採用につながる求人票の作り方徹底解説【OK例&NG例あり】
リーズナブルに採用を行ないたい時の強い味方「ハローワーク」。実は、お仕事情報を掲載する「求人票」の書き方次第で、応募効果は大きく変わるのです。
ここでは、はじめて求人票を作る際に知っておきたい基本知識や、応募を集めるために工夫したいポイント、絶対に避けたほうがいいNG例などを解説します。
▼コピー&ペーストで応募が増えるハローワークの求人テンプレートを公開中▼
POINT
本記事では「採用につながる求人票の作り方」をご紹介しておりますが、あくまで解決策の一部でしかありません。採用できない原因は様々であり、1社1社、見極めていく必要があります。
採用が上手くいかないときは、エン転職にご相談いただけますと幸いです。採用を成功させる方法を一緒に考えます。エン転職を利用するか否かは、その後にご判断いただければと思います。本記事でご紹介しているノウハウ以外にも様々な情報を提供できますので、まずはお気軽に下記のお問い合わせ窓口にご連絡ください。
目次[非表示]
- 1.求人票とは?
- 2.求人票で最低限書かないといけないことは?
- 3.【絶対NG】求人票に書いてはいけないことは?
- 4.求職者が求人票で見ている部分、ベスト4
- 4.1.仕事内容
- 4.2.就業場所
- 4.3.賃金
- 4.4.休日
- 4.5.労働条件以外で気にしている部分
- 5.応募が集まる求人票にするポイント
- 6.求人票の書き方で、応募数は変わる
- 7.それでも効果が出ないのであれば、エン転職にご相談を!
- 8.エン転職の導入事例
- 9.まとめ
求人票とは?
厚生労働省が管轄する全国のハローワークや自社HP等で求人を掲出する際に必要となる「求人票」。企業情報や募集する職種の仕事内容、条件等が書かれており、求職者が応募を決める際の大切な情報源です。
例えばハローワークを利用する場合、求人票のフォーマットが決まっています。そのため、他社との差別化が難しいという側面も。限られたスペースの中でわかりやすく、最大限に仕事の魅力を伝えることが大切です。
▼コピー&ペーストで応募が増えるハローワークの求人テンプレートを公開中▼
求人票で最低限書かないといけないことは?
2018年1月1日に施行された職業安定法の改正により、求人票でより具体的な労働条件の明示が求められるようになりました。
従来の記載項目に含まれていた「業務内容」や「契約期間」、「給与」等の待遇に関する条件に加え、「試用期間」、「固定残業代」や「裁量労働制適用の有無」等も明示が必要です。
また、募集を開始してから労働契約締結までの間に労働条件の変更があった場合、すみやかに求職者に知らせることが義務づけられるなど、より配慮の行き届いた求人票作成・採用活動が求められています。
【絶対NG】求人票に書いてはいけないことは?
求人票はフォーマットが決まっていますが、労働条件等を記載する際には守らなければならないポイントがあります。求職者に誤解を与えたり、就職差別につながったりするような表記は避けなければなりません。
こうしたポイントを守らない場合、応募効果に影響が出ることもちろん、ハローワーク等では求人票の申請自体が通らない場合も。
要点さえ押さえれば難しくありませんので、ぜひ参考にしてみてください。
性別の限定
労働者を性別による差別から守るために制定された「改正男女雇用機会均等法」。求人票作成・採用活動を行なう際にはこの法律にのっとり、性別によって労働機会・環境等が制限されるような表現は避ける必要があります。
具体的には、どちらか一方の性に限定して呼びかけるような記載をしたり、性別により雇用条件を変えて募集を行なったりすることはできません。
【NG例】
・特に女性を歓迎します。
・男性は自宅からの通勤者のみを募集します。
・男子は面接のみ、女子は別途筆記試験を行ないます。 など
年齢の制限
出生率の低下、労働人口の減少といった時代背景、また中高年・年長のフリーター層等に対する年齢による就職差別が問題になっていることから、年齢を選考基準に据えてはならないと法律で定められています(一部例外を除く)。選考では、その人自身の技術や経験、人柄等から合否を判断するようにしましょう。
また、若年層の長期キャリア形成を目的とする場合や、自社の定年年齢を上限とする場合など、例外的に年齢制限をかけて募集を行なうことができるケースもあります。年齢を制限した募集を行ないたい場合は、例外事由にあたるかどうかをしっかりと確認することが大切です。
【NG例】
・肉体労働のある仕事なので「40歳以下」を採用します。
・若者向けのブランドを扱うため、30歳以下歓迎!
・40歳~60歳未満の方を採用します。 など
最低賃金を守らない
労働者に支払われる賃金は、「最低賃金法」という法律で都道府県別に時間額および日額が定められています。この金額を下回る条件での募集を行なうことはできません。最低賃金は毎年10月に改定されるため、募集を行なう際には厚生労働省のHP等を確認し、最新の情報をチェックするようにしましょう。
最低賃金をクリアしているかどうかは、「(月給額×12ヵ月)÷年間総所定労働時間≧各都道府県の最低賃金額(時間額)」の計算式で確認できます。
居住地域の制限
出身地や居住地に関する条件を選考基準とすることはできません。生まれ故郷や出身地域を限定して呼びかけたり、親元からの通勤・自宅からの通勤に関して触れたりすることも避けるようにしましょう。
【NG例】
・各勤務地まで30分内で通勤できる方をお迎えします。
・△△県出身者が活躍できる職場です。
・自宅通勤の方、なお可。 など
身体的健康
身長・体重・頭髪・容姿など、本人にはどうしようもないことを選考基準とすることはできません。もちろん、身体的・精神的な障害等に関して無神経に取り上げるような表現もNGです。
【NG例】
・心身ともに健康な方
・身長○○cm以上の方 など
外国人差別
国籍や人種に関する記載を求人票上で行なうことは不可。国籍を問わないことが募集の前提にあたるため、歓迎表記であっても国籍や人種に触れることはできません。語学力等を応募資格としたい場合には、あくまで「経験・能力」を記載するようにします。
【NG例】
・国籍不問
・外国駅の方歓迎 など
求職者が求人票で見ている部分、ベスト4
ハローワークを利用している方1670名を対象に、2017年に実施された統計によると、求職者が求人票を見る際にチェックしている項目ベスト4は、以下の通り。
1位:仕事内容
2位:就業場所
3位:賃金
4位:休日
それぞれ求職者がどのような観点で注目しているのか、解説していきます。
仕事内容
アンケート対象者の2割弱が「知りたい」と回答したのが「仕事内容」の項目。中でも、「1日の具体的な業務量」「未経験者が仕事を覚えるまでの期間」「最初に覚える仕事はなにか」といった点に、関心を寄せている求職者の方が多いとの結果が出ています。
特にハローワークには、未経験から始められるお仕事を探している求職者の方も多いため、安心して働ける環境・会社かどうかに注目が集まりやすいのです。以下【応募が集まる求人票にするポイント】でも、詳しい書き方のコツについて解説していますので、ぜひご覧ください。
就業場所
第2位にランクインしたのは「就業場所」。やはり、現在の居住地から通勤しやすい勤務地かどうかは、転職にあたって外せないポイントです。最寄り駅はどこか、公共交通機関からのアクセスはどうか、エリアや職種によってはクルマやバイク通勤が可能かどうか、といった情報は、求職者にとってもプラスの情報になるはずです。
賃金
次いで第3位は「賃金」。転職を考える上で、やはり「現在よりも収入UPを実現したい」「安定した収入・働き方を実現したい」と考える方がほとんどです。
単に月給額を記載するだけでなく、基本給に追加で支給される手当や賞与、祝い金等があれば、ぜひ求人票内で明示しておきましょう。また、収入は月給ではなく概算年収で見積もりを立てる方が多いはず。年収例もしっかりと記載すると良いです。
休日
第4位に入ったのは「休日」。土日祝休みなのか、シフト制なのか、連休は取りやすいのかどうか…等々、休日・休暇は働き方やライフスタイルに大きく影響を与えます。
募集する職種や企業によって制度は様々に異なるものなので、「どういうリズムで、どのくらい休日が取れるのか」を、求職者がイメージできるよう詳細に記載すると、魅力付けにつながります。
労働条件以外で気にしている部分
そのほか、関心が高かった項目としては「1日の就業スケジュール」や「募集理由(拡大・欠員補充)」、「求める人物像・選考基準」等が挙げられます。
具体的な働き方がイメージできるように、また会社として前向きな理由での募集なのか、選考・採用のハードルが高くないか…といった、求職者の心理を踏まえた情報を盛り込んでいくと良いでしょう。
応募が集まる求人票にするポイント
ここまで紹介してきた「特に求職者の方がよくチェックしている項目」をしっかりと作り込むことが、求人票で応募を集めるための近道。では具体的にどのような情報を盛り込んでいけばいいのか、NG例・OK例を交えながら解説していきます。
▼Point!▼
より詳細なハローワーク求人票の作り方をまとめた「コピー&ペーストで応募を増やすハローワークの求人テンプレート」の資料を無料ダウンロードいただけます。ぜひ、本記事と合わせてご覧ください。
▼コピー&ペーストで応募が増えるハローワークの求人テンプレートを公開中▼
仕事内容
【NG例】
お客様への賃貸物件のご提案をお任せします。お客様にご希望を伺い、ピッタリな物件をご紹介しましょう。未経験からでも安心の研修体制が整っています。
【OK例】
個人のお客様向けに賃貸物件を提案していく営業です。来客対応~物件提案~内見・契約手続きまで担当いただきます。
扱っている物件には〇〇という強みがあります。まずは先輩社員の営業に同行し、仕事の進め方を覚えていきましょう。
これまで多くの営業未経験社員を受け入れているので、 営業初挑戦の方もご安心ください。
※1日の商談数は2~3件程度/商談で遅くなった場合は直帰OK
※成果を上げれば歩合給で給与に還元。
1件受注につき〇円支給!入社1年目の社員平均〇万円/月の歩合給を手に入れています。
【ポイント】
特にハローワークでは、新たに未経験から始められるお仕事を探している方も多いため、「安心してチャレンジできる仕事かどうか」「自分もきちんとできるようになるだろうか」といった期待や不安に、しっかりと寄り添い、応えることが応募促進につながります。
実際に、「求人票の仕事内容欄に詳しく記載してほしい内容は?」という質問に対しては、「1日の具体的な業務量」「未経験者が仕事を覚えるまでの期間」「最初に覚える仕事」といった項目に票が集まる結果に。
仕事内容欄では、1日の仕事の流れや業務ボリューム、育成体制等について具体的で詳細な情報を盛り込むようにしましょう。
就業場所
【NG例】
○○県□□市内の店舗のいずれか
【OK例】
希望を考慮して、以下いずれかに配属します。
※転勤なし。マイカー通勤OK!U・Iターン歓迎。
《△△店》○○県□□市XX-XX
《△△店》○○県□□市XX-XX
【ポイント】
勤務地は可能な限り詳細に記載をしましょう。求職者が、自分にとって通勤可能なエリアなのかどうか、どんな交通手段で通勤することになるのか、といったことが推測できる情報を盛り込むことが大切です。
マイカー通勤の可否や転勤の有無、最寄り駅からの距離等も記載しておくとよいでしょう。
賃金
【NG例】
月給○万円
【OK例】
月給○万円以上+賞与年2回
※上記月給のほか、家族手当や住宅手当あり!
※時間外手当は全額支給いたします。ただし、残業はほとんどありません。
【ポイント】
基本給以外に支給される手当等がある場合は記載しておくと、他社との差別化や魅力付けにつながるでしょう。また、固定残業代等を含む場合にはしっかりと明記を行なうことが必要です。
※例:※上記月給には固定残業代として○万円以上(月○時間分)を含みます。時間超過分は別途支給いたします。
休日
【NG例】
週休2日制(シフト制)、有給休暇、慶弔休暇
【OK例】
週休2日制(月7~8日 シフト制/日曜+ほか曜日)
年末年始休暇(○日)
夏季休暇(○日)
有給休暇(取得率○%!5日以上の連続休暇もOKです)
慶弔休暇
産休・育休(取得復帰実績あり)
バースデー休暇(自分や家族の誕生日に、休暇の取得が可能です!)
【ポイント】
休日の取得の仕方、日数等がしっかりとわかるように記載することが重要。休日はシフト制なのか、曜日は固定なのか…といった具体的な情報を盛り込み、働き方のリズムがイメージできるような内容に仕上げましょう。
そのほか、一般的な休日休暇に加えて独自の休暇制度がある場合は、ぜひ詳細に記載を。その求人ならではの魅力のひとつとなります。
労働条件以外で気にしている部分
【NG例】
《募集背景》
増員のため、採用を行ないます。
《選考について》
意欲重視の採用を行ないます。
【OK例】
《募集背景》
地域に根ざして設立から○年の歴史を持つ当社。これまで築いてきた実績とお客様からの信頼を土台に、この度新たな新規事業を立ち上げることになりました。今後、新規事業の部署は○名の規模にまで拡大していきたいと考えているところ。そこで今回、新たに5名以上の増員募集を行なうことになりました。
《選考について》
<面接では、ぜひあなたご自身の想いを聞かせてください>
型にはまった志望動機や自己PRよりも、これまであなたが頑張ってきたこと、当社の求人を見て惹かれたポイントなどをリラックスして語っていただければと思います。面接は、お互いのことに対する理解を深める場だと考えていますので、ぜひありのままのあなたの想いを聞かせてください。
【ポイント】
多くの求職者が「知りたい項目」として挙げた「募集理由」や「求める人物像・選考基準」に関しても、具体的な背景や会社の考えがしっかりとわかるよう、丁寧に説明すると良いでしょう。
「自分でも安心してチャレンジできる仕事・職場かどうか」を重視している方が多いため、不用意に応募のハードルを上げてしまうような記載は避けたいところです。
応募資格
【NG例】
未経験歓迎、学歴不問
※営業経験をお持ちの方も歓迎します。
【OK例】
《職種・業界未経験、第二新卒歓迎!》学歴不問
★特別な経験や専門知識は必要ありません。入社後にイチから学ぶことができる研修を用意しています!
※もちろん、営業として何らかのご経験をお持ちの方は優遇します。
【ポイント】
応募資格の欄では「求めているスキル」や「志向性・タイプ」がわかるような記載を心がけましょう。
前述した記載NGの内容を避けることはもちろん、採用や活躍につながりそうな方からの応募を少しでも集めるため、求めるタイプ・スキルがきちんとわかるよう詳細に書くことが大切。求職者が「自分のことだ!」とわかる・気付けるような、わかりやすい記載が効果的です。
また、どうしても「未経験者のほか、あわよくば経験者も採りたい…」といった場合もあるかと思いますが、その場合は「求めるスキルの最低ラインはどこなのか」がきちんとわかるように記載を工夫しましょう。一歩間違えれば、未経験の求職者に「自分のような未経験者は求められていないんだ」と、誤解されてしまうリスクがあります。
▼コピー&ペーストで応募が増えるハローワークの求人テンプレートを公開中▼
求人票の書き方で、応募数は変わる
フォーマットが決まっている求人票でも、工夫次第で大きく応募効果は変わります。集められる応募数はもちろんのこと、採用や入社後の活躍につながる方との出会いをなるべく多く作るためにも、ぜひ細かな部分にまでこだわって作成してみてください。
特に、ハローワーク等で募集をかける際には、他社のたくさんの求人票の中に埋もれてしまいがち。上記のポイントを意識して作り込むだけで、グッと見え方が変わり、求職者の方の目に留まる確率も上がるはずです。
それでも効果が出ないのであれば、エン転職にご相談を!
「隅々まで工夫してみたけど、なかなか応募が集まらない…」という場合、たくさんの求人票の中で埋もれてしまい、求職者に情報が届いていない・見られていない、という可能性が考えられます。
そんな時には、『エン転職』への掲載もぜひ検討してみてください。ハローワークとの大きな違いは、しっかりと求職者に情報が伝わる「露出量」の多さ。『エン転職』では、すべてのプランで求人を見てもらいやすい独自の求人表示ロジックを取り入れています。加えて、転職意欲の高いユーザーを1000万人以上抱えています。
採用を行なう企業にとっては「多くの求職者にしっかりアピールできるサービス」ですし、求職者にとっても「常に新しい求人に出会いやすいサービス」になっているのです。どんな求人も埋もれることなく、採用につなげるチャンスが豊富です。
エン転職の導入事例
こちらでは、実際に「ハローワークからエン転職に切り替えて、採用成功につながった」という事例を紹介します。
求職者からも、採用を行ないたい企業からも高い満足度を誇る『エン転職』なら、圧倒的な効果につながるはず。ぜひ自社の採用活動と比較して、検討してみてください。
A社の採用事例
あるホテル内のレストランで働くホールスタッフの募集。ホールスタッフとしての業務に加え、将来的には企画の仕事も任せていきたいなど、期待をかけて2名を採用予定でした。そこでハローワーク等で求人を出し続けていたものの、応募は「ゼロ」。
『エン転職』では、レストランの特徴、働き方の魅力を具体的に描き出すことで、仕事を魅力づけ。掲載約3週間で応募6名、内定2名という結果に。同社においては過去最高の効果を実現しました。
B社の採用事例
ある警備会社の経理募集。組織の若返りを目的に、採用の難しい経験者を募っていました。ハローワークには半年間掲載しても応募4名のみ。2名が採用できましたが、採用予定人数を満たせない状態が続いていました。
『エン転職』の原稿では、腰を据えて長く働ける会社や組織の風土・制度等をアピール。実際にベテラン社員のエピソードも交えながら魅力を伝え、応募58名を実現。
「組織内のバランスから、できればピンポイントで35~40歳を採用したい」というニーズもしっかり満たし、37歳・経理経験者の採用成功につながりました。
▼Point!▼
このほかにも、エン転職では多くの採用成功事例がございます。以下より採用成功事例をご確認いただけますので、ぜひご覧ください。
まとめ
世の中に多くの求人があふれる中、求職者は理想の求人を見つけ出し、比較・吟味して転職活動を行なっています。だからこそ、求職者と企業の出会いのきっかけになる求人票は非常に重要です。
求職者のキモチをしっかりと踏まえ、「応募があつまる求人票」を作ることはもちろん、多くの求人の中で埋もれることなく、求職者に情報を届ける工夫も欠かせません。
採用成功のノウハウをたっぷりと持つ『エン転職』なら、より深く踏み込んだご提案も可能。採用に関するお悩み相談だけでも構いませんので、ぜひ一度お問い合わせください。
▼コピー&ペーストで応募が増えるハローワークの求人テンプレートを公開中▼