部下の育成を成功させるためのポイント10選|よくある課題も解説
「部下の育成ってどうすればいいの?」
「管理職になったけど、部下の育て方が全然わからない…」
「自分なりに部下を育てているけど、なかなか成果が出ない」
上記のような悩みを抱えながら、部下と接している管理職は多いものです。
本記事では、部下の育て方にお悩みの管理職向けに、部下の育成を成功させるためのポイント10選を紹介します。部下を育てるとき、上司側が抱えがちな課題も解説しますので、人材育成の参考にしてください。
目次[非表示]
- 1.部下の育成で上司が抱えがちな課題
- 1.1.上司側の知識やスキルが不足している
- 1.2.人材育成に適した体制が整っていない
- 1.3.部下側の成長意欲が低い
- 2.部下の育成を成功させるためのポイント10選
- 2.1.管理職への研修を実施する
- 2.2.人材育成ロードマップをつくる
- 2.3.目標を立ててゴールを明確にする
- 2.4.部下の現状を把握する
- 2.5.適度に仕事を与えてサポートする
- 2.6.ティーチングとコーチングを組み合わせる
- 2.7.適切なタイミングで声掛けする
- 2.8.指摘の仕方に配慮する
- 2.9.結果とプロセスを両方とも評価する
- 2.10.部下に成長を実感させる
- 3.まとめ
部下の育成で上司が抱えがちな課題
まずは部下の育成において、上司側が抱えやすい代表的な課題を3つ解説します。
上司側の知識やスキルが不足している
上司側の知識・スキルが不足しているため、部下の育成がうまくいかないケースがあります。一般的に、部下を育てるには以下のようなスキルが必要です。
- 情況把握力
- 目標管理能力
- コミュニケーション能力
- 論理的思考力(ロジカルシンキング)
- 批判的思考力(クリティカルシンキング)
上司側に人材教育や指導に関する知識・スキルが足りていないと、間違った方向性で教育を進めてしまったり、場当たり的な指導しか行えなかったりするなどの不具合が生じ、部下が育たなくなる可能性があります。
人材育成に必要なスキルに関しては、以下の記事で詳しく解説していますので、「どのような能力が必要か知りたい」とお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
▼人材育成に必要なスキルとは。成果につなげる3つのポイント
人材育成に適した体制が整っていない
部下を育てるためには、人材育成に適した職場環境が必要です。社内の人材育成に対する意識が低く、育成に適した組織体制が整っていない場合、効果的な教育を実施するのは難しいでしょう。
しかし従業員個人やチーム単位で、人材育成に適した組織体制を整備するのも、非常に難しいことです。人材育成に適した環境が整っていない場合は、経営層や人事・採用担当などを含めて、全社的な体制整備を行なう必要があります。
部下側の成長意欲が低い
人材育成に適した組織体制が整っていたとしても、部下側の成長意欲が低い場合は、育成がうまく進まないでしょう。部下側の成長意欲が低い状態で教育プログラムを実施しても、仕事に対するモチベーションはなかなか上がりません。
それどころか、部下側が「プレッシャーをかけられているように感じる」などの理由で離職・転職してしまう可能性もあります。
人材育成をするときは、部下側の精神的・身体的なコンディションに注意し、仕事に対するモチベーションや、自社へのエンゲージメントを向上させる取り組みも、あわせて実施したほうがよいでしょう。
部下の育成を成功させるためのポイント10選
ここからは「部下の育成を成功させるためのポイント10選」を紹介します。下記ポイントのうち、自社に足りていない取り組みを導入し、人材育成に活かすとよいでしょう。
管理職への研修を実施する
部下の育成を効果的に進めるには、上司側の指導スキル・知識・育成ノウハウが必要です。一般的に指導者側には、以下のような能力が求められます。
- 部下の強みや弱み、職務適正を把握する力
- 部下と円滑なコミュニケーションをとる力
- 一人ひとりに適した教育内容と手法を検討する力
- 目標の進捗管理やアドバイスなどを行なって部下のモチベーションを保つ力
管理職への研修を行ない、部下を育成するにあたって必要なスキルや知識を身に付けましょう。
人材育成ロードマップをつくる
「人材育成ロードマップ」とは、企業の経営方針や理念、戦略などに基づき、自社が求める人材のスキルや能力を育成するための中長期的な計画のことです。
人材育成ロードマップを作成することにより、育成の手順や道筋が明確化されるため、部下と上司が目標達成に向けて計画的に取り組めるようになります。人材育成ロードマップの作成方法は、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
▼人材育成ロードマップの目的とは? 作成手順と運用のポイント
目標を立ててゴールを明確にする
部下を育てるときは、「どのような状態になれば『部下が育った』と言えるのか?」を考え、人材育成のゴールを明確にすることが大切です。目標がないと成長の実感が湧きづらいため、部下側もモチベーションを維持するのが難しくなってしまいます。
上司側からしても、ゴールがわからず終わりが見えない仕事に取り組み続けるのは、大変なことです。育成前に部下と面談を行ない、本人のキャリアプランも考慮したうえで、「何ができるようになるべきか」などの目標を明確化させましょう。
部下の現状を把握する
人材育成するときは、部下の現状を把握したうえで、中長期的な育成計画を設計しましょう。部下に対する理解が足りていない状態では、効果的な育成計画を立てられないため、指導に入る前に現状の能力・スキル・知識・経験・意欲などを確認しておくことが大切です。
適度に仕事を与えてサポートする
部下の現状確認や目標設定などが済んだら、実際に仕事を与えてみましょう。最初からいきなり責任の重い仕事を任せるのではなく、育成の段階に応じて、適切な仕事をアサインすることが重要です。また、仕事を任せたら放っておくのではなく、上司側がきちんとサポートしましょう。
ティーチングとコーチングを組み合わせる
ティーチングとは経験豊富な人(上司)が、経験のない人(部下)に自分のノウハウを伝える教育方法です。仕事に必要なノウハウを具体的かつ詳細に伝承し、最終的には部下が自力で該当の業務をこなせるよう指導します。
コーチングとは指導する側とされる側が、対話を通して信頼関係を構築し、目標達成に向けて取り組む教育方法です。部下側の習熟度によっては、自らの力で最適な答えを導き出せるように、上司側がアドバイスやヒントを与えるだけに留める場合もあります。
つまりティーチングの場合は、コミュニケーションの方向性が「上司→部下」という一方通行になり、コーチングの場合は「上司→←部下」という双方向になります。
部下を育成するときは、ティーチングとコーチングを組み合わせて実施しましょう。部下と対話してコミュニケーションをとりながら、ノウハウの伝承を進めることにより、業務への理解度や習熟度を効果的に向上させられます。
適切なタイミングで声掛けする
「部下に仕事を任せたら、そのまま放置してしまう」
「上司側からはまったく声をかけない」
このような状態では、部下が困惑してしまいます。不安感が強くなり、「この会社ではやっていけない」と退職してしまう可能性もあるので、上司側はなるべく適切なタイミングで声掛けしましょう。
常日頃から適切なコミュニケーションを意識し、部下の心理的安全性を担保しておけば、困ったときに上司へ相談しやすくなります。信頼関係が構築されていることによって、育成スピードが上がるでしょう。
指摘の仕方に配慮する
部下が何か失敗したり、間違えたりしたとき、指導の一環として誤りを指摘しなくてはならない場面もあるでしょう。時には部下を叱らなくてはいけない場面もあるかもしれません。
部下にネガティブなフィードバックをするときは、言い方に配慮しましょう。「部下の失敗を激しく叱責する」「部下の人格を否定する」など、問題ある指摘の仕方をするとハラスメントになってしまいます。
必要な指摘はきちんと行いつつ、部下の心理的負担にも配慮し、「ネガティブなフィードバックは、なるべくポジティブなフィードバックとセットで行なう」など工夫して伝えましょう。
結果とプロセスを両方とも評価する
部下を育てるときは、目標に対する進捗がどうなっているか振り返る時間を、定期的につくることが大切です。その際、部下が出した結果と、その結果に至るまでのプロセスを両方とも評価するように意識しましょう。
目標を達成できなかったとしても、新しい業務に挑戦し、部下なりに努力した点があるかもしれません。結果だけを見て評価すると、部下のモチベーション低下につながる可能性があるため、プロセスもきちんと考慮しましょう。
部下に成長を実感させる
部下に成長を実感してもらうことも重要です。人材育成をするなかでPDCAサイクルを回し、部下が自身の成長を感じられる機会をつくりましょう。
指導する側になると、つい「部下ができたこと」よりも「部下ができなかったこと」に意識が向きがちになります。しかし誰であっても、成長を実感できなければ、モチベーションを維持するのは難しいでしょう。
ポジティブなフィードバックを積極的に与えて、部下が前向きな気持ちで育成プログラムに取り組めるよう配慮しましょう。自分の成長が実感できることによって、仕事への意欲が高まり、さらなる成長につながります。
まとめ
「部下の育成を成功させるためのポイント10選」を紹介しました。紹介した10個のポイントを意識することにより、効果的な人材育成を実行できるでしょう。
また、「自社で活躍する人材を増やしたい」とお考えの場合、育成と採用を連動させることによって、人材の早期活躍につながる可能性があります。
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