介護業界の人手不足|現状と原因、6つの解消方法、採用成功事例も解説


「人手不足 介護」のイメージ画像


日本では少子高齢化が続いているため、介護職への需要は増すばかりです。しかし介護業界は、慢性的な人手不足に陥っており、人材採用や定着率向上に悩む企業が増えています。
 
本記事では介護職の人手不足に関して、現状や原因、6つの解決策を解説していきます。介護職の採用に成功した事例も紹介しますので、「人手不足を解消したい」「社員の定着・活躍を促進したい」とお悩みの方は、ぜひご覧ください。



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目次[非表示]

  1. 1.介護職における人手不足の現状と背景
    1. 1.1.人手不足の現状
    2. 1.2.人手不足の背景
    3. 1.3.介護職における人手不足の今後の予想
  2. 2.介護職の人材不足の原因
    1. 2.1.社会の少子高齢化が進んでいる
    2. 2.2.ネガティブイメージをもつ人が多く、給与水準も低い
    3. 2.3.職場の人間関係が大変
    4. 2.4.人事評価制度がきちんと整っていない
  3. 3.介護職の人手不足を解消する6つの方法
    1. 3.1.働きやすい環境を整える
    2. 3.2.社員の評価制度を整える
    3. 3.3.社員の教育支援や資格取得支援を行なう
    4. 3.4.外国人を雇用する
    5. 3.5.介護職のイメージアップを図る
    6. 3.6.採用成功率の高い求人媒体を利用する
  4. 4.介護施設での採用成功事例
  5. 5.まとめ


介護職における人手不足の現状と背景

まずは、介護業界における人手不足の現状と、その背景について解説します。介護業界の実態を把握し、人手不足の解決策を実施する際の参考にしてください。


人手不足の現状

日本は現在、少子高齢化の影響により労働力人口が減少しています。しかし労働力人口の減少に反比例するようにして、高齢者の数は増加しているため、介護をする側と受ける側の数がアンバランスになっている状況です。
 
特に人口の多い都市部では、介護職が深刻な人手不足となっています。以下のグラフは、介護関係職種における都道府県別の有効求人倍率です。有効求人倍率は、1を超えると求職者数より求人数のほうが多い状態を表します。

介護職地域別の状況


出典:厚生労働省「第165回 社会保障審議会 介護給付費分科会」
 
グラフを見ると、介護関係職種の有効求人倍率は全国的に高く、1を上回っています。特に、関東圏や関西、東海などの都市部では倍率が5倍を超えており、介護職に就く人材が大幅に不足している状況であるとわかります。


人手不足の背景

介護業界における人手不足の背景には、日本社会の少子高齢化が挙げられるでしょう。日本社会は年を追うごとに高齢者が増加する一方で、出生数は減少しているため、労働力人口が徐々に減少している状態といえます。
 
以下のグラフは、内閣府が発表した社会の高齢化に関する資料のうち、「高齢化の推移と将来推計」を表したものです。

高齢化の推移と将来推計


出典:内閣府「令和元年高齢社会白書 高齢化の状況」
 
グラフを見ると、15歳~64歳の比率は徐々に減っているのに対し、65歳以上となる高齢者の割合は徐々に増加しています。このうち15歳~64歳の人口すべてが、介護職に就くわけではありません。
 
減っていく労働力人口に対して、介護が必要な高齢者の数は増えていくため、介護業界の人手不足は今後も続くと予想されます。


介護職における人手不足の今後の予想

厚生労働省の資料「介護労働者の確保・定着等に関する研究会 中間取りまとめについて」によると、介護業界の人手不足は2025年がピークとなる見込みです。2025年以降は徐々に高齢者の数が減り、人手不足は少しずつではありますが解消されると予想されています。
 
介護業界にとっては、ピークアウトするまでの期間をどう耐えしのぐかが、当面の大きな課題となります。特に人口の多い都市部では、人手不足がより顕著となる見込みなので、人材採用と定着率向上への早急な取り組みが必要です。


介護職の人材不足の原因

介護業界が人材不足となっている主な原因を3つ解説します。原因を把握することで解決策も講じやすくなるので、チェックしていきましょう。


社会の少子高齢化が進んでいる

先にも述べたように、日本社会は少子高齢化が進んでおり、労働人口が減少しています。介護従事者の数と、介護を受ける高齢者の数では、後者の方が多くなってしまうため、どうしても現場が人手不足となってしまうのです。


ネガティブイメージをもつ人が多く、給与水準も低い

介護職はとても大切な仕事です。しかし、株式会社リクルートキャリアが調査した資料によると、介護職に対して以下のようなイメージをもつ人が多いという結果が出ています。

介護サービス業のポジティブイメージ

介護サービス業のネガティブイメージ

  • 社会的に意義の大きい仕事だと思う:38.8%
  • 今後成長していく業界だと思う:30.9%
  • 資格や専門知識を活かすことができる業界だと思う29.8%
  • 体力的にきつい仕事の多い業界だと思う:61.0%
  • 精神的にきつい仕事の多い業界だと思う:53.8%
  • 給与水準が低めの業界だと思う:48.0%


出典:アンケート結果より上位3位まで抜粋:株式会社リクルートキャリア「福祉・介護に関する意識調査結果とイメージの変化」
 
介護職に対して「体力的・精神的にきつい」「給与水準が低い」など、ネガティブなイメージをもっている人も多いという調査結果が出ています。
 
また、介護従事者の平均年収は約330万円といわれており、日本の平均年収400万円よりも低い水準となっています。こうした現状から、介護業界への就職をためらう人が多いのです。


職場の人間関係が大変

介護職は多くの人と関わる仕事です。一緒に働く職員だけでなく、介護サービスを利用する高齢者、その家族、医療関係者など、多くの人々と関わりをもち、コミュニケーションをとりながら円滑に業務を進める必要があります。
 
そのため職場で人間関係のストレスに悩む機会が増え、モチベーション低下や退職につながってしまうことが多いのです。離職を食い止めて人材の定着率を上げるためには、精神的ストレスへのケアも重要となります。


人事評価制度がきちんと整っていない

職場の人事評価制度がきちんと整っていないことも、介護職が人手不足となっている原因のひとつに挙げられます。
 
介護職の多くは慢性的な人手不足のなか、ギリギリの人員で毎日の業務をこなしている状況です。そのため評価制度の構築や運用に、きちんと時間を割くことができず、社員の頑張りが評価に反映されにくい傾向があります。
 
頑張りが評価に反映されない状態では、本来ならば昇進・昇格につながる働きをしても、給与などの待遇が変わりません。その結果、社員のモチベーションが低下し、離職につながってしまうのです。


介護職の人手不足を解消する6つの方法

ここからは、介護業界の人材不足を解消するための対策を紹介していきます。すべてを同時に実施するのは難しいことですが、1つひとつ出来る内容から対策していくと、スムーズな人材採用・定着につながるでしょう。

また、こちらの記事では「介護職を採用するための求人作成のポイント」を詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

▼介護職を採用するコツって?採用成功のポイント、一挙大公開!

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働きやすい環境を整える

まずは以下のように、従業員が働きやすい環境を整える工夫を行ないましょう。

  • シフト管理・業務管理システムなどのITツールを導入して業務効率化する
  • ユニットケア(スタッフ・利用者ともに少人数で運用する介護システム)を導入する
  • 人間関係や業務の相談窓口を用意する
  • 給与前払いサービスなど金銭面のサポートを導入する 

働きやすい労働環境を整えられると、人材定着率が向上します。待遇の良い職場であれば、求人に興味をもってくれる求職者も増えるでしょう。


社員の評価制度を整える

採用した人材の定着率を上げ、活躍してくれる社員を増やすためには、人事評価制度を整えることも大切です。評価基準があいまいで、社員が「自分の能力・スキル・勤務態度などが会社側からきちんと評価されていない…」と感じる環境だと、退職してしまう恐れがあります。
 
1人ひとりの働きぶりをきちんと評価できる人事評価制度を導入し、「目標をもって前向きに仕事へ取り組むことができる」「やりがいを感じられる」と思ってもらえるような環境を整えましょう。


社員の教育支援や資格取得支援を行なう

介護福祉士の資格取得を会社で支援するなど、社員の教育支援を行なうことも、人手不足解消につながります。
 
求人の文面で「スタッフのキャリア形成を積極的にサポートしている」と記載してその詳細とともに求職者へ訴求すれば、社員を大切にしている会社だと伝わり、印象が良くなるでしょう。介護業界でのキャリアアップを目指す意欲的な人材からの応募も期待できるようになります。


外国人を雇用する

人手不足解消のため、外国人の人材を雇用する企業が増えています。「若手の労働力を確保できる」「外国人の雇用に対する支援制度がある」などのメリットから、近年注目されているのです。
 
外国人を採用する流れや注意点などを詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
 
▼外国人採用を徹底解説! メリットや採用の流れ・注意点・成功のポイント
 

  外国人採用を徹底解説! メリットや採用の流れ・注意点・成功のポイント 本記事では外国人採用について、メリット・デメリットや採用の流れ、採用時の注意点などを解説しています。外国人採用を成功させて優秀な人材を確保するためのポイントもあわせて紹介しますので、ぜひご覧ください。 エン・ジャパン株式会社


介護職のイメージアップを図る

前述したように、介護職は重要な仕事ですが、ネガティブなイメージを持つ人も多くいます。「体力的・精神的にきつい」「給与水準が低い」など、介護職へのネガティブイメージを払しょくしていくことで、人材を集められる可能性が高くなります。
 
たとえば以下のような取り組みを行ない、介護職のイメージアップを図るとよいでしょう。
 

  • 求人情報のなかで「自社の魅力・仕事の魅力」を記載する
  • 自社の採用サイトを立ち上げて介護職の良いところをアピールする

 
イメージアップの取り組みを行なうことで、求人に応募を集められる可能性が高くなります。介護職に関するポジティブなイメージを積極的に発信するとよいでしょう。


採用成功率の高い求人媒体を利用する

採用成功率の高い求人媒体を利用することも重要です。人員を補充するためには、まず求人への応募を集めなくてはなりません。求人への応募率を向上させられるような求人媒体を利用し、応募者を集めて採用成功につなげましょう。
 
エン・ジャパン株式会社が運営する求人広告サイト「エン転職」では、求人への応募を増やすため、以下の取り組みを行なっています。

  • 独自のアルゴリズムで料金プランに関わらず求人の露出量を増加
  • 料金プランに関わらず求人の情報量が一律最大
  • 企業の魅力や仕事の魅力を最大限に訴求できる求人広告を作成 

また、体力が必要な介護職で重宝される若手人材の利用率が高いことも、エン転職の特徴です。ご興味のある方は、ぜひ以下のサイトからお気軽にお問い合わせください。

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介護施設での採用成功事例

デイサービスや訪問介護の事業を手掛ける、株式会社セブンスカイの採用事例です。「応募数の確保が難しい」などの採用課題を抱えていましたが、エン転職のスカウト機能を戦略的に活用して、介護スタッフ4名の採用に成功しました。
 
実際のスカウト戦略方法や、求人の文面はこちらのページに掲載していますので、ぜひご覧ください。
 
▼スカウト戦略と求人広告の差別化で、介護スタッフ4名の採用に成功!

  スカウト戦略と求人広告の差別化で、介護スタッフ4名の採用に成功! デイサービス施設で働く介護スタッフの採用成功事例。応募が集まりにくい職種でありながら、1回約40日の掲載で4名の入社につながりました。他社との差別化を図りにくい介護業界でどのように応募を集めたのか、詳しく解説しています。 エン・ジャパン株式会社


このほかにも以下のように、エリアごとにさまざまな採用事例があります。

職種名

介護スタッフ

採用エリア

東京

給与

月給215,900円以上

応募数

11名

内定数

2名


職種名

生活サポートスタッフ

採用エリア

大阪

給与

月給244,375円以上

応募数

11名

内定数

1名


まとめ

介護業界は少子高齢化などの影響により、慢性的な人手不足が続いています。いかにして人材を採用し、定着・活躍率を向上させるかが、当面の大きな課題です。
 
介護職の人手不足の解決策には、以下の方法があります。

  • 社員が働きやすい労働環境を整える
  • 社員の評価制度を整える
  • 社員の教育支援や資格取得支援を行なう
  • 外国人を雇用する
  • 採用成功率の高い求人媒体を利用する

いきなりまとまった人数を採用することは難しくても、1つずつ地道な対策を講じていくことで、徐々に人手不足解消へつながるでしょう。


 
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エン転職 採用ノウハウ編集部
エン転職 採用ノウハウ編集部
「エン転職 採用ノウハウ編集部」は、HR業界で活躍している複数のメンバーで構成されています。構成メンバーは、現役の人事労務、1000社以上の企業を支援してきた採用コンサルタント、10年以上の経験を持つ求人専門のコピーライターなど。各領域の専門的な知識に基づき、企業の経営者・人事・採用担当者のお役に立てるように記事を執筆しています。 ※「エン転職 採用ノウハウ」はエン・ジャパン株式会社が運営している情報サイトです。
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