採用ブランディングで差別化を実現! 目的や進め方、注意点を解説
現在、インターネットやSNSの普及によって、求職者が応募先の企業を手軽に比較検討できるようになりました。そうしたなか、待遇面での差別化が難しい企業や、画一的な採用アプローチを行っている企業では、求職者の目にとまりにくくなっています。
そこで、競合他社との差別化を図り、自社とマッチする人材の母集団を形成するために必要なのが、採用ブランディングです。採用ブランディングに取り組むことで、企業における付加価値の創出や入社意欲の向上が期待できます。
人事・採用部門では「採用ブランディングをどのように進めればよいか」「取り組む際の注意点を理解しておきたい」とお考えの方もいるのではないでしょうか。
この記事では、採用ブランディングの目的や取り組み方法、注意点について解説します。
目次[非表示]
- 1.採用ブランディングの目的
- 2.採用ブランディングを進める方法
- 2.1.①採用ターゲットを明確化する
- 2.2.②自社を客観的に分析する
- 2.3.③採用コンセプトを設定する
- 2.4.④アプローチ内容・媒体を決定する
- 3.採用ブランディングに取り組む際の注意点
- 4.まとめ
採用ブランディングの目的
採用ブランディングとは、求職者に自社の経営理念や社風、働くうえでの魅力などを戦略的に発信して、求職者のファン化につなげるマーケティング手法です。
近年では、人材不足によって企業の人材獲得競争が激しくなっており、自社が求める人材を確保するには、競合他社にはない魅力や付加価値をアピールすることが求められます。競合他社との差別化を図り、自社にマッチする人材の応募・採用につなげるためには、採用ブランディングが欠かせません。
採用ブランディングを行うことで、自社のイメージ向上や共感・信頼の醸成につながり、自社とマッチする人材からの応募が期待できます。また、企業の理念・価値観などを深く理解してもらったうえで応募してもらえるため、採用のミスマッチやカルチャーギャップを防ぐことにもつながります。
採用ブランディングを進める方法
採用ブランディングを行う際は、採用ターゲットに応じたコンセプトや訴求方法を検討することが重要です。
①採用ターゲットを明確化する
自社が求める人材に合ったブランディング施策を検討するには、採用ターゲットを明確にする必要があります。
即戦力人材による組織力の強化など、採用活動を行う目的を踏まえて、自社の理念や社風にマッチする架空の人物像(ペルソナ)を設定することがポイントです。
ペルソナ設定では、必要なスキルや経歴をはじめとした内容を掘り下げておくと、その後の施策を検討しやすくなります。
▼ペルソナ設定の例
要素 |
具体例 |
属性(年齢・性別・居住地・学歴・職歴) |
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会社・仕事に求めること |
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趣味嗜好・ライフスタイル |
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人間関係の持ち方 |
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行動・思考のパターン |
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②自社を客観的に分析する
採用ブランディングの具体的な施策やコンセプトを検討する際は、自社を客観的に分析することが重要です。
採用市場での立ち位置や競合他社と比較した際の自社の強み・弱みを洗い出すことで、採用ターゲットのニーズ・訴求ポイントを整理できるようになります。客観的な立場から自社を分析するには、フレームワークを活用することが有効です。
▼自社分析に活用できるフレームワーク
- 3C分析
- SWOT分析
- 4C分析 など
なお、採用活動に活用できるフレームワークについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
③採用コンセプトを設定する
人事・採用部門で採用ブランディングの方向性を統一させるために、採用コンセプトを設定することも必要です。
採用コンセプトが明確でない場合、採用ターゲットにマッチしないコンテンツになったり、イメージにばらつきが生じたりします。
コンセプトを設定する際は、経営理念や社風、将来のビジョンなどを踏まえて、採用ターゲットに向けた自社のイメージを具体化させることが大切です。
その際、自社が伝えたいことではなく、採用ターゲットの興味関心を惹くような言葉で自社の魅力・強みを表現することがポイントとなります。
▼採用コンセプトの設定例
項目 |
具体例 |
経営基盤 |
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企業理念・ビジョン |
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事業内容 |
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業務の特徴 |
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人材 |
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成長・キャリア |
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企業文化 |
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④アプローチ内容・媒体を決定する
コンセプトを決定したあとは、具体的にどのように訴求していくか、採用ターゲットへのアプローチ内容・媒体を検討します。
採用ブランディングに活用できる媒体には、以下が挙げられます。
▼採用ブランディングに用いる媒体
- 求人サイト
- 自社採用サイト
- SNS
- 会社説明会 など
①で決定した採用ターゲットと親和性の高い媒体を選び、採用コンセプトに沿ったコンテンツを作成することがポイントです。
また、強みや魅力を分かりやすく伝えるために、掲載するコンテンツを充実させることも欠かせません。例えば、求職者に自社の強み・魅力を伝えるコンテンツには以下が挙げられます。
▼採用ブランディングに有効なコンテンツ
- 画像・動画を取り入れたコンテンツ
- インタビュー形式のコンテンツ
- 代表者からのメッセージを含むコンテンツ など
なお、企業理解を深めてもらい、入社後のイメージのギャップを防ぐには、正直かつ詳細な仕事情報を開示することが必要です。こちらの記事では、正直・詳細な仕事情報によって採用数が3倍以上になった事例を紹介しています。
採用ブランディングに取り組む際の注意点
採用ブランディングに取り組む際は、以下の2点に注意が必要です。
▼取り組む際の注意点
- コンテンツに一貫性を持たせる
- 効果検証を実施する
求職者に訴求するコンテンツの方向性にばらつきがあると、採用のコンセプトや企業の思いが伝わりにくくなるおそれがあります。
採用ブランディングを通して、自社のイメージを確立させてファン化につなげるためには、コンテンツの内容に一貫性を持たせる必要があります。
また、企業イメージを浸透させるには、中長期的な情報発信を行うとともに、効果検証を行い、採用ターゲットや訴求方法を見直していくことが重要です。
まとめ
この記事では、採用ブランディングについて以下の内容を解説しました。
- 採用ブランディングの目的
- 採用ブランディングを進める方法
- 取り組む際の注意点
採用ブランディングは、企業の価値を高めて、競合他社との差別化や自社にマッチする人材確保につなげるための重要な取り組みの一つです。
ブランディングの施策を検討する際は、採用ターゲットを明確にして自社分析を行い、採用コンセプトを設定してアプローチの内容・媒体を選定していく必要があります。
また、採用ターゲットに自社の強み・魅力を伝えるには、求人広告のコンテンツを充実させることもポイントです。「求人で自社の魅力を最大限アピールしたい」「求人で競合他社と差別化を図りたい」とお考えの方は、ぜひ『エン転職』にご相談ください。
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