採用面接で応募者の本質を見抜く質問例と注意点
採用面接には、応募者への質問を行い「自社で活躍が期待できるか」「社風や価値観がマッチしているか」などを見極める目的があります。
エントリーシートや履歴書の内容を深掘りしたり、書類では分からない人間性を判断したりするには、応募者の本質を見抜くための質問内容・方法について工夫が必要です。
応募者の本質を見抜く質問を取り入れると、入社後のミスマッチを防ぎ、早期退職のリスクを減らすことが期待できます。人事・採用部門では「どのような質問をすればよいか」「面接官が気をつけることはないか」など面接方法の改善を図ろうとしている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、採用面接で応募者の本質を見抜くためのポイントや質問例、注意点について解説します。
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目次[非表示]
- 1.応募者の本質を見抜くためのポイント
- 2.面接で使える!本質を見抜く質問例
- 2.1.人間性を見抜く質問例
- 2.2.価値観を見抜く質問例
- 2.3.協調性を見抜く質問例
- 2.4.相性を見抜く質問例
- 3.質問をするときの注意点
- 3.1.選考に関係のない質問はしない
- 3.2.圧迫面接をしない
- 3.3.答えやすい質問の仕方をする
- 4.まとめ
応募者の本質を見抜くためのポイント
採用面接で本質を見抜く質問をするために、以下のポイントを押さえておく必要があります。
▼本質を見抜く質問をするためのポイント
- 見極めたい要素を明確にする
- 回答内容を深掘りする
- 本音を引き出せる雰囲気をつくる
採用面接では、「応募者の何を見極めたいのか」によって適した質問内容・方法は異なります。自社が求める人材とマッチしているかどうか判断するための質問ができるように、採用要件を定めて見極めたい要素を具体化しておくことが重要です。
例えば、業務への適性やカルチャーフィット、協調性などが挙げられます。見極めたい要素を具体化しておくことで、面接官による場当たり的かつ主観的な質問になるのを防止できます。
さらに、見極めたい要素に関する質問については、「なぜそう思うのか」「具体的なエピソードはあるのか」などのように繰り返し質問を行い、回答内容を深掘りしていく必要があります。
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また、本質を見抜くためには、応募者が形式的な回答にならないように、雑談や傾聴の姿勢を取り入れて本音を話しやすい雰囲気をつくることも重要です。
なお、採用面接では面接官の態度によって応募者に与える印象が左右されます。面接官が気をつけたい態度については、こちらの記事をご確認ください。
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面接で使える!本質を見抜く質問例
面接で応募者の本質を見抜くには、エントリーシート・履歴書では分からない人間性や価値観、自社との相性などを知るための質問を取り入れることが有効です。
人間性を見抜く質問例
応募者の人間性を見抜くには、その人の性格や人間関係の持ち方などを知るための質問が有効です。
▼質問例
- 「あなたには嫌いな人がいますか? どのような人が嫌いですか?」
- 「自分の好きなところと嫌いなところはどのようなところですか?」
- 「友人は、あなたのことをどのような性格と思っているでしょうか?」
1の質問は、人との関わり方やコミュニケーション能力の有無、社交性などを知ることにつながります。2や3の質問は、応募者の性格が社風とマッチするかを見極めたり、客観的に自己分析ができているかどうかを確認したりできます。
価値観を見抜く質問例
応募者の価値観に関する質問は、自社での働き方や業務内容に適性があるか、求める人物像に合っているかなどを見極めることが可能です。
▼質問例
- 「やりがいを感じるときを教えてください。」
- 「今〇〇万円あったらどう使いますか?」
- 「どのようなキャリアを積みたいと考えていますか?」
人生・仕事でどのようなことに重きを置いているのか聞くことで、応募者が仕事に求めることや将来のプランなどを確認できます。
協調性を見抜く質問例
会社でのチームワークに欠かせない協調性については、これまでの他者との関わり方を掘り下げることによって確認できます。
▼質問例
- 「周囲からのあなたの評価を教えてください」
- 「円滑な人間関係を築くうえで大切なことは何だと思いますか?」
協調性について見極める際は、応募者の回答に対して「なぜそう思うのか」という理由や過去の体験、エピソードなどを掘り下げることが重要です。
相性を見抜く質問例
自社と応募者との相性を見抜くためには、「もしも~だったらどうする」といった質問で行動特性を測ったり、自社への理解度を確認したりする質問が有効です。
▼質問例
- 「尊敬している上司が脱税をしていた場合、あなたはどうしますか?」
- 「弊社の印象はどのようなものですか?」
1の質問では、回答した行動に至った考えまで聞くことで、責任感の強さや行動力の有無を測り、自社で活躍できるかどうかを判断できます。
2については、企業研究をしっかりしていると考えられる回答があった場合には、入社意欲や仕事へのモチベーションが高いと判断することが可能です。
質問をするときの注意点
面接で応募者の本質を見抜く質問をする際は、質問の内容や投げかけ方などに気をつける必要があります。質問をするときの注意点は、以下のとおりです。
選考に関係のない質問はしない
選考に関係のない質問は、ハラスメントや職業差別につながるおそれがあるため、十分に注意が必要です。
厚生労働省では、公正な採用選考の考え方として、応募者のプライバシーや尊厳に関わる採用に関係ない事項について、面接で触れてはいけないことを定めています。
▼公正な採用選考の基本
ア 公正な採用選考を行うことは、家族状況や生活環境といった、応募者の適性・能力とは関係ない事柄で採否を決定しないということです。そのため、応募者の適性・能力に関係のない事柄について、応募用紙に記入させたり、面接で質問することなどによって把握しないようにすることが重要です。これらの事項は採用基準としないつもりでも、把握すれば結果としてどうしても採否決定に影響を与えることになってしまい、就職差別につながるおそれがあります。
引用元:厚生労働省『公正な採用選考の基本』
不適切とされる質問例は、以下のとおりです。
▼面接で不適切とされる質問例
- 本籍や出生に関わること
- 家族に関すること
- 生活環境や家庭環境
- 宗教や支持政党に関すること
- 思想に関すること
このような質問をすると、自社のイメージ低下につながったり、ハラスメントと捉えられたりする可能性があります。
出典:厚生労働省『公正な採用選考の基本』
より詳細な「面接で聞いてはいけないNG質問」は以下の記事で解説しておりますので、あわせてご覧ください。
▼【質問例つき】面接で聞いてはいけないこととは? 令和の時代で禁止されている質問例を紹介!
圧迫面接をしない
応募者に圧迫面接と捉えられないような配慮が求められます。高圧的な口調・態度は、応募者に不安や不信感を与えてしまい、印象を悪くしてしまう可能性があるため、控えることが重要です。
また、意図が分からないような質問は、応募者が戸惑ったり、回答に迷ってしまったりする可能性があります。変化球の質問をする場合は、質問意図を明らかにする必要があります。
答えやすい質問の仕方をする
「はい」「いいえ」だけで答えられる質問ではなく、応募者自身の言葉で答えてもらえる質問をすることも重要です。
また、「なぜそう思うのですか」「理由を教えてください」といったように、応募者の回答を掘り下げることで、応募者が自身の心情や経験を振り返るきっかけとなり、本音を引き出しやすくなります。
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まとめ
この記事では、採用面接での質問例について以下の内容を解説しました。
- 応募者の本質を見抜くためのポイント
- 応募者の本質を見抜く質問例
- 本質を見抜く質問をするときの注意点
入社後のミスマッチを防ぐには、面接で応募者の本質を見抜くことが必要です。人間性や価値観、協調性、相性を知るための質問を投げかけることで、自社の職務適性があるか、社風と合うかなどを判断できるようになります。
また、自社とマッチする人材を採用するにあたっては、面接での見極めも重要ですが、その前段階として「求人で自社の仕事・社風・価値観とマッチする人材からの応募を集める」ことも大切です。
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エン転職への掲載料金や特徴については、こちらの記事で解説しています。
なお、面接でそのまま使える質問をこちらの記事でまとめています。ぜひご活用ください。
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