【面接官向け】面接の流れ｜入室から退室までの流れと質問例

採用面接は「応募者が自社に適した人材かどうか見極める」「企業と求職者がコミュニケーションをとって相互理解を深める」などの役割がある重要な場です。
 
本記事では採用担当者向けに、面接の一般的な流れを徹底解説。応募者の入室から退室までの流れと、よくある質問例を紹介します。
 
企業の採用担当者になり、「面接をどんな流れで進めればよいのかわからない」「どんな質問をすればよいのか知りたい」とお悩みの方は、ぜひ本記事を面接にお役立てください。

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一般的な面接の流れ

一般的な面接の流れは、以下のとおりです。

1. アイスブレイク
2. 面接官による企業や求人への説明
3. 応募者の自己紹介・自己PR
4. 面接官から応募者への質疑応答
5. 応募者から面接官への逆質問に回答
6. クロージング

面接の流れは企業により異なります。一次面接から最終面接までの選考段階によって、流れを変えている企業もあるでしょう。
 
面接をスムーズに進められるか不安な場合は、ひとまず上記の流れに沿って進めていけば問題ありません。一般的によくある流れであれば、応募者も進め方の予測がつきやすく、安心感をもって面接にのぞめるでしょう。

面接各項目の流れと質問例

ここからは、面接の項目別に流れと質問例を詳しく解説します。
 
▼より多くの質問例を知りたい方は、見極め項目別の質問集「面接質問集120選」をご覧ください。以下より無料でダウンロードいただけます。

入室・アイスブレイク

応募者が入室して着席したら、すぐに質疑応答を始めるのではなく、アイスブレイクの時間をとりましょう。アイスブレイクとは、緊張をほぐすために行なうコミュニケーションのことです。
 
アイスブレイクの時間をしっかりとることで面接の場が和み、応募者の緊張がほぐれて話しやすくなります。その結果、面接のなかで本音を引き出しやすくなるため、応募者を見極めやすくなる効果があります。

▼アイスブレイクの例

• 今日は暑い（寒い）ですね
• 会場までは電車で来られたのですか？
• 当社に来るまでに道に迷ったりはしませんでしたか？

面接官による企業や求人についての説明

アイスブレイクを終えたら、会社概要や事業内容、求人についての説明をひと通り行ないましょう。
 
面接は企業側が応募者の適性を見極めるだけでなく、応募者が企業を「自分に適しているか」「自分の望む働き方ができるか」などの観点から見極める場でもあります。お互いの認識をすり合わせて、ミスマッチが起こらないようにすることが大切です。
 
面接で業務などの認識を応募者とすり合わせておけば、採用後に「予想していた仕事内容と違った」といった理由で早期退職されるリスクを防げます。
 
また、応募者に安心感をもってもらうため、面接官の名前や所属部署、普段の仕事内容など、面接官の情報も開示しておきましょう。
 
▼企業や求人についての説明で話す内容の例

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応募者の自己紹介・自己PR

つぎに応募者から自己紹介・自己PRをしてもらいます。応募者の自己紹介では、以下のような項目を確認しましょう。

• 履歴書や職務経歴書などの応募書類と相違がないか
• 自分の経歴を順序立てて論理的に話せるか
• 求人の内容に適した自己アピールができるか

 
▼自己紹介・自己PRでの質問例

• これまでの経歴を踏まえて、簡単に自己紹介をお願いします
• これまでの業務経験や実績を教えてください
• 1～2分程度で自己PRをお願いします
• あなたの長所・短所を教えてください

面接官から応募者への質疑応答

応募者の自己紹介・自己PRを終えたら、質疑応答に進みます。自社に適した人材かどうか見極めるため、さまざまな角度から応募者を深掘りできる質問を行ないましょう。項目別の質問例を紹介しますので、面接時にご活用ください。
 
なお、中途採用の面接で使いやすい質問例を知りたい方は、こちらの記事に質問55選を記載しています。あわせてご覧ください。
 
▼中途採用の面接で使える質問55選｜NG質問や見極めるポイントも解説

退職理由・転職理由

まず、差支えのない範囲で前職の退職理由や、転職理由を聞いていきます。応募者にとってはやや話しにくいと感じる項目かもしれませんが、「自身の考えを筋道立てて論理的に話せるか」「退職理由・転職理由は客観的に納得できる内容か」などを確認しましょう。

 
▼退職理由・転職理由の質問例

• 差し支えなければ、前職を退職された理由を教えてください
• 前職の不満点をどのように解消しようとしましたか？
• なぜ転職しようという考えに至ったのでしょうか？
• 前職での成功体験／失敗体験を教えてください
• 転職を通して成し遂げたい目標はありますか？

志望動機

志望動機を質問するときは、「退職理由・転職理由との一貫性があるか」「自社の仕事への熱意や興味関心がきちんとあるか」などをチェックしましょう。

 
▼志望動機の質問例

• 当社の求人に応募した理由を教えてください
• 当社を魅力的だと感じた理由を教えてください
• なぜ同業他社ではなく、当社の求人に応募したのですか？
• 当社の求人に興味をもった理由やきっかけは何ですか？
• 当社へ入社したあと、やってみたいことはありますか？

職務適性

職務適性を見極めるコツは、「応募者が自社で募集するポジションに合うスキル・業務経験・考え方などをもっているか」確認できるような質問をすることです。
 
たとえば営業の経験者を募集する場合、ひと言で“営業”といっても、営業には訪問営業やテレアポ営業など、複数の業務内容があります。自社で募集する営業が訪問営業ならば、「前職で1日に何件訪問していたのか」「訪問先の顧客と信頼関係を築く工夫」などを聞くと職務適性を判断しやすいでしょう。
 
上記とは異なり、自社で募集する営業がテレアポ営業の場合は、「前職で1日に何件電話していたか」「テレアポで顧客に話を聞いたもらうための工夫」などを質問し、応募者の職務適性を評価するのがおすすめです。

 
▼職務適性の質問例

• 前職ではどのような業務を担当されていましたか？
• 培ってきたスキルや業務経験を当社でどのように活かしたいですか？
• 経験のない業務を行なうとき、どのように技術を習得しますか？
• ○○の業務を行なううえで工夫していたことは？
• ○○の業務を遂行するスキルは、どのように習得しましたか？

性格・価値観

業務に関することだけでなく、応募者の性格や価値観を深掘りできる質問も行なっていきます。応募者の内面を掘り下げて、「自社の社風に馴染みそうか」「企業理念やビジョンに適した人材か」などを評価し、自社の文化とのミスマッチを予防しましょう。

 
▼性格・価値観の質問例

• 周りの人たちからはどんな性格だと言われますか？
• 今まで悩んだりしたとき、どのように乗り越えてきましたか？
• 今までの人生でもっとも努力したことは何ですか？
• あなたにとって仕事とは？
• あなたが就職先を選ぶうえで重要視することは何ですか？

他社の選考状況

応募者が他社の求人にも応募していて、選考が自社と同時に進んでいる場合があります。他社の選考状況や、応募者のなかでの優先順位などを確認し、競合より先に内定を出して人材を逃さないようにしましょう。

 
▼他社の選考状況の質問例

• ほかに選考を受けている企業はありますか？
• どのような会社の選考を受けていますか？
• 複数の内定をもらった場合、何が内定承諾の決め手になりますか？
• 複数の内定をもらった場合、当社にご入社いただける可能性はどのくらいですか？

雇用条件の確認

質疑応答の最後に、雇用条件を確認しましょう。業務内容・労働環境・待遇などへの確認を改めて行なうことで、応募者の合意を得るとともに、入社後のギャップを軽減させる目的があります。

 
▼雇用条件の確認の質問例

• 月に〇時間程度の残業があるかもしれませんが、問題ありませんか？
• 入社は〇月からとなりますが、よろしいですか？
• 求人に記載の給与や休日日数などに問題はありませんか？
• 業務内容のなかに○○や△△も含まれていますが、対応可能でしょうか？
• 他部署への異動や転勤が発生する可能性がありますが、よろしいでしょうか？

応募者から面接官への逆質問に回答

面接官から応募者への質疑応答を終えたら、次は応募者からの逆質問を受け付けて回答します。逆質問に回答するときは、次の3点を意識して答えましょう。

• 専門用語などは使わずにわかりやすく答える
• あいまいな回答は避けて、正直にはっきりと答える
• 自社で働くメリットや自社の魅力を盛り込んで回答する

 
応募者が「この企業で働きたい！」と思えるような回答を心掛けましょう。

 
▼逆質問をうながす例

• 何かご質問はありますか？
• 当社について気になることはありますか？
• 入社するにあたり、疑問点や不安点はありますか？
• 最後に何か確認しておきたいことはありますか？

クロージング・退室

最後に、面接のクロージングを行ないます。クロージングでは、応募者へ以下の内容を伝えましょう。

• 面接に参加してくれたお礼
• 合否結果を通知する日程と方法
• 今後の選考の流れと日程（一次面接などで選考がまだ続く場合） 

また、応募者が退出するときは、きちんと挨拶を行なってお見送りします。面接官の対応の良し悪しによって選考辞退・内定辞退されてしまう場合があるので、最後まで誠実な対応を心掛けましょう。

 
▼クロージングの例

• 本日は面接にお越しいただき、ありがとうございました。最後に何かご質問はございますか？
• 本日は面接にお越しいただき、ありがとうございました。最後に何か言い残したことや、聞いておきたいことがあればお願いします
• 選考結果は〇日までにメール／お電話にて通知いたします。今後の流れは結果通知の際にお伝えしますので、ご確認をお願いいたします

まとめ

採用面接は一般的に、以下のような流れで行われます。

1. アイスブレイク
2. 面接官による企業や求人への説明
3. 応募者の自己紹介・自己PR
4. 面接官から応募者への質疑応答
5. 応募者から面接官への逆質問に回答
6. クロージング

面接は企業側が求職者を見極めると同時に、求職者が企業を評価する場でもあります。誠実な対応と早めの結果通知を心掛けて、競合他社と同時に選考が進んでいる場合にも、人材を逃さないよう注意しましょう。

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