アグリゲーションサイトとは？ 仕組みやメリット、求人情報サービスを紹介

近年、インターネットやIT技術が普及した影響で、Webを使った採用手法が主流となっています。アグリゲーションサイトは、情報掲載料が安く集客力が高いため、多くの企業が活用している採用手法のひとつです。
 
しかし、アグリゲーションサイトの仕組みはやや複雑なので「活用したいけど、どのようなサイトなのかよくわからない…」という方もいらっしゃるでしょう。
 
本記事では、アグリゲーションサイトの仕組みやメリット・デメリット、求人情報に特化したサイト5選などを解説します。アグリゲーションサイトへの理解を深め、採用活動に活かしましょう。

アグリゲーションサイトとは？

アグリゲーション（aggregation）には「集合体・集約する」などの意味が含まれています。アグリゲーションサイトとは、Web上に散らばった多くの情報を特定のテーマに沿って集約し、ひとつのプラットフォームでまとめて閲覧できるようにしたサイトのことです。
 
求人情報に特化した代表的なアグリゲーションサイトには、Indeed（インディード）やスタンバイなどが挙げられます。ほかにも住宅情報やクレジットカード情報など、さまざまなテーマに特化したアグリゲーションサイトがあります。

アグリゲーションサイトのビジネスモデル

アグリゲーションサイトは情報を掲載する企業側も、情報を閲覧するユーザー側も、基本的に無料で利用できます。サイト側は主に、広告収入と有料オプションによって収益を得ています。
 

▼広告収入
 
アグリゲーションサイトは、Web上の情報を特定のテーマで集約し、まとめて閲覧できるようにしたサイトです。便利なので訪問者が多いほか、そのテーマに関心のあるユーザーから情報を見てもらえるメリットがあります。
 
サイト運営側は上記の特徴を活かして、サイト内に広告スペースをいくつか設置し、広告表示させたい事業者から費用を徴収して利益を得ています。

 
▼有料オプション
 
アグリゲーションサイトには、有料オプションを用意して収益を得ているサイトもあります。有料オプションの内容はサイトにより異なりますが、一般的には課金すると以下のような優遇を受けられます。

• 自社の情報がサイト内で上位表示される
• 特定の条件で検索したユーザーに自社の情報が優先的に表示される

キュレーションサイトとの違い

アグリゲーションサイトと混同されやすいプラットフォームに、キュレーションサイトがあります。キュレーションサイトとは、特定のテーマに沿った情報を整理してまとめたサイトのことです。
 
情報を集約している点ではアグリゲーションサイトと同じですが、キュレーションサイトは集めた情報が取捨選択され、より読みやすく整理・編集されています。また、運営者によってコンセプトが異なり、サイトごとの特色が出やすい点もキュレーションサイトの特徴です。

アグリゲーションサイトが情報を集める仕組み

続いて、アグリゲーションサイトの仕組みを解説します。アグリゲーションサイトは主に「クローリング」「スクレイピング」という2つの方法でWeb上の情報を集約しています。

クローリング

クローリングは、クローラーというプログラムが自動でWebページを巡回し、情報を集める仕組みです。

クローリングで情報を集めているアグリゲーションサイトは、クローラーが収集したWeb上の情報をサイト内に統合・反映させています。なお、クローラーがWeb上を巡回する頻度や回数は不定期です。

スクレイピング

スクレイピングは、Webコンテンツから特定の情報を抽出し、収集する仕組みです。情報を収集する点はクローリングと同じですが、「必要な情報を抽出すること」「集めた情報を加工できること」の2点が異なります。

スクレイピングで集められた情報は、一定の形式へ加工され、アグリゲーションサイト内に反映されています。

アグリゲーションサイトのメリット

ここからは、求人情報に特化したアグリゲーションサイトのメリット・デメリットを順番に見ていきましょう。まずは企業側・ユーザー側のメリットを解説します。

企業のメリット

企業側の主なメリットは、以下の通りです。

• 基本的に無料で求人掲載できる
• 利用ユーザーが多いため集客力がある
• サイトがSEO（検索エンジン最適化）において有利である
• 有料でもコストを抑えやすく複数の職種・エリアでの採用に使いやすい

ユーザーのメリット

ユーザー側の主なメリットは、以下の通りです。

• 無料で求人情報を検索・閲覧できる
• 複数のサイトを回遊する手間が省ける
• 基本的に会員登録しなくても利用できるため手軽に使いやすい
• 特定の条件で抽出された情報をまとめて閲覧できるため比較検討しやすい

アグリゲーションサイトのデメリット

続いて企業側・ユーザー側のデメリットを解説します。

企業のデメリット

企業側の主なデメリットは、以下の通りです。

• 掲載されている情報が多いため求人が埋もれやすい
• サイト内で求人を上位表示させるためには、情報を頻繁に更新する必要がある

アグリゲーションサイトはコストを抑えやすいことから、利用する企業が多いため、情報が埋もれやすくなる特徴があります。
 
また、サイトのアルゴリズムは一般に公開されていませんが、サイト内で上位表示を保つためには、定期的に情報を更新する必要があるとされています。
 
アグリゲーションサイトで一定以上の応募効果を出すためには、「情報を最新の状態に保つ」「有料オプションを検討する」などの工夫が求められます。

ユーザーのデメリット

ユーザー側の主なデメリットは、以下の通りです。

• サイトによって情報量や仕組みが異なる
• 求人へ応募するときは他サイトへ移動する必要がある

アグリゲーションサイトは、運営者によって情報の収集方法がやや異なります。サイトごとに情報量や仕組みが違うため、ユーザーが自身にとって使いやすいサイトを探して活用する必要があるのです。
 
またアグリゲーションサイトは、Web上の情報をまとめて表示している状態です。Indeedなどのように求人へ直接応募できるプラットフォームもありますが、基本的には情報元のサイトに移動して応募する手間がかかります。

求人情報のアグリゲーションサイト5選

ここからは、求人情報に特化したアグリゲーションサイトを5つ紹介します。それぞれの特徴をまとめたので、求人の掲載先を探す際にお役立てください。

Indeed（インディード）

Indeed（インディード）は、Indeed Japan株式会社が運営するアグリゲーションサイトです。月間訪問者数は約3,700万に上るとされ、求人情報のアグリゲーションサイトでは、日本最大級のシェアを誇っています。
 
基本的には無料で求人掲載できるほか、自社の求人をサイト内で上位表示させるための有料オプションも用意されています。

スタンバイ

スタンバイはYahoo! Japanを運営するZホールディングス株式会社と、ビズリーチを運営するビジョナル株式会社の合併会社「株式会社スタンバイ」が手掛けているアグリゲーションサイトです。
 
Yahoo! Japanと連携されているため、Yahoo!ユーザーにアプローチしやすい特徴があります。求人の掲載自体は無料。露出度を高くするための有料オプションも用意されています。

求人ボックス

求人ボックスは「食べログ」「価格.com」で有名な株式会社カカクコムが運営しているアグリゲーションサイトです。仕組みはIndeedとほぼ同様ですが、日本向けに開発されたサイトであることから、機能が充実していて使いやすいという声も上がっています。
 
「職種や雇用形態ごとに、人気の求人検索ランキングが見られる」「仕事探しのノウハウを提供するコンテンツがある」などの点も求人ボックスの特徴です。

仁王（ニオウ）

仁王（ニオウ）は、SBヒューマンキャピタル株式会社が運営するアグリゲーションサイトです。クローリングにより25,000社以上の求人情報を収集しているほか、企業別の年収や口コミ評価など、仕事探しに役立つ情報もまとめられています。

Careerjet（キャリアジェット）

Careerjet（キャリアジェット）はイギリス・ロンドンで設立されたCareerjet Limitedが運営するアグリゲーションサイトです。日本を含む世界90か国以上でサービス展開されています。
 
Indeedなどに比べると日本での知名度は劣りますが、世界各国でサービス展開されているため、「現在住んでいる国とは違う国で働きたい」といったユーザーの需要に応えられる特徴があります。

まとめ

アグリゲーションサイトの仕組みやメリット・デメリット、求人情報に特化したサイトなどを紹介しました。アグリゲーションサイトは、多くの求職者から利用されているため、企業の採用活動に欠かせないプラットフォームとなっています。
 
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