リクルーティングとは? 業務内容や種類、必要なスキルなどを解説
「リクルーティング」とも呼ばれる企業の採用活動は、事業継続・拡大のために欠かせない業務です。リクルーティングには、新卒採用・中途採用・派遣社員採用などの区分があり、手法にもさまざまな種類があります。
本記事ではリクルーティングの代表的な種類や、リクルーティングに必要なスキル・経験などを詳しく解説します。「リクルーティングってそもそも何?」「リクルーティングにはどんな種類があるの?」とお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次[非表示]
- 1.リクルーティングとは?
- 1.1.リクルーティングの主な業務内容
- 2.リクルーティングの代表的な種類
- 2.1.メンバーシップ型リクルーティング
- 2.2.ジョブ型リクルーティング
- 2.3.ダイレクトリクルーティング
- 2.4.リファラルリクルーティング
- 2.5.ソーシャルリクルーティング
- 2.6.オウンドメディアリクルーティング
- 3.リクルーティングに必要なスキル・経験
- 3.1.コミュニケーション能力
- 3.2.プレゼンテーション能力
- 3.3.リクルーティング以外の人事業務経験
- 3.4.労働・採用に関わる法制度への理解
- 4.まとめ
リクルーティングとは?
リクルーティング(recruiting)は、企業の採用活動・募集活動を指す言葉です。大企業の場合は、主に人事部門や総務部門の社員が担当しています。
中小企業の場合は「人員を補充したい部署の社員」が、通常業務と並行してリクルーティングを行なうケースが多いです。昨今では、採用担当者の業務負担を軽減するため、選考プロセスの一部または全部をアウトソーシングできるサービスが増えています。
リクルーティングのアウトソーシングに興味のある方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
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リクルーティングの主な業務内容
リクルーティングの代表的な区分には、以下のようなものがあります。
新卒採用 |
高校・大学・専門学校などを卒業予定の学生を採用する |
中途採用 |
すでに社会経験・業務経験のある人材を採用する |
派遣社員採用 |
繁忙期の人員補充などを行なうため、派遣会社を経由して人材採用する |
アルバイト・パート採用 |
アルバイト・パートとして時給制で働いてくれる人材を採用する |
また、それぞれの採用で発生する主な業務内容は、次のとおりです。
- 採用戦略や採用計画の企画・立案
- 母集団の形成(採用広報や採用イベントの開催など)
- 選考プロセスの運用・推進(書類選考や面接など)
- 応募者への結果通知
- 採用関係の書類作成
- 内定者へのフォロー
- 入社後の教育・研修の準備など受け入れ準備
採用担当者の仕事内容をより詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひご覧ください。
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リクルーティングの代表的な種類
ここからは、リクルーティングの代表的な種類を6つ紹介します。新卒採用・中途採用など区分ごとに適した種類が異なるほか、募集職種や予算によっても活用すべきリクルーティング方法は変わります。下記をチェックして、自社に最適なリクルーティングの種類を見つけてください。
メンバーシップ型リクルーティング
メンバーシップ型リクルーティング(メンバーシップ型採用)とは、新卒一括採用を指して使われる言葉です。基本的に、社会経験のない学生を対象として行われるため、業務スキルや業務経験は問いません。人柄・価値観・ポテンシャルなどを重視して「企業に適した人材」を採用します。
メンバーシップ型リクルーティングのメリット
- 同時期に一括採用するため、まとまった人数を効率よく採用しやすい
- 同期入社した社員に連帯感が生まれ、部署を超えて交流しやすい
メンバーシップ型リクルーティングのデメリット
- 即戦力になれる人材の採用が難しい
- 入社した人材を育成する手間と時間がかかる
ジョブ型リクルーティング
ジョブ型リクルーティングとは、仕事内容に合わせて人材を採用する方法のこと。特定の業務経験やスキルを有した人材を採用する中途採用が、ジョブ型リクルーティングに該当します。
「業務に適した人材」を採用するための方法なので、ジョブ型リクルーティングで採用された人材は、特定業務に高度な専門性をもつスペシャリストとして育成しやすい傾向があります。
ジョブ型リクルーティングのメリット
- 任せたい業務内容に適した経験・スキルのある人材を採用できる
- 専門性の高いスペシャリストを雇用・育成しやすい
ジョブ型リクルーティングのデメリット
- 基本的に契約範囲外の業務は依頼できない
- ハイスキルな社員を育成できた場合、他社から引き抜かれる可能性がある
ダイレクトリクルーティング
ダイレクトリクルーティングは、人材を採用したい企業がスカウトメール機能などを活用して、求職者へ直接アプローチをかけるリクルーティング方法です。求人情報を掲載しているだけの状態よりも「攻めの採用活動」となるため、求める人物像に近い人材を効率よく採用できる可能性が高くなります。
ダイレクトリクルーティングについてより詳しく知りたい方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
▼ダイレクトリクルーティングとは?採用手法比較やサービスの選び方を解説
ダイレクトリクルーティングのメリット
- 自社の採用ターゲットに直接アプローチできる
- 採用ターゲットへ自社の魅力を訴求しやすい
ダイレクトリクルーティングのデメリット
- スカウトメールを作成するため、採用担当者の業務負担が増加しやすい
- 採用担当者の文章力や運用力によって、採用成功率が左右される
リファラルリクルーティング
リファラルリクルーティング(リファラル採用)とは、自社の社員や知人などから良さそうな人材を紹介してもらう方法のことです。社員の知り合いならば、人柄や能力の予測がある程度つきやすいため、「自社に適さない人材を採用してしまう」という失敗を防ぎやすいメリットがあります。
リファラルリクルーティングのメリット
- 求職者の人柄や能力が、ある程度わかった状態で採用できる
- 「紹介インセンティブ(紹介料)」以外の費用がかからないので、比較的低コストで採用できる
リファラルリクルーティングのデメリット
- 安定的・継続的に紹介をしてもらい続けるのが困難
- 社員から何人程度の人材を紹介してもらえるか、予測が立てづらい
ソーシャルリクルーティング
ソーシャルリクルーティングは、企業がSNSを使って採用を行なうこと。SNSに求人情報や企業情報を投稿して応募数の増加を図ったり、DM機能を活用して良さそうな人材に声をかけたりする採用方法です。
ソーシャルリクルーティングは、近年SNSが発達してから、徐々に活発化しています。SNSには無料で使える媒体も多いことから、運用次第でコスト削減にも役立ちます。
ソーシャルリクルーティングのメリット
- 投稿内容を工夫すれば、求人や企業情報が拡散されやすい
- DM機能などを使って求職者へ直接アプローチできる
ソーシャルリクルーティングのデメリット
- 日頃からこまめに情報発信する必要があり、担当者の業務負担が増える
- 利用者数が多い媒体では、発信した情報が埋もれやすい
オウンドメディアリクルーティング
オウンドメディアとは、「企業が自社で保有・運営するメディア」のことです。自社のメディアを使って採用活動することをオウンドメディアリクルーティングといいます。
オウンドメディアには、企業ホームページや自社の採用サイトなど、自社で保有・運営するサイト全般が含まれます。事業内容や経営ビジョン、企業文化など、自社の特徴を自由に発信して求人への応募につなげられるのが魅力です。
オウンドメディアリクルーティングのメリット
- 自社メディアであれば掲載内容に制限がないため、自社の魅力や仕事の魅力を自由に発信できる
- 求職者に自社への理解を深めてもらえる
オウンドメディアリクルーティングのデメリット
- コンテンツ制作に時間や手間がかかる
- 新しい記事を投稿するなど、継続的にコンテンツを更新していく必要がある
リクルーティングに必要なスキル・経験
続いて、リクルーティングをスムーズに行なうために必要なスキル・経験について解説します。
コミュニケーション能力
リクルーティングの担当者には、コミュニケーション能力が必要とされます。リクルーティングでは、「面接の質疑応答で応募者を見極める」「採用に関わる部署の社員と選考日程を調整する」など、他者とコミュニケーションをとらなくてはいけない機会が多く発生するからです。
コミュニケーション能力を高めるために、以下のような取り組みをするとよいでしょう。
- コミュニケーション研修を受ける
- 雰囲気のよい話し方を研究する
- 日頃から社員と会話や挨拶を欠かさないよう心掛ける
プレゼンテーション能力
リクルーティングを成功させるためには、プレゼンテーション能力も欠かせません。リクルーティングは、企業が求職者を選考するだけの活動ではなく、「企業が求職者から就職先として選ばれるための活動」でもあるからです。
採用担当者は求人の文章や面接で、自社の魅力をわかりやすく求職者へ伝え、求人への応募を集めたり、選考辞退・内定辞退を防いだりしなくてはなりません。以下のような取り組みを実施し、プレゼンテーション能力向上を図りましょう。
- プレゼンテーション研修を受ける
- 結論や要点を簡潔に話す話法(PREP法など)を練習する
- 自分が話している姿を録画し、伝わりやすい表現を研究する
リクルーティング以外の人事業務経験
リクルーティング以外の人事業務の経験や知識があると、リクルーティングをよりスムーズに遂行できるようになります。採用活動を進めるなかで、求職者から会社の人事評価制度や福利厚生制度、教育・研修制度などのさまざまな質問を受けることがあるからです。
リクルーティング以外にも、人事業務全般への理解を深め、求職者から質問されたとき的確に答えられるようにしておきましょう。
労働・採用に関わる法制度への理解
リクルーティングの担当者は、労働や採用に関わる法制度への理解を深めることも大切です。法制度をきちんと遵守しないと、求職者と思わぬトラブルが起こってしまう可能性があります。
- 労働基準法
- 職業安定法
- 男女雇用機会均等法
こういった法律のほか、厚生労働省が打ち出している「公正な採用選考の基本」なども、ひととおり頭に入れておきましょう。
まとめ
リクルーティングとは、企業の採用活動・募集活動を指す言葉です。リクルーティング担当者には、採用戦略や採用計画の立案、選考プロセスの運用、内定者へのフォローなど、多くの業務があります。
また、リクルーティングの種類は、時代とともに多様化しています。昔からよく使われているメンバーシップ型リクルーティング(新卒一括採用)に加えて、インターネットを活用したソーシャルリクルーティングなど多くのやり方があるので、自社に適したものを選ぶことが大切です。
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