協調性がある人を採用するには? 特徴や見極め方法を解説
自社に協調性がある人を採用すると、「社内のコミュニケーションが円滑化し、業務をスムーズに遂行できる」などのメリットが得られます。協調性がある人を採用したい場合は、その特徴を理解し、当てはまる人材を見極めることが大切です。
本記事では協調性がある人の特徴と、その見極め方について詳しく解説します。「協調性がある人を確保したい」とお考えの方は、ぜひ本記事を採用選考にお役立てください。
目次[非表示]
- 1.そもそも「協調性」とは?
- 1.1.コミュニケーション能力との違い
- 1.2.企業において協調性が重要な理由
- 1.3.協調性がある人を採用するメリット
- 2.協調性がある人に共通している特徴
- 2.1.相手の意見を素直に受け止めて尊重できる
- 2.2.観察力や洞察力に優れている
- 2.3.周囲をフォローし、協力して物事を推進できる
- 2.4.物事の言語化や説明が得意である
- 2.5.建設的な意見交換ができる
- 3.協調性がない人に共通している特徴
- 3.1.集団行動やチームプレーが苦手
- 3.2.他人の意見を尊重できない
- 3.3.融通が利かず柔軟性に欠ける
- 3.4.非建設的な意見を述べてしまう
- 4.協調性がある人を見極める方法
- 4.1.面接で協調性が見極められる質問を行なう
- 4.2.グループ面接・グループディスカッションを行なう
- 4.3.適性検査を活用する
- 5.まとめ
そもそも「協調性」とは?
「協調性」とは、立場や価値観の違いにとらわれず、さまざまな人とコミュニケーションを円滑にとり、協力し合える性格特性を指す言葉です。協調性がある人は、自分とは異なる意見をもつ人とも良い関係性を保ち、スムーズな話し合いを行なうことができます。
コミュニケーション能力との違い
協調性と似ている性格特性に「コミュニケーション能力」があります。コミュニケーション能力は主に、自分の意見を的確に他人へ伝えたり、他人が話している内容を正確にとらえたりする能力を指す言葉です。
ニュアンスは似ていますが、協調性はコミュニケーション能力を活かして、円滑に意見交換を行ない、物事を遂行していく力を指します。コミュニケーション能力と協調性には相互関係があるため、コミュニケーション能力が高い人は、協調性も高い傾向にあります。
企業において協調性が重要な理由
近年多くの企業で協調性が重要視されている理由は、企業が複数人で形成される組織であり、業務遂行に「他人との協力」が欠かせないからです。業務遂行にあたり他人と意見をすり合わせる場面が多いため、協調性が低く個人プレーを得意とする人材よりも、協調性が高く意見交換を得意とする人材の方が、高い実績を残しやすいでしょう。
また、協調性がある人はコミュニケーション能力だけでなく、共感力・理解力・柔軟性にも長けている傾向があります。協調性の高い人が集まると、お互いに意見を言いやすい良好な人間関係を築けるため、風通しの良い組織を形成できるでしょう。
協調性がある人を採用するメリット
協調性がある人を採用することには、以下のようなメリットがあります。
- 組織内のコミュニケーションが円滑になる
- 組織内の役割分担を的確に行なえる
- 適切な意見交換を行なって業務をスムーズに遂行できる
協調性がある人を採用すると、企業内のコミュニケーションが円滑になります。その結果、業務遂行にあたり適切な役割分担を行ない、意見交換しながらスムーズに物事を進められるでしょう。業務遂行が円滑になると、企業の生産性向上にもつながります。
協調性がある人に共通している特徴
ここからは、協調性がある人に共通している特徴を5つ紹介します。協調性がある人を採用したい場合は、以下に当てはまる人材を確保するとよいでしょう。
相手の意見を素直に受け止めて尊重できる
協調性がある人は、相手の意見を素直に受け止めて、尊重しながら話し合いを進められます。たとえ自分の考えが相手と異なっていたとしても、一方的に意見を押し付けることはありません。
持ち前の共感性や理解力を活かし、相手の考え方・感情・立場などをくみ取りながら、話し合いをスムーズに進めようと努められる傾向があります。
観察力や洞察力に優れている
協調性がある人は、理解力や共感性のほかにも、観察力や洞察力に優れている傾向があります。一緒に働いているメンバーの様子を見て、周囲の状況を冷静に把握し、チーム内における雰囲気の変化をしっかりと察知します。
そのため「この状況で自分にできることは何か」を前向きに考え、組織にとって必要な役割を積極的にこなせるでしょう。観察力や洞察力があるため、物事を先読みして行動するのが得意なケースが多いのも特徴です。
周囲をフォローし、協力して物事を推進できる
前述したように、協調性がある人は観察力・洞察力に長けている傾向があります。そのため周囲の様子を観察し、困っていることや悩んでいることがあれば声をかけ、適切にフォローできるのです。
また、協調性がある人はコミュニケーション能力も持ち合わせている可能性が高いため、チームメンバーへの声のかけ方や、フォローの仕方にも適切な配慮ができます。相手の立場や状況に配慮し、チームワークを大切にしながら適宜協力して、物事を推進できるでしょう。
物事の言語化や説明が得意である
協調性がある人は、物事の言語化や説明が得意です。何かトラブルが生じた際にも、冷静に状況を説明し、その時自分が考えたことや感じたことをわかりやすく、なおかつ相手に配慮しながら言語化できます。協調性がある人同士で報告や話し合いを進めると、スムーズにトラブルを解消できるでしょう。
また、物事の言語化や説明が得意な人は、伝達能力にも長けている傾向があります。同じような問題を起こさないためにはどうすればよいか、トラブル防止策を円滑に話し合って立案し、ほかのチームにもしっかりと共有できるでしょう。
建設的な意見交換ができる
協調性がある人は相手の意見を尊重するため、建設的な意見交換ができます。誰かの意見を頭ごなしに否定したり、意見の内容よりも「言った人のことが好きか嫌いか」に焦点を当てて相手を責めたりはしないため、非建設的で無駄な議論を避けられます。
また、相手と自分の意見が異なるときも言い方に配慮できるため、言葉が荒いことによる不要な衝突を避けて、前向きに議論を進められるでしょう。
協調性がない人に共通している特徴
続いて、協調性がない人に共通している特徴を4つ解説します。協調性がある人を確保したい場合は、採用選考の際、以下の特徴に当てはまる人材は避けた方がよいでしょう。
集団行動やチームプレーが苦手
協調性がない人は個人プレーを重視し、集団行動やチームプレーを苦手とする傾向があります。「他人の様子を見ながら、チームに貢献できる行動をする」ということに苦手意識があり、「自分だけで行動した方が楽・1人でやった方が成果を上げられる」と考えている傾向があるのです。
個人の力だけで完結する仕事ならば、個人プレーでも問題ありません。しかし、企業の中でチームとして業務を遂行しなくてはいけない場合、協調性の低い人がいると、トラブルの元になる恐れがあるでしょう。
他人の意見を尊重できない
協調性がない人は、他人の意見を尊重するのがあまり得意ではありません。他人の意見を反射的にに否定したり、自分の意見を無理やり押し通そうとしたりする傾向があるため、チーム内の人間関係が悪化する可能性があります。
融通が利かず柔軟性に欠ける
融通が利かず、柔軟性に欠ける傾向があるのも、協調性がない人の特徴です。協調性がない人は、他者の意見を傾聴して尊重する姿勢があまりないため、自分とは異なる意見を素直に受け入れることが難しくなります。
そのため、自分の意見や考えを状況に合わせて柔軟に変えることも難しいのです。業務遂行に問題が生じた際、ベストな解決方法を導き出すのが困難となる可能性があります。
非建設的な意見を述べてしまう
協調性がない人には、建設的な意見交換をするのが苦手な人も多いものです。相手が意見した内容を「業務遂行に適しているか否か」ではなく、自分の好みで判断して否定するなど、話し合いの最中に非建設的な言動をする傾向があります。
また、自分とは異なる意見が上がった際に、両方の主張の良い部分を取り入れて、より良くなるようにすり合わせることも難しいでしょう。意見の言い方に配慮ができず、人間関係の摩擦を強めてしまうケースもあります。
協調性がある人を見極める方法
協調性がある人とない人の特徴をそれぞれ解説しました。ここからは、協調性がある人を見極める方法について、詳しく見ていきましょう。
面接で協調性が見極められる質問を行なう
協調性は書類審査で見極めるのが大変難しいため、面接で見極めるのがおすすめです。採用面接のときに、協調性が見極められる質問を行ないましょう。
応募者の協調性を見極めたいときは、過去にチームで活動した体験や、意見が異なる人にどう接するかなどを質問し、他者との関わり方を深掘りします。たとえば、以下のような質問をするとよいでしょう。
- 過去にチームで何かを成し遂げた経験はあるか
- 自分と違う意見をもつ人がいた場合、どのように調整するか
- 仕事の報連相で心がけていることは何か
- チームの中でどのような役割になることが多いか
このほか、見極めたい項目別に使える面接質問集を、以下より無料でダウンロードしていただけます。協調性だけでなく、主体性やコミュニケーション能力の有無など、応募者の内面を見極めるために役立ちますので、ぜひご活用ください。
▼見極めたい項目別 面接質問集120選
グループ面接・グループディスカッションを行なう
採用選考にグループ面接やグループディスカッションを取り入れるのもおすすめです。応募者同士でコミュニケーションをとったり、ほかの応募者の話を聞いたうえで発言したりする機会を設け、どのような言動をするか観察しましょう。
グループ面接は1つの質問に対し、複数人の応募者が回答します。自分と異なる意見が出たときに「他人の考えを尊重しつつ、言葉を選んで自分の意見もしっかり主張する」という姿勢を見せた人は、協調性があるといえるでしょう。
グループディスカッションは、応募者に正解のない抽象的なテーマを与え、複数人で話し合って解決策や結論を出してもらうものです。話し合いを進めるなかで、「他人の意見に傾聴の姿勢を見せる」「意見が衝突したとき、前向きにすり合わせようと試みる」などの言動を見せた人は、協調性が高い可能性があります。
適性検査を活用する
「面接やグループディスカッションで応募者を見極めるのは難しい…」と感じる場合は、エン・ジャパンの適性検査「TALENT ANALYTICS」を活用するのがおすすめです。
適性検査は、目に見えない性格特性を数値的に可視化してくれる便利なツール。いくつかの質問に回答するだけで、協調性や対人調和力、好感表現力(感じの良さを意図的に表現する力)などのレベルを数値化できます。
適性検査の結果はグラフ化されるので、応募者を比較しやすく、どの人材がより自社に適しているか選考する際に役立ちます。「TALENT ANALYTICS」については以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
▼エン・ジャパンの適性検査「TALENT ANALYTICS」とは?人材の見極めで悩む方、必見!
まとめ
協調性とは「立場や意見の違いにとらわれず、さまざまな人とコミュニケーションを円滑にとり、協力し合える性格特性」を指す言葉です。協調性がある人を採用すると、社内のコミュニケーションが円滑になり、業務遂行がスムーズになるなどのメリットがあります。
また協調性がある人には、「相手の意見を尊重できる」「物事の言語化・説明が得意」「洞察力・観察力に優れていて周囲と協力できる」などの特徴があります。面接でチーム内での振る舞い方を質問したり、適性検査を活用したりして、応募者の協調性を見極めましょう。
また、「協調性がある人からの応募を集めたい」とお考えの場合は、『エン転職』を利用するのがおすすめです。『エン転職』は1000万人の会員を保有する、日本最大級の中途採用向け求人サイトです。
『エン転職』では、求人にあえて「仕事の厳しさ」「向いていない人」という項目を設けて、早期離職の防止や入社後のミスマッチの軽減を行なっています。
「向いていない人」の項目に協調性がない人の特徴を記載することで、応募の段階から協調性がない人をふるいにかけ、「協調性がある人からの応募」を集めやすくなります。
さらに「仕事の厳しさ」の項目で、あらかじめ仕事の厳しい側面を求人上で伝え、「それでも働きたい!」と思わせる意欲を醸成。こうした取り組みにより、エン転職経由の入社者の定着率・活躍率は格段に高いとご好評いただいております。
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