人材育成マネジメントの必要性とは? 3つのメリットと取り組むポイント
近年、急速なデジタル技術の進展やグローバル化などによって企業を取り巻く環境が変化しており、それに伴い人材に求めるスキル・能力も変わりつつあります。
今後、少子高齢化によって人手不足はさらに深刻化すると予測されるなか、企業が持続的に成長・発展していくには、将来を見据えて高い貢献ができる人材の確保が求められます。そこで重要となる取り組みの一つが人材育成マネジメントです。
企業の人事・採用担当者のなかには「人材育成マネジメントはなぜ必要なのか」「どのような手順で行えばよいのか」と気になる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、人材育成マネジメントの必要性やメリット、取り組むポイントについて解説します。
目次[非表示]
- 1.人材育成マネジメントの必要性
- 2.人材育成マネジメントを行う3つのメリット
- 2.1.①生産性が向上する
- 2.2.②従業員の定着化を促進できる
- 2.3.③企業の競争力が向上する
- 3.人材育成マネジメントに取り組むポイント
- 3.1.①経営戦略と連動させる
- 3.2.②目標を設定・共有する
- 3.3.③柔軟なキャリアパスを提供する
- 4.まとめ
人材育成マネジメントの必要性
人材育成マネジメントとは、従業員が持つ能力を最大限に発揮できるように人材を管理することです。従業員の業務スキルを高めて、生産性や業績の向上を図ったり、一人ひとりのキャリア形成を支援したりして、組織と従業員の成長につなげることが目的です。
人材育成は、経営目標の達成や業績の向上を図るために必要な業務スキルの習得・強化を行うことを指します。しかし、人材育成は単に教育・指導を行うだけでなく、経営戦略やビジョン、人事制度などと連動させて取り組む必要があり、経営層、人事・採用担当者、管理者との協力体制が欠かせません。
人材育成マネジメントは、経営・人事の観点から、企業の成長や価値向上につなげる育成施策を一貫性をもって行うために必要となります。人材育成に関わる取り組みを管理することで、体系的かつ効率的な育成を行えるほか、経営課題の解決や組織力の強化にも結びつくと考えられます。
人材育成マネジメントを行う3つのメリット
人材育成マネジメントに取り組むと、企業の成長や安定した経営につながることが期待できます。
①生産性が向上する
人材育成マネジメントを通して、従業員一人ひとりが持つスキル・能力が向上すると、組織全体での生産性の向上につながります。
また、能力開発やリスキルなどを支援して、高いパフォーマンスを発揮する従業員や専門知識を有する従業員へと成長すると、現場の人手不足を解消できる可能性もあります。
②従業員の定着化を促進できる
人材育成マネジメントに取り組むと、人材の定着化も期待できます。
従業員一人ひとりの職種・役職・スキルのレベルに合わせて教育を行ったり、向いている業務へ配置転換を行ったりすることで、従業員の成長意欲ややりがいの創出につながります。
また、自分が持つ能力を最大限に生かせる職務・役職に配置すると、仕事に対するモチベーションや満足度の向上にも結びつくと考えられます。その結果、仕事内容やキャリアに対する不満による離職を防止できる可能性があります。
③企業の競争力が向上する
企業が掲げるビジョンや実現したい経営目標を実現するために、人材に求められるスキル・能力・意識などを育てることで、企業の持続的な成長を促して、競争力の向上につながります。
また、企業が将来ありたい姿を踏まえて常にスキル・能力を更新し続けることにより、自社を取り巻く環境の変化や人材需要の変化にも対応できる力を身につけられるようになります。
人材育成マネジメントに取り組むポイント
人材育成マネジメントにおいて大切なことは、経営戦略と一貫性を持たせて中長期的な視点で取り組むことです。
①経営戦略と連動させる
人材育成マネジメントの方針や計画を定める際は、経営戦略と連動させて整合性を保つことが重要です。
経営戦略と連動しない計画を立てると、経営目標やビジョンを達成するために必要な人材の育成が進まないほか、行動指針が定まらず企業の成長につながらなくなる可能性があります。
▼人材育成マネジメントの方針や計画を定める際のポイント
- 企業のビジョンやミッションを達成するために、将来に必要となる人材像を明らかにする
- 将来に必要とする人材像に求めるスキル・能力などの要件を定義して、現在いる人材とのギャップを把握する
- 経営戦略を実現するために、「いつまでにどのようなスキルを持った人材が何人必要か」を部署・職務・役職ごとに洗い出す
- 人材育成の対象となる従業員に対して能力開発の機会を提供する
なお、人材育成の進め方についてはこちらの記事で解説しています。
②目標を設定・共有する
経営戦略を基に人材育成マネジメントの方針や課題を明らかにしたあとは、取り組みの目標を設定して各部門・従業員へ共有します。
具体的かつ定量的に測定できる目標を設定することで、どのような育成方法が有効か、具体的なプランを立てられます。
また、各部門で目標を定めて従業員へ共有することで、「自分に何が足りないのか」「何を目指して取り組むのか」が明確になり、モチベーションの向上につながります。
③柔軟なキャリアパスを提供する
キャリアパスとは、従業員が次の職務・職位へキャリアアップする道筋のことです。従業員それぞれの事情や働き方の希望に応じた柔軟なキャリアパスを提供することで、将来の見通しを立てやすくなり成長への意欲につながります。
また、企業全体の学習環境を整えて一人ひとりに成長の機会を提供すると、従業員の自律的な考え・行動を促しやすくなり、持続的な人材育成が可能になります。
さらに、企業が提示するキャリアパスは、人材育成だけでなく採用においても求職者から重視されるポイントの一つです。柔軟なキャリアパスを提供することは、優秀な人材を確保するためにも有効といえます。
なお、人材育成に必要なスキルについてはこちらの記事で解説しています。併せてご確認ください。
まとめ
この記事では、人材育成マネジメントについて以下の内容を解説しました。
- 人材育成マネジメントの必要性
- 人材育成マネジメントを行う3つのメリット
- 人材育成マネジメントに取り組むポイント
従業員一人ひとりのスキルアップやキャリア形成を支援して、組織と従業員の持続的な成長につなげるために、人材育成マネジメントが必要となります。
人材育成マネジメントに取り組む際は、経営戦略と連動した計画を立てるとともに、目標を設定・共有して具体的な育成方法を検討すること、個々の希望に応じた柔軟なキャリアパスを提供することがポイントです。
また、効率的に人材育成マネジメントを行うには、採用の段階で成長意欲の高い人材を確保する必要があります。また、採用活動を行う際には、キャリアパスを示して将来の働き方や成長についての見通しを立てやすくすることも重要です。
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