローを見直すのがおすすめです。

採用活動は一般的に、人事・採用担当者や代表、役員などが対応します。それらの人員が採用活動に費やす時間をなるべく減らせるような手順にするのです。 

• 面接回数を減らして時間を削減する
• 評価基準を明確化して迷いなく評価できるようにする
• オンライン面接を導入して出張面接にかかる経費を抑える

こうした取り組みを行ない、効率よく採用活動ができるように、選考フローを最適化しましょう。

選考辞退・内定辞退を防ぐ

せっかく求人に応募してくれた求職者が選考途中で辞退してしまったり、内定後に辞退してしまったりすると、そこまでかけた採用コストが無駄になってしまいます。

選考を再度繰り返さなければいけない事態は、内外どちらのコスト的にも避けたいものです。選考辞退・内定辞退への対策を行ない、せっかく出会った人材を逃さないよう工夫しましょう。

選考辞退・内定辞退への対策を強化したい方は、以下の記事も合わせてご覧ください。
 
▼選考辞退にもう悩む必要なし！辞退を防ぐ方法を紹介（事例付き）

▼内定辞退の原因は？すぐできる防止策、辞退がゼロになった方法を公開！

早期離職を防ぐ

選考辞退・内定辞退と同様に、社員の早期離職を防ぐ工夫も行ないましょう。社員1名が入社後3ヶ月で離職した場合の損失は、概算で187.5万円にものぼるため、早期離職されると大変な痛手となってしまうからです。

採用した人材がきちんと自社に定着・活躍してくれるよう、以下のような対策を練っていきましょう。 

• 成長を感じられるように教育制度や人事評価制度を整える
• 安心して働けるように上長とのカジュアルな面談の場を定期的に設ける

また、選考過程であえて自社の良い点と課題点を両方伝えるなど、入社後に「想像していた会社と違った」と思われるミスマッチを生じさせない工夫をしておくのもおすすめです。

まとめ

採用コスト（採用単価）とは、企業が採用活動をするときにかかる費用の総額を指す言葉です。一人当たりの採用コストは、（外部コスト＋内部コスト）÷採用人数＝一人当たりの採用コストという計算式で算出できます。

一人当たりの採用コストを抑えたい場合は、外部コストと内部コストどちらも削減できるように取り組むことが大切です。求人媒体や採用手法の選定を適切に行うと同時に、求職者の選考・内定辞退や、新入社員の早期離職を防止する対策も実施していきましょう。

とはいえ、すべての工程を自力で実施するのは非常に大変です。採用コスト削減にお悩みの方は、ぜひ『エン転職』にご相談ください。

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