ミレニアル世代とは? Z世代との違いや特徴、仕事観、採用のポイント
ミレニアル世代は、1980年頃から1990年代なかば頃に生まれた世代を指します。Y世代とも呼ばれているため、「Z世代とはどう違うの?」「ミレニアル世代特有の価値観は何?」と疑問に思う方も多いでしょう。
本記事では、ミレニアル世代とZ世代の違いや、ミレニアル世代の特徴などを解説します。ミレニアル世代の仕事観も紹介しますので、採用活動や人材育成などにお役立てください。
目次[非表示]
- 1.ミレニアル世代とは?
- 1.1.ミレニアル世代とZ世代の違い
- 2.ミレニアル世代の特徴6選
- 2.1.デジタル技術に抵抗がない
- 2.2.値観の多様性を尊重する
- 2.3.仲間意識が強く共感を求める
- 2.4.モノよりコト(体験)を重視する
- 2.5.私生活の充実を重視する
- 2.6.社会問題への関心が高め
- 3.ミレニアル世代の仕事に対する価値観
- 3.1.ワーク・ライフ・バランスを重視する
- 3.2.転職への抵抗感が少ない
- 3.3.柔軟な働き方を好む
- 4.ミレニアル世代を採用するポイント
- 4.1.多様な働き方を用意する
- 4.2.自社事業の意義を伝える
- 4.3.インターネットで情報発信する
- 5.まとめ
ミレニアル世代とは?
ミレニアル世代は、1980年頃から1990年なかば頃に生まれた世代のことです。2000年以降に成人して社会人となった世代であるため、英語のMillennium(ミレニアム=千年紀)が由来となっており、英語圏ではMillennials(ミレニアルズ)と呼ばれています。
ミレニアル世代は、Y世代と呼ばれるケースもあります。これはミレニアル世代の一世代前が、X世代と呼ばれているためです。区切り方には諸説ありますが、X世代・Y世代・Z世代は、一般的に以下のような年代で分けられています。
X世代 |
1960年代~1970年代生まれ |
Y世代 |
1980年代~1990年代半ば生まれ |
Z世代 |
1990年代後半~2000年代前半生まれ |
ミレニアル世代とZ世代の違い
ミレニアル世代は、Z世代よりもひとつ前の世代です。両者ともデジタル技術に抵抗感がなく、インターネットを駆使して情報収集するのが得意な特徴があります。
ミレニアル世代とZ世代が大きく異なる点は、購買行動の仕方や仕事観でしょう。ミレニアル世代が購買行動をとる際は「物より体験」を重視するのに対し、Z世代は「実用性やコストパフォーマンス」を重視するといわれています。
また、ミレニアル世代に理想主義的な傾向があるのに対し、Z世代は現実主義的です。Z世代の特徴や価値観は、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
▼Z世代の特徴9選|ポテンシャルを引き出す方法・NGな対応も解説
ミレニアル世代の特徴6選
ここからは、ミレニアル世代の主な特徴を6つ紹介します。
ミレニアル世代 の特徴を押さえておくと、求人や面接でどのような点をアピールするとミレニアル世代が魅力に感じやすいのかがわかるので、採用成功率を高めることが可能です。
ただし、本記事で紹介するのは、あくまでも一般的な傾向であり、すべてのミレニアル世代に当てはまるわけではありません。一般的な傾向を把握しつつも、一人ひとりの様子をしっかりと見て接することが大切です。
デジタル技術に抵抗がない
ミレニアル世代は「デジタルパイオニア」とも呼ばれています。子どもの頃にWindows95が発売されたり、インターネットが普及し始めたりした時代を過ごしている世代だからです。
物心ついた頃からパソコンや携帯電話などのデジタル機器が身近にあり、慣れ親しんできたため、ミレニアル世代より上の世代に比べると、抵抗なくIT技術を使う傾向があります。
値観の多様性を尊重する
ミレニアル世代は、子どもの頃からインターネットを通して多様な価値観を目にしているため、価値観の多様性を尊重する傾向があります。
集団よりも個を重んじており、人それぞれに価値観や考え方が違うことを受け入れる傾向があるのです。そのため「人は人、自分は自分」と考えて、同調圧力を忌避する人が多くいます。
仲間意識が強く共感を求める
ミレニアル世代は同調圧力を忌避しますが、仲間意識が強く、共感を大切にする一面もあります。インターネットが急速に普及するなかで子ども時代を過ごし、ホームページやSNSを通して情報発信・情報収集をしてきた世代であるため、「自分以外の誰かから共感される・評価される」といった状態を重視する傾向があるようです。
モノよりコト(体験)を重視する
ミレニアル世代の購買行動には、モノよりコト(体験)を重視する特徴があります。モノをたくさん所有するよりも、その商品・サービスを購入することで得られる体験のほうが重要と考える人が多いようです。
必要最低限のモノだけで暮らすミニマリストや、お気に入りのモノだけに囲まれたシンプルな暮らしを目指すシンプリストといった生活指標をもつ人もいます。
私生活の充実を重視する
ミレニアル世代には、私生活の充実を重視する傾向もあります。長時間労働や休日出勤、サービス残業といった私生活を犠牲にする働き方は避け、自分に適したワーク・ライフ・バランスが保てる職場を好みます。
社会問題への関心が高め
ミレニアル世代は、多くの社会問題や自然災害を経験してきた世代です。アメリカの同時多発テロ・リーマンショック・東日本大震災・大型台風や水害など、さまざまな問題が起こるなかで学生時代を過ごして社会人となったため、社会問題への関心が高い傾向にあります。
ミレニアル世代の仕事に対する価値観
続いて、ミレニアル世代の仕事に対する主な価値観を3つ紹介します。あくまでも一例ではありますが、傾向として把握しておきましょう。
ワーク・ライフ・バランスを重視する
前述したように、ミレニアル世代は私生活の充実を重視します。自分にとって最適なワーク・ライフ・バランスをで働ける仕事がしたいと考える人が多いため、以下のような職場環境は忌避されやすいでしょう。
- 休日出勤が多発する
- 休日に上司などからよく連絡がくる
- サービス残業などの長時間労働が当たり前になっている
転職への抵抗感が少ない
転職への抵抗感が比較的少ないことも、ミレニアル世代の仕事観のひとつです。ミレニアル世代にはワーク・ライフ・バランスを重視し、多様性を尊重する価値観のある人が多くいます。
そのため業務内容や、職場の人間関係などが「自分に合わない」と感じた場合に、転職や起業をして、働く環境を変えようと試みる傾向があるのです。
ちなみに、新卒で入った会社を3年以内に退職した人を指す「第二新卒」という言い方は、ミレニアル世代が就職活動を始めた辺りの時期から広まりました。当時から転職への抵抗が少なく、柔軟に働き方を変えていた様子が感じられます。
柔軟な働き方を好む
ミレニアル世代は、柔軟な働き方を好みます。従来通りの「同じ会社で働き続けて昇進し、定年退職まで勤めあげる」という働き方ではなく、転職をしたりフリーランスとして起業したりして、自分に最適な働き方を求める傾向があるのです。本業のほかに副業(複業)をして、スキルアップを目指す人もいます。
ミレニアル世代を採用するポイント
上記で紹介してきたミレニアル世代の特徴や仕事観を踏まえて、「ミレニアル世代を採用するときのポイント」を3つ解説します。
多様な働き方を用意する
ミレニアル世代には「私生活を充実させたい」「自分に最適なワーク・ライフ・バランスで働きたい」と考える傾向があります。
そのため、多様な働き方ができる職場環境を整えておくと、ミレニアル世代の人材を惹きつけられる可能性が高くなります。
- 副業(複業)を許可する
- フレックスタイム制を導入する
- 在宅勤務や時短勤務を柔軟に選べるようにする
- 独自の休暇制度を設けて取得しやすい環境を整える
上記のような柔軟に働ける体制を構築し、対外的にアピールするとよいでしょう。
自社事業の意義を伝える
ミレニアル世代には、モノよりもコト(体験)を重視する人が多いため、「自分にとって特別な体験ができる仕事」を求める傾向があります。
ミレニアル世代の人材を採用したいときは、求人の文面やホームページなどで、自社が展開する事業の社会的な意義をアピールし、仕事を通して「特別な体験や価値ある体験」ができることを訴求しましょう。体験を重視するミレニアル世代の心に響き、応募が集まる可能性があります。
事業を展開するうえでの理念なども掲載しておき、それらに共感したミレニアル世代の人材から応募が集まれば、早期離職防止にもつながるでしょう。
なお、早期離職の防止対策については、以下の記事で詳しく解説しています。ミレニアル世代以外の人材にも当てはまる対策を紹介していますので、ぜひご確認ください。
▼採用ミスマッチの理由とは? 早期離職を防ぐための4つの対策
インターネットで情報発信する
ミレニアル世代は、デジタルパイオニアとも呼ばれており、インターネットに慣れ親しんだ世代です。求職活動にもWeb媒体を活用している人が多いので、自社の情報や仕事の情報をインターネットでしっかり発信しましょう。
インターネットを通して発信した情報が、ミレニアル世代の目に留まったとき、「自分に適した働き方ができそうだ」「自分が理想とする体験を得られそうだ」と感じられれば、求人の応募を増やせる可能性があります。
まとめ
ミレニアル世代とZ世代の違いや、ミレニアル世代の特徴、仕事観などを解説しました。ミレニアル世代には、「ワーク・ライフ・バランスを重視する」「多様な価値観を尊重する」などの特徴があります。
柔軟な働き方ができる環境を整え、求人や自社サイトなどでアピールすると、ミレニアル世代の人材を惹きつけられる可能性が高くなるでしょう。
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